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平成25年11月20日 知事定例記者会見

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0006770 更新日:2013年11月20日更新

知事定例記者会見

日時:平成25年11月20日(水曜日) 10時00分から
場所:知事応接室

会見録

知事定例記者会見の会見録や報道資料等を掲載しています。
なお、知事の発言の趣旨を損なわない程度に読みやすいよう整理しています。

報告事項

 アメリカでの知事のトップセールスについて

発表項目

質疑応答

(幹事社)
 幹事社の日本経済新聞と申します。よろしくお願いします。

 知事、ボストンとニューヨークへのくまモンと一緒の米国訪問、お疲れ様でした。

 今日、その話も含めて知事から、まず発表していただきたいと思います。よろしくお願いします。

 説明用資料(PDFファイル:645KB)

報告事項

アメリでの知事のトップセールスについて

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蒲島知事
 今日は1つの報告と3つの発表があります。

 まず、「アメリカでの知事のトップセールス」について御報告いたします。

 去る11月11日から16日まで、アメリカのボストン、ニューヨークにトップセールスに行って参りました。

 ボストンでは11月11日に、ボストンの総領事公邸において、日本政治の専門家やボストン・グローブ紙の記者など20名に御参加いただき、本県をPRする夕食会に参加いたしました。

 翌12日には、ハーバード大学において「くまモンの政治経済学~地方自治体のニューフロンティア~」と題し、特別講義を行いました。

 満席の130名を超えるハーバード大学研究者、院生、学部生、マスコミなどが出席されました。

 講義後の質問も数多く寄せられ、くまモンを切り口にした地方政治のフロンティアに関心を持っていただきました。

 午後には、ボストン・レッドソックスの本拠地であるフェンウェイ球場で、人気マスコット「ウォーリーくん」とくまモンとのキャッチボールやプレゼント交換などの交流イベントを実施し、10数社の日米のマスコミの取材を受けました。

 ニューヨークでは、ウォール・ストリート・ジャーナルの編集局長のジェラルド・ベーカー氏と面談し、くまモンの商標権のライセンス無償利用など、既存のマスコットとは一線を画したくまモン戦略を説明してきました。

 午後には、ニューヨーク総領事公邸において現地マスコミなど50社、110名を招待した九州PRメディアイベントに参加しました。

 この催しは、日本政府観光局主催でしたが、大盛況でありました。

 今回のアメリカ訪問は、くまモンのフロンティアを世界に更に広げるという目的でしたが、その目的を達成することできたと思っています。また、同時にトップセールスもうまくできたのではないかと思っています。

 今後とも引き続き、くまモンそして熊本をしっかりとPRしていきたいと考えています。

発表項目

故川上哲治氏への県民栄誉賞贈呈について

報道資料:故川上哲治氏への県民栄誉賞贈呈について(PDFファイル:110KB)

 次に発表です。1つ目は、「故川上哲治氏への県民栄誉賞贈呈」についてです。

 熊本県出身の元プロ野球選手、故川上哲治さんに県民栄誉賞を贈ることにしました。

 先月28日に亡くなられた川上さんは、現在の熊本工業高校時代に甲子園で準優勝を2回達成され、その後プロ野球でも「打撃の神様」と称されるほど目覚ましい活躍をされました。

 監督としても、前人未到のV9という偉業を達成されました。当時、川上さんの活躍は、連日、新聞やテレビで伝えられ、日本中に感動と勇気を与えてくれました。私も「赤バット」の活躍に心躍らせた1人であります。

 その活躍は今に至るまで、まさに県民の大きな誇りであります。

 今回、県民栄誉賞を贈り、県民の皆様とともに生前の川上さんの御功績を偲び、称えたいと思います。

発表項目

熊本県いじめ調査委員会の設置について

報道資料:熊本県いじめ調査委員会の設置について(PDFファイル:62KB)

