ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 ホーム > ようこそ知事室 > 記者会見 > 平成22年度(2010年度) > 平成22年11月17日 知事定例記者会見

本文

平成22年11月17日 知事定例記者会見

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0006492 更新日:2010年11月17日更新

日時:平成22年11月17日(水曜日) 午前10時00分から
場所:知事応接室

発表項目

質疑応答

発表項目

公共関与管理型最終処分場の整備にかかる住民説明会の結果について

報道資料(PDFファイル:8.6KB)

(幹事社)
 おはようございます。それでは発表項目の説明からよろしくお願いします。

コメントする蒲島知事の写真

蒲島知事
 発表項目は2つあります。

 最初に、公共関与管理型最終処分場整備にかかる住民説明会の結果についてご報告します。

住民説明会については、9月県議会で発表した「クローズド・無放流型」を地元の方々にご説明するため、私自身が現地に入り、11月8日と9日の2日間、南関町と和水町でそれぞれ住民説明会を行いました。

住民説明会は平日の夜で、またとても寒かったんですけれども、それぞれ約200名の参加がありました。住民説明会では、大変厳しい意見も頂戴致しました。しかし、地元の方々の率直で、ありのままのご意見をお聞きすることが出来たことは、大変良かったと思っております。住民の方々には、ご心配がたくさんあると思います。すぐにご理解をいただけるとは思いませんけれども、これからも丁寧に説明して、ご理解をいただきたいと思っております。

発表項目

首都圏における知事トップセールスについて

報道資料(PDFファイル:11KB)

 第2番目は、「首都圏における知事トップセールスについて」です。

 11月22日の夜、流通業界の幹部などを招いて、東京のレストランで「くまもとの宝試食会」を開催します。そこで、くまもとの宝である農林水産物をPR致します。これまで「くまもとの宝試食会」は2回行っていますけれども、今回が3回目となります。これまでは2月に開催しておりましたが、今回は11月の開催となります。これは秋の食材を使ったメニューをお出ししたいと思ったからです。

 また、11月20日から全国のダイエー107店舗で「熊本フェア」が始まります。昨年度から始まった取組みで、今回が2回目となります。熊本が全国に誇るトマトやミカンをはじめとした農産物、また、辛子蓮根やいきなり団子など、熊本の特産物が店頭に並ぶ予定です。11月21日には、私も千葉の新浦安店に参ります。そこでトップセールスを行います。ゲストに、くまもと誘友大使の前西武ライオンズ監督の伊東勤氏をお迎えして、一緒に熊本をPRしたいと考えています。トップセールスを機に、県産品販売が拡大し、一人でも多くの人に「熊本」を知ってもらい、「熊本ファン」になってもらえるようにしたいと考えております。

 今回、くまもとの宝試食会でPRする「熊本早生(わせ)みかん」を皆さんのお手元に用意しましたのでお召し上がりください。

 これが私の発表項目であります。

県産食材の写真

質疑応答

公共関与管理型最終処分場の整備にかかる住民説明会の結果について

(幹事社)
 どうもありがとうございました。幹事社から最終処分場の件で1点お尋ねですけれども、先程、(住民の方々に)丁寧にご説明をされるというふうな説明をされましたが、スケジュール的にもやはりなかなか予断を許さない状況だと思うのですけれども、そのあたりは地元の理解というのを是非取るとしたものなのでしょうか。それとも、県として「造る」という方針は貫かれていく、ということを優先されるのでしょうか。

蒲島知事
 これまでオープン型(の処分場の方式)に関して、(地元住民の方々からの)様々なご不満がありました。それに応える形で「クローズド・無放流型」を提案致しました。しかし、これについても、地元の方々の厳しい意見があります。「なぜ南関町なのか」ということが、多くの方々のご意見だったと思います。しかし、この「クローズド・無放流型」というのは、今、考えられる安全性の面や地下水汚染、河川への汚染、それらのものを考えると、極限まで(対策を)追求した形(方式)ではないかと思っています。その極限まで追求したこの形(方式)をこれからも丁寧に説明し、ご理解をいただく努力をしていかなくてはならないと思っています。

