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平成26年 2月 5日 知事定例記者会見

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0006766 更新日:2014年2月5日更新

知事定例記者会見

日時:平成26年2月5日(水曜日) 10時00分から
場所:知事応接室

会見録

知事定例記者会見の会見録や報道資料等を掲載しています。
なお、知事の発言の趣旨を損なわない程度に読みやすいよう整理しています。

発表項目

質疑応答

(幹事社)
 それでは定刻になりましたので、知事の方から発表事項をお願いします。

 説明用資料(PDFファイル:185KB)

発表項目

熊本~台湾高雄間定期便就航に向けた知事のトップセールスの実施について

 報道資料:熊本~台湾高雄間定期便就航に向けた知事のトップセールスの実施について(PDFファイル:59KB)

コメントする蒲島知事の写真

蒲島知事
 はい、今日は2つの発表があります。

 1つ目は、「熊本~台湾高雄間の路線就航に向けたトップセールスについて」です。

 昨年9月、台湾高雄との路線の開設を目指し、チャイナエアライン本社へのトップセールスを行いました。その際、チャイナエアラインの孫洪祥(そん こうしょう)会長は、熊本から台湾に年間6,000人の需要があれば定期便も検討できるとコメントされました。

 昨年8月23日から12月1日までの約3か月間にわたり、台湾高雄から連続50便の熊本向けチャーター便が実現し、台湾から約2,500人の旅行者が熊本を訪れました。これにより、台湾高雄から熊本への需要の高さは実証されたものと考えています。

 次は、熊本から台湾高雄への需要を示すことが重要です。そこで、今月21日から25日、3月21日から25日にかけて、2本の台湾向けチャーター便を実施します。

 今後の定期便の実現のためには、この台湾向けチャーターを成功させることが大変重要です。

 さらに、3月21日からのチャーター便に合わせ、私も昨年9月に続き、県議会や経済団体とともにチャイナエアライン本社や高雄市政府などへのトップセールスを実施したいと思っています。

 熊本からの送客についても、高いポテンシャルがあることを示し、定期便の実現につながるよう、国際線の振興にしっかりと取り組んで参ります。

発表項目

給与削減の取扱いについて

 報道資料:給与削減の取扱いについて(PDFファイル:66KB)

   2つ目は、「給与削減の取扱いについて」です。

 昨年7月から実施している県職員の給与削減については、今年3月をもって終了します。給与費に係る地方交付税の削減という異例な状況を理解し、厳しい給与削減に協力してくれた職員に心から感謝したいと思います。

 また、知事就任以来、6年にわたって継続してきた私の給与返上についても、今年3月をもって終了させていだたきます。1期目当初から今年度末まで、合計約5千万円を返上しました。その内訳は、給与返上で約4千万円、1期目の退職手当の返上で約1千万円です。

 知事就任当初、本県財政は危機的な状況に置かれておりました。財政再建戦略を策定し、職員とともに血の滲むような削減努力を行った結果、財政再建戦略の所期の目的を達成できたと思っています。

 2期目については、1期目と同じ心構えで取り組む覚悟を示すため、任期前半の2年間、引き続き、給与を返上しました。

 アベノミクス効果や東京オリンピック開催決定もあり、景気は着実に回復しつつあります。また、県内企業においても賃上げへの積極姿勢が見られるなど、知事の給与返上にも一定の区切りをつける時期が来たと考えております。

 私を含め、県職員の給与が元に戻ることによって、消費の拡大に少しでも役立ち、景気回復や民間の賃金アップにつながればと考えています。

質疑応答

熊本~台湾高雄間定期便就航に向けた知事のトップセールスの実施について・1

記者からの質問に答える蒲島知事の写真

(幹事社)
 ありがとうございました。幹事社から質問です。

 熊本~台湾間のチャーター便なんですけれども、先程、チャイナエアラインからは年間6,000人の需要があれば、ということでしたけれども、今度のチャーター便で、例えばどのぐらいの搭乗率はいって欲しいなとか、そのあたりの目安がありましたらお願いします。

蒲島知事
 台湾から熊本にかけて(の連続インバウンドチャーター便搭乗率)は、95%程度だと聞いております。〔※事務局に対し〕それでいいですか。

【交通政策課】
 はい、そうです。

蒲島知事
 もう既に2月のもの〔※熊本から台湾高雄へのチャーター便〕については、満席だというように聞いております。

 3月(に実施する熊本から台湾高雄へのチャーター便)は今、募集中です。(それも)まあ、好調ではないかと(考えています)。満席というのは大体95%超えていることだと思います。