 2つ目は、「熊本県いじめ調査委員会の設置」についてであります。

 9月28日に、いじめの防止等のための対策を総合的かつ効果的に推進するため、「いじめ防止対策推進法」が施行されました。

 その中で、地方公共団体として対応すべきものとして、大きく2つあります。

 まず1番目ですが、いじめ防止等に関する措置であります。

 教育委員会においては、次の4つのことについて取り組まれます。

 1つ目は、いじめ防止基本方針の策定です。2つ目は、いじめ問題対策連絡協議会の設置。3つ目が、県教育委員会の附属機関の設置。4つ目が、学校におけるいじめの防止等の対策のための組織の設置です。

 2番目は、いじめによる重大事態への対応であります。

 学校で重大事態が発生した場合には、学校等で調査を行うための組織を設置し、調査を行います。

 さらに、必要に応じて、知事部局においても、知事による再調査を行うための組織を設置し、学校等における調査結果について再調査することができるとされました。

 ここで具体的に、県立学校で重大事態が発生した場合の大まかな流れを説明いたします。

 県立学校で重大事態が発生した場合は、まず教育委員会が対処します。

 ここの部分です〔※前方のテレビに映し出されたパワーポイント資料を示しながら〕。まず教育委員会が対処する。具体的には学校等において調査組織を設置し、事実関係を明確にするための調査を行います。同時に、知事に対して重大事態が発生した旨を報告します。また、調査が終われば、調査の結果についても知事に報告します。これがその流れであります〔※前方のテレビに映し出されたパワーポイント資料を示しながら〕。

 その後、知事は報告に係る重大事態に対処するため、又は今後このような事態が発生しないよう、いじめ調査委員会による再調査を行います。再調査の結果については、教育委員会に報告を行うとともに、議会に報告いたします。

 それがこの流れです〔※前方のテレビに映し出されたパワーポイント資料を示しながら〕。知事は報告を受けて、いじめ調査委員会による再調査を行い、そして議会とそれから教育委員会に報告するというような流れになっています。

 なお、学校別の対応区分については、県立学校と私立学校については、知事が再調査を行います。市町村立学校については、市町村長が対応します。

 教育委員会においては、基本方針の策定等、必要な体制整備について、年度内を目途に進められると聞いております。

 併せて知事部局においても、調査を実施するための「熊本県いじめ調査委員会」を設置することとしました。そのため12月議会に委員会の設置条例案と予算案を提案いたします。

 なお、本県では今年4月に県立学校で生徒が自殺するという事案が発生し、教育委員会においては、学校に設置した調査委員会で調査が進められたところです。

 この事案は、いじめ防止対策推進法の施行前に発生した事案であり、法の適用は受けません。しかし、教育委員会から知事部局に対し、再調査についての要請もあっており、法に準じた形で対応していきたいと思います。

 そのため、今回設置する委員会において、学校で行った調査結果についての調査を行う予定であります。

発表項目

みかんの新品種「熊本EC11」の育成について

報道資料:みかんの新品種「熊本EC11」の育成について(PDFファイル:194KB)

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 3つ目は、「みかんの新品種『熊本EC11』の育成」についてです。

 この度、みかんの新品種「熊本EC11」を育成しました。これは県農業研究センター果樹研究所が14年の歳月をかけて育成したものです。温州みかんとしては、6年ぶりの新品種です。

 この品種の特徴は糖度が高く、12月に出荷するみかんとしては中の袋が柔らかく、食味が良いことです。また、果実の腐敗につながる浮き皮の発生が少なく、安定した生産・出荷が見込まれます。

 この品種が導入されることで、12月の本県みかんの品質が向上するうえ、みかんの品種によって最適な時期に出荷することが可能となり、熊本みかんのブランド力向上が期待されます。