(幹事社)
 地元の同意がなければ造らない、ということなのですか。

蒲島知事
 地元の同意を求めていくということです。ただ、これまでと違った一歩、進歩した形(方式)でご提案申し上げたと思っています。これ(この方式)のプラス面は安全性、マイナス面はコストがかかるということですけれども、コストが掛かっても安全性を追求すべきということで、地元の方々のご理解を得ていきたいと思っています。

 やはり、熊本県にとってはどうしても必要な施設ですので、県民全体でこの問題に関心を持って、南関町と和水町の方々のご苦労も知っていただきたいと思っています。その費用は、県民全体で負担しなくてはならないと思っています。

(幹事社)
 それでは各社どうぞ。

質疑応答

チッソ株式会社の事業再編計画について


 水俣の件なんですが。事業再編計画にはチッソの原因者責任の継続について記載がありませんが、この点についてどう思われますか。

蒲島知事
 ちょっとご質問がよく分かりませんけれども、もう一度ご質問いただいてよろしいですか。


 事業再編計画が12日に出ましたけれども、チッソは水俣病を起こした原因会社であり、責任があると思いますが、その計画の中でチッソの原因者責任が今後どのように継続されていくのかという点について。

蒲島知事
 11月4日に知事意見(水俣病被害者の救済及び水俣病問題の解決に関する特別措置法に基づく事業再編計画の認可申請に関する意見:以下「知事意見」)を出しました。その懸念については、知事意見という形で出しておりますけれども、概ね(事業再編計画に)反映されたのではないかと思っています。(県)議会も、水俣病対策特別委員会の委員長意見が出されており、それも反映されたと聞いております。また水俣市長の意見についても反映されたと聞いております。

 認可申請した(チッソの)事業(再編)計画について、チッソ自らがその全文を公開したことは率直に評価したいと思います。ただ引き続き、計画の内容については、更に検証していきたいと思っています。

ただ、今後、チッソに求めたいこともあります。一つは、事業計画の内容について、文章を読んだだけでは十分に理解できない方も多いと思いますので、今後とも地元に対して丁寧に説明していただきたいと思っています。もう一つチッソに求めたいことは、事業再編(計画)ばかりが進捗しているという懸念を被害者の方々が持たないよう、救済に全力を懸けて当たって欲しいということです。もちろん、県も引き続きこの救済に全力を尽くす所存です。


 今のお話では、事業再編計画の中で、チッソは原因者責任の継続について言及しているというように読まれているということですか。

蒲島知事
 チッソは(原因者)責任を逃げようとするようなことは全然ないと思います。事業(再編)計画の中で、特に救済に全力を尽くすということがとても大事だし、(チッソは)そういう覚悟でいると思っています。


 つまり、事業再編計画を読めばそのように書いてあるというふうに知事は受け取っていると。

蒲島知事
 我々が求めたのは、補償の完遂について、「事業再編後も補償は事業会社の収益から最優先で確保することを(事業再編計画に)明示する」ということで、それを知事意見として11月4日にやり(チッソ株式会社会長に提出し)ました。

 それに対し、事業(再編)計画では、「いかなる場合でも認定患者の方々への補償責任の完遂と水俣病被害者の救済を行って参ります。」と書かれています。「計画期間後も継続して個別補償協定の将来にわたる履行を行います。」とも書いてあります。「今後いかなる経済状況下においても、患者補償を優先して実施する所存であります。」というように、我々のコメント(意見)に対しての記載がされておりますので、そういうふうに私どもは考えています。


 そうしますと、知事が考えられるチッソの原因者責任というのは、現時点での認定患者の方々への被害補償、もしくは公的債務を支払えば消滅するというふうにお考えですか。

蒲島知事
認定患者(の方々)についてもそうですけれども、被害者救済についても特措法に基づいて県と国、チッソで行っておりますので、それ(救済)を早急に進めていって、事業(再編)計画だけが早く進捗するのではなく、救済も早く進めていかなくてはならないということを求めていきたいと思っています。