(幹事社)
 知事、昨年も台湾にはトップセールスに行かれましたけれども、なおかつ台湾からのチャーター便も非常に好調だということなんですが、実際に中華航空の定期便の開設をいつぐらいまでにという思いがあられたら教えてください。

蒲島知事
 なるべく早くということが私の思いであります。ただ、昨年から始まったことです。

 昨年のトップセールスでは多分、皆さんもいらっしゃったと思いますが、そこで会長兼社長と私のトップセールスを行って、途中で駄目になりそうになったのをどうにかして引き止めて、そして(熊本から台湾への需要が)6,000人あれば考えるという(チャイナエアラインの孫会長の)コメントを引き出しました。

 そしてまた、連続チャーター便の結果を見たいと(孫会長はおっしゃられました)。そしてその後、(県とチャイナエアラインの)2人の交渉人がそこで実際に決まりましたので、2人の交渉人との間で今、一生懸命に交渉しているところです。

 最後にその交渉人の交渉を踏まえてトップセールスということになると思います。その前には、熊本から台湾高雄への搭乗率も高いことをやはり示さないといけないと思っています。

 幸いに2月のチャーター便はほぼ満席ということですので、今、3月のチャーター便に向けて、鋭意準備中ということであります。

(幹事社)
 今回のトップセールスでは、前回よりも更に一歩進んだ回答を得て帰りたいというお気持ちですか。

蒲島知事
 前回はゼロ(回答)に近かったですよね。ただ、熊本の可能性を述べて、その可能性は確かに良さそうだと思っていただいた。でも、それを実証しなければいけない。実際、実証したところ、台湾からは95%の搭乗率(であった)。こちらからも〔※熊本から台湾高雄へも〕多分、私は良い搭乗率になると思いますので、それを踏まえて交渉していきたい。定期便を早く決められたらいいと思います。

 ただ、相手があることですので、私どもの思いと相手の思いが完璧に一致することはないと思いますが、現状、その方向には向かっているのではないかと感じています。

質疑応答

水俣病問題について・1

Q
 知事すみません。水俣病の関係ですけれども、認定審査会、熊本県の方の認定審査会が開かれない状況が続いていて、まもなく来月で1年というところだと思います。

 知事としていろいろされていることは承知しているんですが、ただ、現実問題として1年待たされている申請者の方がいらっしゃるという点を、どう受け止めていらっしゃるのかということと、予算要求の段階で、治研〔※治療研究〕手帳の扶助費を増額していますが、待たされている人が多いことによって県民の税金もそういう形で使われているということに対してどう受け止めているのかお聞かせください。

蒲島知事
 既に12月19日の記者会見で述べましたように、現状では審査会を開くことはできないと。その理由については既に皆さんも御存知なので、詳しくは申しませんが、その中で3原則を述べています。

 1番目は、この運用基準の具体化に当たっては、最高裁の裁決を最大限に尊重することです。それから2番目に公健法〔※公害健康被害補償法〕の世界を閉じてはいけないと。3番目は、公健法の補償体系の検証。この3つを求めております。

 そして、2つの具体的な要望をしていますが、国における判断の矛盾を臨水審〔※臨時水俣病認定審査会〕を開いて、責任を持って認定審査を行って、その積み重ねを示して欲しいということが1つです。

 もう1つは補償体系の検証を行って欲しいと。その要望を12月19日に正式に国に対して行っていると。要求していると言った方がいいかもしれません。

 それに対して(環境省が)どういうふうに応えてくださるかということを、今、待っているところです。

 熊本県としてはきちっとした旗を立てました。その旗に環境省の方がどれほど寄ってくるかと。もともと環境省の方は最初、最高裁判決が出た時には、ゼロ回答と言ったらおかしいですが、参考意見であるということでありました。私どもはそう思わずに、その日の夜に最高裁の判断はこうではないかと(県の見解を環境省に示し)、それに沿ってやって欲しいということと、それをより具体化したのが12月19日の会見であります。

 我々の場合は明快にこの旗が我々の旗ですということを言っておりますので、それに対して環境省がどのように応えるかによって、先程の認定審査も含めて、これからの展開(が変わってきます)。