 平成28年の春から苗木供給を始める予定です。平成35年までに100haを目標に産地化を行って参ります。

 今回「EC11」を皆さんのお手元に御用意いたしました。本来は12月に食べるもので少し早いですが、どうぞ御試食いただきたいと思います。

 なお、果実がなっている樹の様子などについては、本日午後2時から、農業研究センター果樹研究所で公開します。現地で御確認ください。

 これが実際に消費者に渡るのは、平成31年か2年だということですので、皆さんはその10年前〔※実際は、6,7年前です〕の味を是非、お試しいただきたいと思っています。

 以上が私の発表項目です。

質疑応答

アメリカでの知事のトップセールスについて

(幹事社)
 ありがとうございます。それでは幹事社から発表項目と別件で1つ、質問させてください。

 まず、ボストンとニューヨークの訪問についてなんですけれども、ハーバード大学、知事の母校のハーバード大学で特別講義をされたということで、その時に質疑応答の時間もあったということなんですけれども、最も印象に残った質問、あるいはハーバードの研究生及び学生からの質問事項で何か印象に残ったことがあったら教えていただいてよろしいですか。

蒲島知事
 はい。当日は、私の講義を聞く学生、研究者、大学院生、それからマスコミの方で、130名という人数の方がいらっしゃいました。最初の40分が私のプレゼンテーションで、その後、くまモンの紹介を3、4分させていただきました。くまモンがマスコット(ということで)、多分、人以外の人が(ハーバードの)教壇に立ったのはハーバードの歴史でもないということでしたので、大変珍しいことではないかと思っています。

 そこで質疑応答に入りましたので、くまモンには退出してもらって、それから40分、質疑応答がありました。

 様々な質疑応答があったんですが、私が印象に残っているものは、「何でくまモンの使用料を無料にするのか」と。「何で権利を主張しないのか」という(ことです)。

 アメリカではとても権利意識が強いんです。それがなかなか理解できない。だから、私は楽市楽座の話をして、かつて織田信長が岐阜という小さなテリトリー、領土で、そこを楽市楽座にすることによって全国から商人達が集まって、そして富がそこに集中した。それと同じように、熊本県のマスコットのくまモンを中心とした、くまモンの宇宙空間というんですか、それを作ることによっていろんな人が世界中から参加して、そこで幸せを獲得したり、あるいはお金を獲得したり、そしてそれが熊本県の知名度アップ、あるいは熊本県の経済を活性化する。

あるいはBMWミニ(クーパー)のように、あるいは鶴屋デパートさんのように収益の一部を熊本県に寄附していただくと。それをくまモンの活動資金にするという、そういう短期的な利益ではなくて、長期的な繁栄というんですか。そして、ウィンウィンの関係を目指しているんだということを説明しましたが、若いアメリカ人にはそれをなかなか分かっていただけなかったような気がします。

 でも最後には、そういう楽市楽座とウィンウィンの関係、それからくまモンのユニバースと言いましたが、くまモンを中心とする空間の存在をおぼろげながら理解していただけたのではないかと思っています。

 もう1つは「知事になって、政治学者と政治家の関係はどうですか」という質問がたくさんあったような気がします。政治学の専攻(の学生)が多かったということだと思いますが、そこで私は財政再建の話をしました。

 財政再建で、124万(円)の給料を100万(円)カットして、自己犠牲の政治学という話をしましたが、この自己犠牲の政治学というのをなかなか理解してもらえなかったような気がします。

 私が実際に政治学を東大で教えていた時には、有権者も政治家も両方満足度が高まるような政治という西洋流の民主主義の話をしてきましたので、多分、それから見ると自己犠牲の政治学というのは、どちらかといえば東洋的で分かりにくいのではということでした。

 けれども、そういうものもあるということが理解できたのかなと(思います)。そういう意味で、40分というのはとても長い質疑応答の時間なんですが、アメリカの授業も私はたくさん受けましたけれども、講義も簡潔にできたし、それから質疑応答も良かったし、くまモンも講義を受けた人を魅惑したと思いますので、全体的に大成功の講演ではなかったかと私自身は考えています。