記者からの質問に答える蒲島知事の写真


 それに関連してですけれども、分社化の申請という意味が、被害者救済という意味と、公害企業チッソが分社化によって新たに公害と関係の無い新会社を設立できる、つまり「生まれ変われる」という申請になると思うのですが、公害企業が国の法律によって新たに公害と関係ない企業に生まれ変われる申請がなされた。これは日本でも世界でもおそらく初めてだと思うのですが、その申請についてはどのようにお考えになりますか。

蒲島知事
 皆さんもご存知だと思いますけれども、これ(分社化)は特措法の被害者救済とセットになっているものです。随分前から原因企業ではなくなるのではないかという懸念がありました。それに対して、我々県としても随分、特措法について注文を付け、最初の特措法の案から比べると相当改善したのではないかと思っています。

先程言いましたように、事業再編後も補償していくべきだということを知事意見として求めてきたわけですけれども、最初に事業(再編)計画になかった分が反映されたのは、先程読んだ(説明した)とおりです。いかなる場合でも認定患者への補償責任をやって(遂行して)いく、水俣病の被害者の救済を行って参りますということですから、全く関係ないということはないのではないでしょうか。ずっと補償責任を負っていくということが明記されています。

 それからもう一つ、地元の方が心配されたのは、地域貢献についてです。チッソが水俣からいなくなるのではないかという懸念についても、水俣から撤退することなく事業再編後も事業会社を含めた企業全体で責任を果たすことを明示して欲しいということを、11月4日に私の方から要望しました。それに対しては、「(計画)期間後も継続して事業を行い、地域への貢献を果たして参る所存である。」「今後も地域の一員として、当社は勿論、事業会社としても当社と共同してこれまで以上に社会の貢献に尽力していきます。」と、事業会社の事業(再編)計画において水俣でも具体的な設備投資額や雇用人数を記されています。具体的に人数でいうと50人、それから額でいくらでしたかね。

(環境生活部次長)
 投資額は5年間で280億円です。

蒲島知事
 様々な懸念が地元をはじめとして全国からこれまでの特措法あるいはPTに対して、寄せられました。この事業(再編)計画には、知事意見としてこういうことを反映して欲しいということを言っておりますけれども、それは反映されているのではないかと思っていますし、「事業再編後も水俣病の患者救済、被害者救済は行って参ります。」と(事業(再編)計画にも)明記されています。そういう意味で、(チッソが)無くなるということはなく、引き継がれていくと私どもは考えています。

質疑応答

ダム建設事業の検証について


 水俣病の話とは変わりますが、ダム事業の検証に関してですけれども、まず国の方の動きとして九州地方整備局が九州内で建設を進めています。国それから水資源機構が建設中のダムについて検証をするための、検討の場というものを早ければ年内に設置をするということで関係自治体などと調整していると伺っています。

 熊本県内の対象として、直轄ダムは立野ダムと七滝ダムの2つのダムですが、その検討の場に知事それから市町村長も参加して行われるということですが、知事としては国の直轄ダムが県内でいうと2つあるわけですが、おそらく川辺川をモデルに考えて国も動いていると思うのですけれども、その検討の場に臨むにあたって、何かお考えがあるのかどうかということと、それからこの検証に関しては、五木ダムについてもそうだと思うのですが、いつまでにという区切りは今のところ設けられていないということですが、今後の作業の進め方、日程についても何か今お考えはありますか。

蒲島知事
 直轄ダムの立野ダムについては、国の方で検討されると思っていますけれども、五木ダムについては、県の方で検討を進めております。五木ダムに関しての県における検討作業はこれから進めていくと思いますし、適当な時期に検討の結果を報告できると思います。