 ただ、先程も言いましたように、私は認定審査をしないからといって、それが完璧に止まってしまうというのは良くないと思っています。

 だから、いつでも熊本県は、その審査〔※認定審査〕をできるような体制は整えておくということは常に考えています。

 それが永久的にできなくてなるようなことにならないように努力していかなければいけないと思っています。ただ、今の段階では(環境省からの)通知が来るまでは当然それを待つと。まだ何の正式な通知も来ておりません。いつになるかはちょっと分かりませんが、その通知を待っている状況であります。

 もう1つは、予算についてですが、先程言ったように県の態度というのはもう明快に示しましたので、それに従ってこれから様々、県政は動いていくと思います。

 そのためには、先程、予算の拡大についてどう思うかということですが、県民も分かっていただけるのではないかと考えています。その治研手帳については、担当者の補足説明をお願いします。

【水俣病審査課】
 水俣病審査課です。

 治研手帳の医療費の件についてのことですが、25年度予算では、約2,000万円、それから26年度、まだ県議会前ですから、確定しているわけではありませんが、要求の段階では約4,000万円と倍増しております。

 これは認定申請者の数が、25年度は約200名、26年度は見込みで400名を超える数になっております。

 その状況を踏まえて、言うならば申請者が2倍になったというところで予算も2倍の要求をさせていただきたいと思っております。

質疑応答

瀬戸石ダムについて

記者からの質問に答える蒲島知事の写真

Q
 知事すみません、瀬戸石ダムの件なんですけれども。

 年が明けてから、毎週のように市民団体や漁協から要望や意見が出ていると思うのですが、先月17日付けで国交省から意見照会が来ました。

 今、とりまとめているということですけれども、知事が意見を述べられるに当たって、どのようなスタンスで意見を述べられるのかお考えがあればお聞かせください。

蒲島知事
 まだ、回答は行っておりませんし、回答の期限というのは示されてはいません。

ただ、なるべく早く回答したいと思って、今、各部局をとおしての検討を行っております。

 そして、全体的に決まった段階で、正式に私の方から回答をお示しするつもりです。その途中の段階でいろんな予断が入ってはいけませんので、まだ、この段階で、どういう方向ということについてはお示しできません。今、鋭意全部局を挙げて検討中でありますし、それからなるべく早くということはここでお示ししたいと思います。

Q
 知事、その回答に当たっては、何らかの考慮するポイントというのを知事自身のお考えでお持ちですか。

蒲島知事
 それについてもまだ。実際に回答をした後で皆さんにお示ししたいと思っています。

Q
 今週の月曜日に市民団体の方々が、知事への面会を要求されておりますけれども、その件についてはいかがでしょうか。

蒲島知事
 様々なスケジューリング、それから要望の内容など、様々なことを考慮して、知事のスケジュールというのは決まりますので、同じような形で、知事との面会が可能かどうかということは、県庁として決めていくものだと思っています。

質疑応答

水俣病問題について・2

Q
 水俣病でよろしいですか。今、交渉の詰めの段階に入っているかと思うんでけれども、知事が環境省の副大臣と複数回にわたって今年に入ってお会いになられてますけど、知事がお考えになる、今、交渉の最大のポイントはどこだというふうに思われますか。

蒲島知事
 (そのポイントについては)私の方はもう明快であります。12月19日の私の要望、皆さんもコピーを持っておられると思いますが、それ以上でもないし、それ以下でもありません。それに対して如何に応えていただくかということであります。

 その段階で当然事務局レベル、それからその上のレベルで、様々な交渉が行われるということは間違いありません。

 ただ、私としては、いろんな交渉過程の中で、既に我々の意見は明快でありますし、私どもの旗も明快でありますから、それに(環境省が)応えてくれるかどうかを待っているだけであります。

 そういう意味では非常にオンザテーブルと言いますか、いろんな交渉のチャンネルはもちろんあると思いますが、どのぐらい我々の旗に寄ってきてくださるかというのが一番大事ではないでしょうか。

Q
 今の段階が、政治家同士の決着に向けた段階という見方もできるんですけれども。

蒲島知事
 もう既に私どもの要望というのは明快であります。それに対してどの程度、その環境省の方が応えてくれるかという1点にありますので、そういう意味では分かりやすい構図ではないかと思っています。

Q
 交渉の最終決着、以前、時期的なものを求めないという話があったかと思うんですけれども、今のお気持ちとして個人的な、決着点というかですね、いつぐらいだと設定されていますか。