(幹事社)
 ありがとうございます。各社さん、自由に質問をよろしくお願いします。

質疑応答

水俣病問題について

Q
 時間がないので。昨日、水俣病の原因企業のチッソの方から、知事が先日、即日認定された下田さんの方に、補償協定を締結しないと連絡が入ったということがありました。

 そしてチッソの方は、訴訟しているからという理由を挙げつつ、下田さん側が訴訟を取り下げようとしても、それには合意しないと、何か理屈にならないような理屈を言っているようなんですけれども、その訴訟では熊本県も、一応、被告になっておられます。

 熊本県としては、下田さんが訴訟を取り下げたいということに対しては、どのような対応を考えておられますか。

蒲島知事
 訴訟を起こされたということですか。それとも、この一連の。

Q
 下田さんが訴訟を取り下げたいとされた時に、県としてはどう対応されますか。

蒲島知事
 実際に新聞報道で今日知ったというのが正直なところであります。

 正直に申し上げますと、一連の事件といいますか、一連の動きについては大変驚いたところであります。

 チッソに対して、事実関係及び真意を確認したいというのが今の状況です。

 ただ、私自身の立場といたしましては、国の審査会から裁定〔※裁決〕を受けて、できることは何かということを考えて、なるべく速やかに認定を行うべきだと、これが私のこれまでの行動であります。

 今後、下田さんはチッソとの補償協定を選ばれるか、あるいは公健法による補償給付を選ばれるかという選択があると思っています。そこでチッソとの補償協定を選ばれるとすれば、双方の契約に基づいて当事者同士の解決が重要であると思うし、もし公健法による補償給付を選ばれるとすれば、県としては最大限、誠実に対応して参りたいという思いです。

 それで今、下田さんの方からも、それからチッソの方からも、その選択について何も連絡はあっていませんよね。

【環境生活部長】
 はい。

蒲島知事
 そういう意味で、今のところどういう対応しますかという質問については、まだ仮定の話ですので答えられません。

Q
 では、今、知事が冒頭の方でおっしゃった、チッソの方の事実関係と真意を確認したいとおっしゃいました。チッソの幹部、役員らをこちらに来ていただいて、直接、お話を聞くとかそういうことをお考えにはなっておられますか。

蒲島知事
 今、新聞報道で知っただけでありますので、どういう形で真意を確認するかという具体的な方法について、まだ、県庁の中から私の方に(相談が)上がっていません。皆さんも御存知のように、(今日は)そのまま記者会見に来ましたので、今後、それについては決まり次第、皆さんにお知らせしたいと思っています。

 ただ、どういう形にしろ、事実関係とそれから真意は確認しなくてはいけないと思っています。

【環境生活部長】
 よろしいですか。

蒲島知事
 はい。

【環境生活部長】
 真意の確認につきましては、例えば、私どもの方から電話で確認することもできますし、知事自らということではなくても、我々、執行部の方でもできることでありますので、そういった対応は今後、行いたいと思います。

Q
 それと、感想として、大変驚いているというふうにおっしゃいました。

 ということは、このチッソのこういう考え方というのは想定されていなかったというふうに受け止めてよろしいですか。

蒲島知事
 私ができることは速やかに認定し、そして公健法(による補償給付)を選ばれた時には、それに対して誠実に対応するということをずっと思っておりました。そこで、チッソとの補償協定を選ばれた時には、それは双方の考えだと思いますので、法的な強制力はありませんが、こういう〔※チッソが補償協定を締結しないこと〕ようになったのは正直驚いたというところが今の感想です。ただそれについて、実際チッソからまだ何の情報もありませんし、それから事実関係も明確ではありませんので、今後、その真意を確認したいというのが今の状況です。

Q
 当然、真意は確認しなきゃいけないとは思うんですけれども、チッソが表明した話は、知事が裁決を受け、そうやって即日認定しなきゃいけないと判断された。それに対してチッソはそれを受け入れていないというふうに取れるんですね。