 その国の方も検討の場に参加するということについては何か。

蒲島知事
 まだ検討の場に参加する、しないということについては、この場ではコメントできません。まだ検討課題も私の方に入っておりませんので。


 それに関連しまして、今、知事がお触れになった五木ダムについてですが、いわゆる補助ダムに関して、隣県である福岡県と大分県では、それぞれ検証対象に含まれているダムについて、外部の有識者でありますとか地元の住民などを交えた検討の場というのを最近、設置したということで聞いております。五木ダムについては、主に先日の発表では、県庁内での庁内検討を進めたうえで再評価委員会にかけるという話だったのですが。

蒲島知事
 庁内検討の場で外部の意見が必要かどうかというのも含めて検討していきたいと思っています。他のダム、例えば川辺川ダムについては、当然皆さんもご存知のように外部の大変貴重な意見を頂戴した経緯がありますし、路木ダムは庁内で検討致しました。それぞれのダムによって様々な対処の仕方があると思いますけれども、五木ダムに関しては今、庁内で検討中であります。


 組織的な形で検討の場とか、検討会議みたいなものを設ける考えは今のところないということですか。

蒲島知事
 今のところ、そこまでは庁内(の検討)では至っていません。

質疑応答

新県建設産業振興プランについて


 また話が変わるのですけれども、来年度から計画期間が始まる新しい県の建設産業振興プランを作っておられますが、その中に業者数がかなり多く、需給ギャップがあるということで、業者に対してその業界からの撤退、ストレートに言えば廃業ないしは転業というのを考えてくださいというようなところまで踏み込んだ文言が今回新たに入っています。

 振興プランだけれども業界から手を引いてくださいという、悩ましいところだと思うのですがそこまで踏み込まれた。ただ他県と比べるとまだまだ踏み込みが足りないのではないかと思われるところもあるんですけれども、その辺のご認識というかお考えを。

記者からの質問に答える蒲島知事の写真

蒲島知事
 建設業界が直面している現状は、とても厳しいものがあります。例えば建設投資額は、平成3年度がピークだったのですけれども、当時は(投資額は)1兆497億円ありました。しかし、平成20年度は5626億円ですから、46.4%も減少しています。これに対して建設業の業者数は、平成11年度のピーク8327社から平成20年度は7132社と、わずか14.4%しか減少していない。ここに大きな乖離があります。

利益率もとても減っています。平成16年度は、1.46%あったものが、平成20年度は、マイナス0.38%と利益も上がらない。それは業者数が多すぎて、建設投資額は少なくなっているということがあります。人材も労働条件の悪化によって相当減っています。例えば高等学校卒業者の求人(の充足率)が、平成16年3月に建設業で73%あったものが、今では37.1%です。この数字を見る限り、建設業に対する経済的な状況は厳しいものがあると思っています。

 これからの建設業界においては、更に磨きをかけて生き残るのか、あるいは合併して強くなるのか、他の農業分野、林業分野など様々ありますけれども異分野に進出するのか、撤退、廃業もあるのか。それぞれの企業の多様なニーズに沿って対応されると思いますので、県としては、それぞれの対応策について支援していきたいと思っています。

 ただ、現状は建設業をこのまま残しておけばいいというものではありません。やはり、(投資)総額に対してあまりにも建設業者が多い。そういうことで利益率も減っているし、人(人材)もあまりいかなく(就業しなく)なっているという現状にあります。それを率直に認めて、県として何が対応できるかということで、この新建設産業振興プランというものを立てていきたいと思っています。廃業転業ありきということではなく、足腰を強くすること、他の分野への進出あるいは廃業も含めた経営判断が求められている、ということをこの中で謳っているということです。


 建設業界はいわゆる受注業界ですから、発注者が発注してくれないと仕事がないわけですね。県は県内でも一番大きい発注者ですけども、やはり県としても今後の見通しとして、過去のような大型工事というのはそういう見通しはないということでよろしいでしょうか。