蒲島知事
 この下田さんのケースの場合から、ずっと我々はスピード感を持ってやって欲しいと、この具体化の作業も含めてですね、そのように環境省には求めて参りました。

 そういう意味ではもっと早く(環境省から回答が)来るのではと思っていましたが、まだ来ておりませんので、それを待っている段階です。

Q
 すいません。関連して、先月、副大臣とお会いされていく中で、向こうからもある程度の提案もあったと思うんですよね。

 知事が、前にお話があったように、ボールは今、環境省に投げられているという話をされたんですけれども、現状でもボールはまだ環境省にあると、まったく返ってきていないというような認識でいいんでしょうか。

蒲島知事
 はい、その認識で結構です。いろんな過程で、様々なコミュニケーションチャンネル、スタッフのレベルあるいは政治家のレベル、そういうところで交渉が行われるということは皆さんも御理解できると思います。

 そういう過程にあって、必死で合意点というか、私の場合はもう合意点は決まっていますので、そこまで来てくださるかどうかということを待っているということです。

 繰り返しますが、私の考える、県として考える合意点というのは、12月19日の会見でありますし、そのままでありますから、皆さんは非常に分かりやすいのではないかと思っています。それ以上でもありませんし、それ以下でもありません。

Q
 時期的な話なんですけれども、この交渉に関連して、互助会訴訟が長く戦われてきて、それが3月24日判決と明確に出てきた。このことは何か影響しますでしょうか。

蒲島知事
 それは判決の日にちも含めて、最高裁の判断と、その後の下田さんの裁決、それから運用基準の見直し。この運用基準の見直しというのは最高裁の判決を受けてですからね。だからそれに沿って、ずっと動いてきたんです。

 それに続いて、その後、互助会の裁判の日にちが決まりましたが、私が19日の記者会見で申したとおり、最高裁判決を受けて、どう具体化するかというのが焦点なんです。

 だから、そういう意味では、我々は最高裁判決を最大限に尊重すべきだと。そしてそれが原点で、そしてもう1つは、公健法の世界を閉じてはならないということと、公健法の補償体系の検証を行って欲しいと、それを求めているところです。

 だから、偶然に互助会の判決日が今の(環境省からの回答の)期日に近づいてきましたが、最初の出発点というのは、最高裁判決について、どのように対応するかと。最初は環境省の方は参考事例だということだったんですが、そうではないのではないかと。我々はその当日、最高裁判断はこのような意味であるというように既に届けています。

 それから始まっていますので、その日にちとの相関関係というのは後でこういうような形で出てきましたが、私は(それぞれが)独立したものだと考えています。

Q
 この時点で、もう1度、知事がおっしゃっている3原則、2要求というか、最後に確認なんですが、県が求めておられる臨水審の開催というのは、県庁が求めなくても、本来、申請者があれば、それはもう環境省としては、開かざるを得ないものだと思うんですね。

 ただ、現実、その臨水審に申請する人がもし、いなければ開こうにも開けない。ということは県が求めている実績を積んでくれというのも、なかなか現実的にはならないのではないかと思うんですが、それでも県としては臨水審を開き、実績を積んで基準を統一するまでは県の審査会は開けないと、開かないという。

蒲島知事
 そのように申しておりますし、ずっとその態度であります。

質疑応答

橋下大阪市長による出直し市長選挙について

記者からの質問に答える蒲島知事の写真

Q
 知事よろしいですか。

蒲島知事
 はい。

Q
 橋下市長の件なんですが、自分の大阪都構想の実現のために、市長を1回辞任して民意を聞こうという手法を取られようとしています。

 片や議会との関係できつかったからという選択なんですが、議会からのサインを得るというのが首長のやり方だという声もあるんですが、その辺、知事はどう見ていらっしゃいますか。

蒲島知事
 政治家というのは様々な決断をしなくてはいけません。そして、橋下さん(について)も大阪都構想(の実現)というのが彼の政治生命だというように思っています。

 だから、その実現のために様々な方法があると思いますが、今回辞職されて再出馬されるということは、橋下さんの考える方法としては最高の方法だというように考えられたのではないかと思います。

 ただ、これは大阪府の、また大阪市の政治、それから橋下さんの政治(のやり方)ですから、熊本県の知事として、それについてどうだこうだとコメントする立場にありません。ただ、それぞれの政治家の方は、いろんなリスクがある中で、あるいはいろんな批判の中でそういうような決断をされたということではないかと思っています。