 補償協定書には、必ず希望する方には認定するという一文がきっちり入っていて、そこには民民の契約というふうに、今まで県もおっしゃってきていますが、当時の沢田一精知事も立会人として署名されている。そういう重たい約束事をチッソはそういう形で反故にしてきた。それも知事が、即日認定された方に対してということを、知事としてどのように思われますか。

蒲島知事
 そういうチッソの思いというものを含めながらですね、最初は驚きましたけれども、これからその事実関係と真意を聞いていかなければ(いけないと思っています)。私も新聞報道(だけ)で明解に答えることはできませんので。今の段階ではなるべく早くその事実関係と真意を(確認したいと考えています)。まだ、どこからも何も来てません。やはりそういう意味では、今の段階ではちょっと答えられません。

Q
 大体いつぐらい、それに時間をおかけになるお考えでしょうか。

【環境生活部長】
 よろしいでしょうか。今、知事の方からも話がありましたので、この後でもチッソの方には確認はいたしたいと思っておりますが、その後の対応についてはまだ考えておりません。

 とりあえず、そういう意味での真意と事実関係をお伺いしたいと思っています。

Q
 すみません。ここであれなんですけれども、事実関係を確認された後、県として確かに訴訟をどうするかとか、下田さんが訴訟を取り下げたいと言ったことに対してどう対応するとか、そういうことに関して、県としての対応を改めて何かまた会見か何かで話していただけますでしょうかね。

【環境生活部長】
 特に会見するつもりはないんですが、とりあえず、我々としても、裁判の当事者でございますので、その点については私ども、それから国もありますけれども、事務局の方で判断していきたいと思っています。

Q
 昨日、会見された下田さんは、チッソに対して、やはり不満、反発を持っていらっしゃって、県の方もチッソ側に働きかけて欲しいという趣旨をおっしゃいました。その点はいかがですか。

蒲島知事
 県としてできることというのは限られています。チッソと補償協定の問題がありますので、法的にいうと契約者同士のものであると思います。

 だから、そういう意味では双方がしっかり話し合うべきもので、もし、公健法(による補償給付)を選択されるということであれば、先程も言いましたように、県としては誠実に対応したいと思っています。

 ただ、その選択を含め、まだ何の情報もありません。それから下田さんの方からもまだ何か意思表示があるということも聞いていません。

Q
 知事は、はっきりおっしゃいましたけれども、双方が話し合うべきものっていうのをおっしゃいましたけれども、そのスタンスでいかれるということですね。

蒲島知事
 法的な強制力はないということを私は理解しています。だから、知事としてできることとできないことがあります。

Q
 法的な強制力はないけれども、先程も申しましたが、熊本県知事沢田一精という署名があって、それは沢田一精さんという当時の知事の個人の署名という受け止め方なのか、それはそうではなくて、やっぱり熊本県知事として署名をされたという受け止め方なのか。

 それによっても、確かに法的強制力はなくても、県としてのスタンスというのは違ってくるとは思うんですけれども。どちらに。

蒲島知事
 沢田一精さんが知事としての、政治家としての思いを込めて私はサインされたんだと思っています。

 そして、それがどのような法的拘束力というんでしょうか、それについては少し検討しないと分かりませんが、今の段階で、知事に法的な拘束力はないのではないかというのが我々の判断です。

Q
 拘束力はないとしても県として働きかけるとか、そういう意思、県としての考え方を表明するとか、そういうことはできるかと思うんですけれども、いかがでしょう。

蒲島知事
 ちょっとまだ、今この段階で驚いているという思いはありますが、実際の事実関係を把握しないまま、私がこうするということはちょっとまだ言えません。

Q
 知事すみません。訴訟の件で、互助会訴訟の件で、もともと下田さんが原告だったわけですが、知事がこの前1日に決断された時点で、当然、取下げの可能性があったと思うんですが、それについてはチッソの判断、協定には関係なしに、県の方では御検討されていて、結論は出ていたのでしょうか。