蒲島知事
 皆さんもご存知のように、県の財政は大変厳しいものがありますし、それから国の財政もとても厳しい。当然、厳しい財政状況の中で社会保障関係(費)はどんどん増えていますので、やはり社会資本整備(費)にしわ寄せが来るのではないかと思っています。だから飛躍的にこれから社会資本整備(費)が伸びるということは考えにくいわけです。しかしながら、建設業界(の業者数)は横這いで減っていませんので、次第に状況が悪化している状況だということを率直に認めなくてはいけないと思っています。


 今のところの業者数の目標値みたいな理想の数というのがありますか。

蒲島知事
 それは役所(県の方)でこのくらい、ということではなく、マーケット、市場で決まっていくのだと思いますけれども、市場が厳しいという状況を早く先取りして率先して動くことが重要ではないか(と思います)。市場に任せて、最後まで悪化した状況で他の分野に進出する、あるいは合併、廃業するという選択でなければいいと思います。マーケットはそのように動いていくことです。

質疑応答

新熊本合同庁舎B棟の整備予算要望について


 知事すみません。話が変わりますけれども、今日上京されて(新熊本)合同庁舎B棟の建設予算等に向けて要望されると思いますけれども、この要望に度々行っていらっしゃると思いますけれども、今回改めて行かれる狙いと、これまでと違うどういう要望をしていきたいか、あるいはどういう提案をしていきたいとお考えになっていらっしゃいますでしょうか。

蒲島知事
 今、熊本駅に行かれると分かりますけれども、駅から東口の方を見ますと、建物が少なくて寂しいものがあります。大きなマンションが建っていますけれども、まだ出来上がっていません。(新熊本合同庁舎)A棟は出来ていますけれども、A棟の横のB棟がないというのは、駅前の風景としてはとても寂しいものがあります。だからどうしても駅前の整備という意味では、これまで計画されてきたB棟はとても大事だというのが一点。

二点目は今、九州全体で九州広域行政機構を立ち上げようということで合意しています。これは出先機関を丸ごと受け入れるという(広域行政)機構を作りたい。出先機関をまるごと受け入れるためには、B棟がどうしても必要ではないかということを訴えたい。

それから熊本城の周辺がいろいろと整備されています。その関連で(現在の合同庁舎の国の出先機関は新熊本合同庁舎)B棟に移転していただくことが必要です。

 予算の概算要求が一度決まった(固まった)後に、再度要望して予算計上してもらうのは大変難しいとは思いますけれども、難しいからといって何もしないというのは政治的によくない。あらゆる機会を捉えて要求して希望を達成するというのが重要ではないかと思っています。何回も、しつこくなるほど今回も要望に出掛けるわけです。


 ウルトラC(大逆転技)を今回は提案できそうですか。

蒲島知事
 ウルトラC(大逆転技)は、こっちが提案できるかというよりも、向こうがウルトラC(大逆転技)で概算要求をしてくれることを祈っているところですね。官庁では、なかなか一度決まったことを変えるのは難しいですけれども、可能性がゼロではない時には、どんどん出掛けていって政治力を発揮しなくてはならないと思っています。そういう意味で今回、皆さんは無駄だと思われているかも知れませんけれども、無駄と思っていては何もできないので、今日も行ってくる(要望する)予定です。

(幹事社)
 そろそろ時間が迫っているようですけどいかがでしょうか。

質疑応答

チッソ株式会社の事業再編計画について


 チッソの事業再編計画では、株を売却した後、被害者補償と公的債務を支払った後に、新たな被害者が出てきて補償を求めた場合の補償をする責任というのは、どこが担うべきだとお考えですか。

記者からの質問に答える蒲島知事の写真

蒲島知事
 今回のプラン(事業再編計画)には株の譲渡の時期などについては書かれていません。それとは無関係というか、違う形で今回の事業(再編)が計画されていますので、株の譲渡については暫時停止すると。そういう意味で(株式譲渡の)時期が来た時には、県として意見を述べるわけですけれども、今回の事業(再編)計画については、株の譲渡については関連していません。