質疑応答

教育委員会制度の改革について

Q
 それと、またちょっと変わっていいですか。

 昨日だと思うんですけれども、自民党、公明党が、いわゆる教育行政の最終権限を首長に移そうかということを検討するということで動きだしました。

 知事としては、まさにいろいろこれまで教育委員会との間でいろいろ御経験されて、それを踏まえて、そういう動きというのについてはどのように所感を持っておられますか。

蒲島知事
 私は実態が、今、首長が教育長を指名するという形に近い制度になっていると思うんです。

 形式上はもちろん違いますが、大体、教育長を、県の場合は知事が、あるいは市町村の場合は、市町村長が指名したような形になっていると。だから、実態の方に法律が近づいてきているというような私は考えを持っています。

 それで実態と法律が近づくことによって、より明快な責任体制というか、責任の見え方というのがあるのではないかと私は思っています。教育再生実行会議の方では、法律をより実態の方に近づけるべきだというような議論を展開しました。

 ただ、もっと教育長の力を、スーパー教育長と言いますが、それをもっと高めるべきだという議論ももちろんありましたが、私はそれには賛成しませんでした。

 私の発言については、明快にペーパーを出していますので、その中で見ていただきたいんですが、首長というのは今でも教育長を指名はしていませんが、大きな力があるんです。

 1つは、予算審査権があります。だから私自身は、予算の権限も含めて(権限を)自制して使うべきだと思っています。首長に権限が与えられても。だから、ずっとこれまでの6年間、自制ということはとても大事だと思っていました。

 自制をしない首長が現れた時にどうなるかという議論が今、展開されつつありますが、それは今のままでも実態として首長が教育長を指名するわけですから、そういう意味ではあまり変わらない状況なのかと思っています。

 いずれにしても法律上決まったとしても、私は首長は自分の権限は自制して使わなくてはいけないと思うし、自制して使わなければ次の選挙で再選されないということもあり得るのではないかと思っております。

Q
 例えば、法案で最終権限が首長に移るということまで必要はないというお考えですか。

蒲島知事
 形式が実態と異なっているので、それに合わせるという意味では首長にちゃんとした法律上の権限を与えることは大事なことです。そうすることによって、責任の所在が明快になるんです。

 今は責任の所在がどこにあるか分からないんです。首長が選んでいるんだけど、それは教育委員会で選ばれるという形で。それでは誰がその権限があるのかと。権限の所在が明快でないと責任も取れないような気がするんです。

 私はそういう意味では、法律上、それが明快になることについては、とても歓迎ですが、だからといって首長が何でもやってもいいということにはならないと(思っています)。首長は、今でも予算の執行権は自制を持ってやっていますし、そういう首長の自制ということが必要な気がします。どの分野でもそうですが。

Q
 ただ、首長の自制という、首長という人も、良心に頼るということになればですね、それは首長は政治家ですから、いろんなイデオロギー的な物を持っていたり、歴史観を持っていたり、そういう人がいわゆる教育行政のトップに立ってしまうという事実上、実態としてそうなっちゃうというのはまた一方で。

蒲島知事
 でも、今、法律が変わらなくてもそれをやろうとした人はもちろんいます。やろうとすればやれるんですが、でもそれは結局、有権者からは否定されていくわけです。

 だから、有権者から否定される(可能性がある)という意味では首長の方がより世論に敏感にならざるを得ないと私は思っています。そういう意味では責任の所在が明快になることは、民主主義の中ではとても大事だと思っています。

 このケースで、もし首長が教育長を指名ということになれば、首長の責任が非常に大きくなります。実際の構造もそうなっているんです。でも、今は形式上、違いますから、(教育長の指名権限は)教育委員会のものだというようになってしまう。でも、今回からは、それ〔※教育長の指名権限〕は首長の責任ですということであれば、より慎重になっていくのではないかと思っています。

Q
 重ねて伺いますけれども、今、伺った点は、最近、首長の力というのは非常に市町村合併なども含めて強くなりつつある中で、例えば鹿児島県の阿久根市長の例ですとか、橋下市長の例ですとか、見る人から見たらエキセントリックな考え方をお持ちの方もいる中で、その間だけ教育行政がその人の思想を反映するということになれば、かなり教育行政が混乱する恐れもあると思うんですけれども、それはもう民意で選ばれた人の考えだから仕方ないというお考えですか。