蒲島知事
 取下げの判断は、御本人がなされるべきことで、それを我々が憶測すると言うんでしょうか、それを前に考えるということは多分なかったと思いますけど、どうですか。

【環境生活部長】
 取り下げられるかどうかというのは、御本人の問題であると思いますので、それについて、取り下げるという御意思を我々の方に伝えて来られていることではございません。ですから今、知事がおっしゃったように。

蒲島知事
 その意思表示をされた段階で考えるべきものだと私は思います。

Q
 されてなかったということですか。検討されてなかったということでよろしいですかね。

蒲島知事
 先程、言いましたように、意思表示をされた時に最大限の対応をすべきものだと、そういう事案だと私は思います。

Q
 知事すみません。事実確認中というのはよく分かったんですけれども、チッソ側は下田さんに対して、補償協定を結べないというふうな理由をお伝えになった際のその理由の1つとして、下田さんのように国の審査会の基準で認められた水俣病というのは、そもそも補償協定が結ばれた昭和48年に想定していた水俣病ではないと。

 非常に端的に言えば、もっと私達は重い水俣病の人達に1600万円から1800万円を支払うつもりで協定を結んだので、単独症状の人達には、このような金額は支払えませんということにも取れるような理由をお話になって、協定を結べないことをお伝えになったそうです。

 このことが今、行われている総合的検討の見直しであるとか、そもそも認定基準を見直さないという環境省ないし熊本県の姿勢に何か影響することはないでしょうか。

蒲島知事
 今、おっしゃったことと、もう1つ裁判中であるということの2つのことが述べられたというように新聞に書かれていますが、私どもはそういうことを含めて、先程から言っていますように、チッソ側にその真意とそれから事実関係を確認中です。

 だから、どういう真意なのか、事実関係なのかを知らないで、「チッソがこういうように言っていますが、あなたはどう思いますか」ということに答えられないんです。まだ私達は。

Q
 認定されたのに、補償が結ばれないという状況は、極めて異例だということは事実だと認識されていると思うんですけれども。

蒲島知事
 だから、驚いているということです。

Q
 そもそもその問題の根底には、司法であるとか審査会が、明らかに認定基準よりも広い人を水俣病と認めましょうという判断をしているのに、それを個別ケースとして扱っているというところがあるんじゃないかと、見てとれるんですが、知事はそんなふうにはお感じにならないですか。

蒲島知事
 今、総合的検討を積極的に県も参加して行っていますが、下田さんのケースは、私は前にも述べたと思いますが、重く受け止めるべきだと申しました。(国が)県とこれまでの最高裁の判断を受けた総合的検討の具体化作業を今、行っております。その検討の中でも何らかの形で重みをなすのではという気もしますが、この段階でまだ明解な情報がない時に、クリアな形で私の方からコメントは差し控えさせていただきます。

質疑応答

食品表示等の問題について

記者からの質問に答える蒲島知事の写真

Q
 別件なんですけれども、最後にもう1つ。全国的に食品表示問題、かなり深刻になっていますけれども、消費者を含めて県としてはいろいろ調査して行政処分ということになると思いますけれども、この問題に対する今後の対応策というのを、何かありましたらお聞きしたいのですが。

蒲島知事
 食品の偽装問題ですか。

Q
 はい。

蒲島知事
 熊本県でも馬刺しの件で、こういう問題が起きたことを重く受け止めて対応しました。これが想像以上に蔓延しているのは、偽装という認識が、食品業界というよりもそれを使う業界に(おいても)、希薄化しているからではないかと私は感じました。