 それから、もう一つのケースとして、水俣病がこれで終わった場合、株の譲渡が終わって新たに(患者が)発生し(補償を求め)たらどうかということへの懸念ですけれども、それは今後の検討課題ではないかと思っています。例えば基金を積むとかいろいろな方法があるのではないかと思いますし、あるいは国や県とかの責任の分担もあると思いますので、それについてはまだ、この計画との関連ではコメントできない状況です。


 すみません。関連して。このチッソの分社化の申請というのは、被害者団体からみると加害者救済につながる申請だというふうに言っていますが、これについてはどのようにお考えでしょうか。

蒲島知事
 先程も言ったように、これは特措法と被害者救済とセットになったものです。もともとそういう形で出ておりますので、救済と分社化というのは私どもの考えではワンセットであると思っています。


 もう一点、水俣病とは違いますが、先日の県議会の決算特別委員会で、企業局の電気事業会計が初めて単年度の赤字を計上したということが明らかになりましたが、荒瀬ダムの藤本発電所の発電停止という影響が大きい一方で、電気事業会計が赤字になっていきますと荒瀬ダムの撤去自体への影響も懸念されると思いますが、今後の撤去費用の確保、それから国からの支援ということも重要性も増してくると思いますが、国に対して(支援を)求めていく事へのお考えというのはいかがでしょうか。

質疑応答

企業局電気事業の経営見通しについて

蒲島知事
 企業局の電力(電気)事業(会計)が赤字になることは、既に荒瀬ダムの撤去を検討した段階で理解(想定)できたものです。そこで私は荒瀬ダム撤去までの2年間の電力発電をお願いしたわけです。皆さんの記憶の経緯を辿って(いただくと)、既に水門を開けたままで発電をしていませんから、そういう意味で赤字というのはその段階で読めておりました。そういうことでもありますので、撤去計画に影響がないとは言いませんけれども、なるべく、経営状態が悪くなっても撤去計画に悪影響を与えないような形での人員整理、あるいは企業局のあり方をこれから検討していかなくてはならないと思っています。

質疑応答

TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)について


 知事、TPPについてですけれども、先日、政府の首相が、参加を前提としない協議に入るというような方針を示されましたけれども、それについて知事のお考えと注文がありましたら。

蒲島知事
 私も(TPPに関する)意見書を出しておりますが、もし参加するとすれば農業関係が壊滅的な打撃を受けないという構想が、まずあって然るべきではないかと思っています。そして、その構想が当事者間で理解が得られ、拙速ではなく十分な合意を得られたうえで、対応すべきだと私は考えています。そういう意味で農業大県である熊本県から見ますと、農業の将来ビジョンというのはほとんど語られないまま、参加の問題が論じられているような気がします。(そこで)県議会も意見書を出され、私ども(県執行部)も意見書を出しているところです。

 この問題は、国家レベルでもとても悩ましい問題だと思いますけれども、やはり当事者である、とりわけ農業大県である熊本にとっては、農業の将来ビジョンはとても重要だと思っています。それが出されないまま参加ということにならないように、希望しています。

質疑応答

九州広域行政機構について


 知事が先ほど(新熊本合同庁舎)B棟に関してのお話の中に、九州広域行政機構のお話がありました。(国の出先機関を)丸ごと受け入れるというのはかなり大胆な発想だと思いますが、そのプランで抜け落ちているのが財源の話がわからないということと、スケジュールがわからない。逆に打ち上げているだけというふうにも受け取れるのですが、実現可能性という意味でどうなのかという疑問がありますが。

蒲島知事
 この前、大阪に行ったときに近畿ブロックの知事会がありました。そこで議論されていたのは、広域連合で(国の出先機関を)丸ごと受け入れるという九州とあまり変わらない案についてでした。