蒲島知事
 いや、仕方ないのではなくて、今でもリコールとか、それから選挙とか、いろんな形でコントロールされていると思うんです。

 そういう意味では、指名した首長の責任がより明快でありますから、有権者のコントロールは様々な形でできるのではないかと思っています。

 また、そういうことがあるから首長は一生懸命に、有権者の方々の民意がどこにあるかということを探さなくてはいけない。そういうことが民主主義だと思っています。

質疑応答

熊本~台湾高雄間定期便就航に向けた知事のトップセールスの実施について・2

記者からの質問に答える蒲島知事の写真

Q
 知事すみません。台湾の関連ですが、去年好調だったとおっしゃった高雄から熊本へのチャーター便ですが、去年11月〔※実際は12月〕に、高雄の旅行社の方がまた視察に見えられて、今年また大幅に増便してやりたいというようなことをおっしゃっていたんですが、これに関して、県で把握しておられる状況があれば教えていただきたいんですが。

蒲島知事
 今度、日本〔※熊本〕から台湾高雄に行くアウトバウンドですが、これについては、多分、最初(の訪問の際)にはなかったことだと思っています。

 それはどうしてかというと、日本からの需要があるかどうかを見極めたいということだったと思います。

 それから私も正確にはここで知りませんが、チャーター便が日本〔※熊本〕からではなくて、台湾から日本〔※熊本〕に来るチャーター便も増便されるようなことを聞いていますが、いかがですか。

【交通政策課】
 交通政策課です。発表は致しておりませんが、既に台北から熊本の方には、チャーター便が来ております。それから高雄からもチャイナエアラインとは別の航空会社ですが、チャーター便を1月19日から何便か飛ばしておりまして、チャイナエアラインによる高雄から熊本へのチャーターについては、今、チャイナエアライン側の方でいろいろ機材調整をされていますので、そこはまた今後ということになります。以上です。

蒲島知事
 だから、少なくとも(便数は)減少はしていなくて、活発にはなっているということだと思います。

質疑応答

スカイマーク(株)の熊本~羽田線休止について

記者からの質問に答える蒲島知事の写真

Q
 国内線の話で、スカイマークの羽田便が4月からなくなるということなんですが、これに関してコメントいただけますか。

蒲島知事
 残念といったら残念ですが、熊本~羽田便というのは、どの航空会社にとってもドル箱なんです。だから、需要がとても多いので、需要がとても少ないからなくなったというよりも、スカイマークの社の個別の理由だと思っています。

 だから、そこ〔※スカイマーク〕が使えなくなるのは不便にはなりますが、他の便に移動していくということになっていくのではないかと思っています。それから他のエアラインが来るということはまだ聞いていません。〔※事務局に向かって〕ありませんよね。

【交通政策課】
 現在はその予定はございませんが、再開を含めて、他社を含めて羽田線の増便をお願いしていくことになります。これはこれまでもやってきていることで、今後も継続して参ります。

蒲島知事
 このスカイマークの搭乗率はとても良かったんですよね。

【交通政策課】
 搭乗率は、約72%ございました。

 羽田線の搭乗率の平均が、他社含めて大体65%ですので、それよりも大幅に上回ってはいたんですが、会社の方針として、残念ながらそのような結果〔※スカイマーク(株)の熊本~羽田線の休止〕になってしまいました。

蒲島知事
 だから儲かっている便だとは思います。もっと儲かる路線があったのかは知りませんが、残念ですけど、そういうことになりました。

質疑応答

イスラム圏の市場開拓について

Q
 知事すみません。イスラム圏の市場開拓について、一部の報道で伝えられていましたけれども、現時点で知事のお言葉で、意気込みであるとか姿勢であるとか、今、言えることがあれば何かコメントいただけますか。

蒲島知事
 はい、これは、「アジアとつながる」というのが蒲島県政の2期目の4大目標の1つです。そして、これまでは東南アジア、特にタイを含めたイスラム圏じゃないところが多かったんですけれども、シンガポールとかですね。ただ今後は、イスラム圏であるマレーシア、それからマレーシアと後1つ、ちょっと名前が出てこない。

【事務局】
 インドネシア。

蒲島知事
 インドネシア。はい。インドネシアとマレーシアというのは、ものすごく巨大なマーケットなんです。それで、そういう人達は、ハラールの問題がありますので、熊本は全国に先駆けて、このハラールと観光、あるいはハラールと輸出、これに取り組んでいます。

 そういう意味で、農林水産部それから商工観光労働部と、いろんな部局を協力させながらイスラム圏との交流にこれから力を入れていきたいと思っています。

 それがアジアとつながる1つの手段ではないかと思っています。

(幹事社)
 よろしいですか。時間になりましたので、これで終わります。ありがとうございました。

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