 そして、デパート、あるいは高級レストランというのは全ての人が信頼して、高いお金を払うところです。だから、高いお金を払ってでもいいものを食べたいと思う。あるいはいい物を買いたいと思う。だから、それを裏切るというのは由々しき行為であると思って(います)。これを機会に、是非、認識を強くして、こんなことはしてはいけないんだと。こんなことをしたら大変な問題になるんだということを、改めて皆で考えていただきたい。

そして、これは熊本の農家の方にとっても影響すると思うんですが、やっぱり正しくていいものを出荷する。ブランド化というのは、まさにそういうことですが、ブランド化した農林水産物がまたきちんとした形で評価をされるというところにも繋がっていくと思っています。

 だから、食品業界も姿勢を正し、それに沿って熊本県も農林水産業もブランド化をして、正しいブランドで出荷していくと。それが正常に正しく評価されるような方向のシステムに変わっていけばいいなと思っています。

 ただ、この信頼を裏切るというのは、私の政治信頼も含めてもそうですが、ビジネスの世界においても、由々しき事態だと私は思っています。

質疑応答

熊本県いじめ調査委員会の設置について

Q
 知事すみません。いじめ調査委員会の設置について伺います。

 4月に県央の県立高校の女子生徒さんが自殺をされて、その件についての調査が進むと思いますけれども、3点伺います。

 もう学校側の調査は済んでいるので、知事に報告はあっていると思うんですけれども、報告があったとすればいつなのか。いつ報告を受けたのかということが1点。

 それと、亡くなった高校生の遺族の方、大変悲痛な思いをずっと抱えておられます。どういう御感想をお持ちかということと、調査委員会、県としては初めての設置の例になりますので、今後のそのいじめ調査のモデルとかにもなっていくと思うんですけれども、調査委員会にどのような役割を期待するかというところについて、3点伺えればと思います。

蒲島知事
 はい、先程も申しましたように、(4月に県立高校で生徒が自殺するという事案は)法の施行前のできごとですので、法の適用は受けないのですが、やはり、この問題については調査委員会で再調査すべきだということを先程申しました。

 それはなぜかというと、調査委員会を求める基準というのがありまして、そのうちの基準の1つが、当事者の納得が得られていないという基準があります。

 それが、今回の法の適用前であっても、調査委員会に求めて再調査をしたいと。それ〔※再調査〕を行うということを今、決めたところであります。

 いつこれが知らされたかということについては、担当者は来ていますか。

【子ども家庭福祉課】
 報告は先週11日の日に文書で参っております。

蒲島知事
 だから、今回の再調査というのは、関係者の納得度という、あるいは保護者の方の理解が得られているかどうかという観点から総合的に判断して、調査委員会の設置ということを決めたわけです。

Q
 調査委員会にどのような役割を期待されるか。どういう調査を尽くして欲しいか。

蒲島知事
 学校の調査を再調査して。さっきのあれ〔※パワーポイントの資料〕を出していただけますか。

 知事は、学校に設置する組織による調査の報告を受けて、(それに基づいて)いじめ調査委員会の再調査を行う。それは当然、教育委員会への報告もありますし、議会への報告もありますので、そういう役割が今回の法的な調査委員会の役割ですから、それに沿って、今回、法の施行前であっても、初めて適用したいというのが現状です。

質疑応答

諫早干拓潮受け堤防排水門開門差し止め請求訴訟の仮処分決定について

記者からの質問に答える蒲島知事の写真

Q
 知事、諫早湾干拓事業のことでちょっとお願いします。

 この間、長崎地裁が排水門の開門差止めの仮処分という決定をしました。2010年の福岡高裁の確定判決と矛盾する決定が出たということで非常に混乱しているんですけれども、まず12月20日の開門期限に間に合わなさそうだということなんですが、これについての知事のお考えと、佐賀県の古川知事などは、国に対して期限内の開門を求めるような要望をされていますが、知事としてはそういうことをされるお考えがないか。

蒲島知事
 熊本県としてのスタンスは、開門調査には賛成だけれども、その開門が海にマイナスの影響を与えないような方法を考えて欲しいというのが熊本県のスタンスであります。