 ただ、広域連合と九州広域行政機構の違いというのは、広域連合は自由に抜けたり入ったりできますが、今、九州で考えている九州広域行政機構というのは抜けたりはできない。一体として参加する。法改正が必要ですけども、片山総務大臣のコメントなどを聞いていますと(地域主権を)前向きに捉えていらっしゃると思います。本気で地方分権ということを民主党が政策の柱とすれば、私はこの法改正はそれほど難しくないと思っています。だから実現可能性は高い。

(国の出先機関を)丸ごと受入れるというのは、九州広域行政機構が100%管理するという発想ではないのです。私の考えは、国の出先機関がどこを向いているかというと、やはり霞が関の方を向いています。しかし、同じ仕事をするにおいて、その向き方が九州広域行政機構の方を向いているか、霞が関の方を向くかということで随分違うと思います。「ゆるやかな管理」というのが私の発想の中にあります。トップがどこにいるかの違い(だけ)で、同じような仕事をして、同じような予算、人材でいいと思います。そういう意味で、トップが代わるというのが私の九州広域行政機構の考え方です。実現可能性は、私はゼロではないと思うし、高いのではないかと思っています。


 財源はどのように。

蒲島知事
 財源も一緒です。現在の収入額の平均を取るかどうかわかりませんが、今の財源、人員で機構が丸ごと受け入れるという案です。

 例えば、九州地方整備局の(事務の)一部分を県が受け入れる。そしいこの部分は国(の事務)だからというように切って(分けて)いくと、絶対に出先機関は廃止できないと思っています。だから丸ごと(国の出先機関の事務を)九州(広域行政機構)全体で受け入れるというのが今の案で、九州知事会でもそれが合意されたということです。九州は一つ、ということに一歩踏み出すということだと思います。

質疑応答

現政権について


 民主党の政権の話をされたので、菅政権になって尖閣諸島の話、普天間の問題は知事選があるので寝かせてあるのでしょうけれど、(民主党の)小沢氏の問題も全然決着しない。突然TPPも打ち出してグラグラしている。何か地方の知事から見て、今の民主党政権というのはどのように映っているのか。何か苦言を呈したいことがおありになったらおっしゃっていただければと思うのですが。

記者からの質問に答える蒲島知事の写真

蒲島知事
 地方の政治を担当している知事としても、中央政府の安定性、ビジョン、方向性がはっきりしていないとなかなかできないものがあります。そういう意味で菅政権もいろいろな問題が起きて、その対応に大変苦労されていますけれども、もう少しどっしり自信を持って、その自信を地方にも見せていただくと、我々も自信を持ってやれると思います。

 もう一つは、あまり中央のこと、国のことを気にしていると、あるいは国の方向性だけを見ていると熊本県政もきちんとできませんので、今は国の方に気を取られないで、やるべきことを県はやるだけかと思っています。

質疑応答

TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)について


 TPPの関係でもう一点。政府はTPPと関連して農業構造改革本部を立ち上げて農業改革の骨子を来年9月位に出されるというようなことと、昨日、菅総理は農業に参入しやすくなるように農地法を改正するような話をされていましたけれども、国の農業改革についてはどうあるべきと思われますか。

蒲島知事
 一部分だけを突如として出されるのではなく、(我が国)全体で日本の農業をどうするのかという構想がないと(いけない)。例えば、今、こういう構想がありますからと(国が示して)、簡単に熊本が飛びついてやけどをするということもあります。やはりもう少し時間をかけて、きっちりとした農業のあり方(を考える時期だと思います。)とりわけ担い手も少なくなってくるはずですから、最も(農業)構造改革が必要な時期ではないかと思っています。

 それから(過去の)ウルグアイラウンド(関連対策)でも分かりましたけれども、お金だけでは農業改革は実現しません。お金の裏付けは必要ですけれども、日本の農業のあり方、(農業が)自由化された後の(日本の)農業をどうするか、そういうことを含めて、これはきちんと検討すべき課題だと思っています。

司会
 そろそろ時間が迫っていますのでいかがでしょうか。

蒲島知事
 はい、どうもありがとうございました。

Adobe Reader<外部リンク>

PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe社が提供するAdobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。(無料)