 それで、各県によってスタンスが少し違います。長崎の方はそうではないと。それから佐賀県の方は開門。私どもも開門調査はすべきだけれども、海に負担をかけないような、あるいはマイナスの効果を避けるような、そういう方法を考えて欲しいというのをこれまで主張してきました。

 これについて、すみません。農林水産部から誰か来ていますか。

【水産振興課】
 はい、水産振興課でございます。

 先程、知事が申したように、熊本県のスタンスとすれば、有明海の環境変化の原因究明のためには開門調査は必要だと。ただ、開門することによりまして、何らかの支障が出るとか、そういったことを心配している業者もいて、そういった形で開門する場合は対策を十分講じてやっていただきたいというのが県のスタンスでございます。

Q
 それは今までも伺っている話なんですが、今回、結局、司法の判断が2つに割れて、熊本県としては今回の決定についてどういうお考えなのかという。

蒲島知事
 おっしゃるように相反する結果が出て、まずはどういうように国がそれに対応するか。それからどのようなことを国が思っているかということを見なくてはいけません。でも、熊本県の漁業者が望んでいるのは、有明海、八代海の再生です。これが第一目標です。

 だから、県としてはこれまでも主張してきたように、有明海の環境の変化の原因究明のために開門調査が必要であるというように考えております。

 開門調査そのものは手段であって、本当は有明海の再生、そして八代海の再生を熊本県としてはずっと望んでいると。

 今回、相反する結果が出ましたが、最終目標が有明海と八代海の再生のために、どのような方法を取るかと。我々は開門調査で、その方向でプラスにいくというように思っていますが、それを今後も見続けていくしかないのではないかと思っています。

Q
 ということは、12月20日までの開門をすべきだというお考えですか。

蒲島知事
 時期というのはそんな重要ではないような気がしますが、手段としての開門調査で、やっぱり私どもが思うには開門調査はもちろん必要だけれども、環境の評価に基づいて適切に実施してやっていただきたいと。日にちで決めるのかというのではなくて、適切な環境評価、影響評価ができるかどうかということが、私は大事だと思っています。

Q
 では、いずれにしろ、今度の長崎地裁の決定は、排水門を開けることで、塩害などの被害が出るという評価をされていて、それは知事としても理解ができるということなんでしょうか。

蒲島知事
 ちょっとそこのところはすいませんけど、原則論しか今、我々は言えませんで、具体的に熊本県の立場というのは、微妙に長崎と、微妙に佐賀と違うというところを理解していただきたいと思っています。けれども、最終目標は分かっているので、その手段としての開門調査を求めていて、ただ、開門調査をする場合にも、環境評価をちゃんとやったうえでやってくれというスタンスに変わりはありません。

Q
 国に働きかける予定は今のところないんですか。

蒲島知事
 だから、それを国に対しても言っております。

Q
 知事すみません、それに関連して伺います。開門調査の時期は重要じゃないとおっしゃったんですけど。

蒲島知事
 重要ではないというよりも、一番大事なことは、八代海それから有明海の再生のために開門をして調査すべきだと(いうことです)。ただ、調査する時に環境への影響をちゃんと評価してやって欲しいということで、12月18日でしたか〔※正しくは、12月20日です〕、そこまででできますといったら、もちろんそれはそれですが、いや、もう少しかかりますといって、では、熊本県はそれに対して拒否するかというと、そんなことではなくて、大事なことは海をどう再生するか、そのために開門調査をするけれども、開門調査によるマイナスの影響は避けて欲しいと。

Q
 ということは、きちっと準備してから開門して欲しいという趣旨ですか。

蒲島知事
 そういうことです。だから、そういう意味での日にちというのは、私自身(の考え)ですが、何月何日というのが、それほど重要かとは思いません。

Q
 確定判決ですから。

(幹事社)
 ありがとうございました。

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