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平成22年 8月18日 知事定例記者会見

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0006488 更新日:2010年8月18日更新

日時:平成22年8月18日(水曜日) 午前10時00分から
場所:知事応接室

発表項目

質疑応答

コメントする蒲島知事の写真

発表項目

県職員2名が飲酒運転容疑により逮捕されたことについて

蒲島知事
 おはようございます。

(幹事社)
 それでは発表項目の方をお願いします。

蒲島知事
 今日は私の方から3点、コメントがあります。

 去る8月8日、9日にかけて、2人の本県職員が飲酒運転により逮捕されました。法令を遵守すべき県職員が、このような不祥事を引き起こし、県民の皆様の信頼を裏切ることになり大変申し訳なく、心からお詫びしたいと思います。

 私は事件発生の第一報を受け、すぐに総務部に対し、各部局と地域振興局の人事担当の緊急召集を指示し、職員に対し飲酒運転の撲滅と法令遵守の徹底を図りました。

 また、一昨日の庁議において、部局長が先頭に立って、県民の県行政に対する信頼の回復に邁進するよう強く指示致しました。

 今後、全ての職場において研修を実施し、職員一人ひとりに対して、今一度、飲酒運転の再発防止と法令遵守の徹底を図り、県民の信頼回復に万全を期したいと考えております。

 なお、逮捕された職員に対する処分につきましては、詳細な事実を確認したうえで、速やかに厳正に対処致します。

発表項目

「熊本型」ヘリ救急搬送体制の構築について

報道資料(PDFファイル:2.5MB)

 2番目は、「熊本型」ヘリ救急搬送体制の構築についてです。

 私はマニフェストで、ドクターヘリの導入を掲げていました。これに関しては、県救急医療専門委員会で検討を行って参りました。この委員会での合意を踏まえ、ドクターヘリと防災消防ヘリ「ひばり」の2機が一体となり、それに4病院が連携する熊本モデルの搬送体制を目指すことになりました。

 具体的には、ドクターヘリについては、主に現場救急のケースに対応し、その基地病院の役割を熊本赤十字病院が担当致します。

 また、防災消防ヘリについては、主に病院間の搬送のケースに対応し、その基幹的な役割を国立病院機構熊本医療センターが担当致します。また、済生会熊本病院と熊本大学医学部附属病院は、これまでの搬送活動に加え、2機で搬送される救急患者の受け入れに協力することとなっております。

今後、この枠組みのもと、平成23年末、本格稼働を目指します。

なお、運航体制の詳細につきましては、会見終了後、引き続き健康福祉部及び総務部から説明させていただきます。

発表項目

ナシの新品種「秋麗(しゅうれい)」の紹介について

報道資料(PDFファイル:19KB)

 最後は、皆さんのお手元にあります。「秋麗(しゅうれい)」を紹介します。

 県では、ナシの「秋麗」を熊本県の「イチ押しブランド」となるよう産地化を進めています。

 先日から、収穫、選果が始まりましたが、際立つ甘さと、品の良い香りが最大の特徴です。また西洋ナシをイメージさせる独特の果皮、皮も特徴の一つです。

秋麗(しゅうれい)の写真

 本日は皆様のお手元にも用意をしましたので、質問の前にどうぞ食べてください。また、詳しくは報道資料をご覧ください。

 私も昨日食べましたけれども、本当に美味しいです。担当者に言わせると、「貴婦人を思わせるような素晴らしい、上品な味だ」という風に表現しておりました。私も食べさせていただきます。(皆さんも)まず食べてください。

 以上が私の方からのコメントです。

質疑応答

「熊本型」ヘリ救急搬送体制の構築について

(幹事社)
 まず発表項目からですが、幹事社から1点だけ。ドクターヘリの導入について、細かいことは、また後ほど(説明が)あると思うんですけれども、県民にとってのメリットというのを知事の方からひと言。

蒲島知事
 私がドクターヘリの導入をマニフェストに掲げたのは、アメリカでの経験が(背景に)あります。(私は)アメリカのミシガン大学で客員教授をしておりました。ミシガン大学の医学部はとても有名です。そこには何台(機)もドクターヘリが並んでいました。ミシガン州はとても広く、そこの患者を一手にミシガン大学の医学部に搬送していましたが、とても好評で、皆、安心感を持っていました。特にアメリカでは、へき地と言ったらおかしいですけど、お医者さんのいない所が多いものですから、そういう所から喜ばれていたことを思い出しています。

 マニフェストで私は、熊本もこれだけ広いので、住民の安全安心のためには、是非、熊本(市)に集中している医療機関に対して、(救急時の)アクセスがあるべきだと思っていました。

ドクターヘリの導入については、既に「ひばり」があるじゃないかという話もありましたが、今回は「ひばり」とドクターヘリを一体的に運営する事によって、より一層、熊本県民の安全安心が高まるのではないかと思っています。

 実際に本格的な活動が始まるのは(平成)23年末でありますので、それを元(契機)に、皆さんが良かったと思っていただけるように、効率的な運営を目指したいと思っています。

(幹事社)
 各社さんありましたら、発表項目でありましたらお願いします。

質疑応答

県民経済計算から見た本県の農林水産業の動向について


 「秋麗」を今いただきましておいしかったです。貴婦人かどうかは分かりませんけれども。

 こういうブランド力のある産物を作るのは非常に大事です。それに関連して、熊本の農業の全体の状況についてひと言お伺いします。(改行)

2000年代に入って、知事が就任される前年の2007年が県民経済計算の最新(年)なんですが、九州各県を比較した場合に、熊本の農業総生産額の落ち込みというのが最大です。成長率に引き直してもマイナス幅が最大になっています。

収量の問題だけではなく、ブランド力のある産品を開発できているかという問題と、一方で特徴的なのはコスト高ですね。特に熊本ではハウスなどで燃料を使う原料作物が多いので、A重油価格のここ数年の乱高下の影響の直撃を受けているということが考えられると思うんですけれども、そういう熊本農業の今の特徴を踏まえて、その課題と対策というものをどのようにお考えなんでしょうか。

蒲島知事
 今の質問は、8月12日に熊日新聞に書かれた農業総生産額についての記事の関連だと思いますけれども、私もあの記事を読みまして、とても素晴らしい分析だと思いました。2000年から2007年までという非常に長期的な形で分析してありましたので、その変化がよく表れていると思いました。

 その中で農業総生産額という言葉が分かりにくいと思いましたが、これは経常利益のことですね。(記事では)経常利益をもっと重視すべきだという考え方であったかと思います。総生産高ではなくて、経常利益(を重視すべき)ですね。私も全くそのとおりだと思います。

 私が就任する前の選挙期間中、農家の人が一番言われていたのは、特に原油高、燃料高で悲鳴をあげているということでした。その悲鳴がものすごく大きく、いろいろな要望がありました。(しかし、)統計を見ると、熊本はそんなに悪くないのではないかという議論もあったのです。それはなぜかというと、多分、県庁内(での議論)もそうだったと思いますけれども、農業生産額、いわゆる産出額で比較をし、測っていたのではないかなと思います。結局、一番大事なのは経常利益(profit)だと思います。Profit(経常利益)は、まず生産量(quantity)×値段(price)−費用(cost・コスト)。今までの多くの統計が総生産量でとられたような気がするんです。だから総生産量だけでいうと熊本は悪くないんじゃないかという話だったと思います。
※ P=(Q×P)−C :知事が書き示した式

記者からの質問に答える蒲島知事の写真

 しかし、コストという概念で比べてみると、このコストが高くなればなるほど、利益が少なくなりますので、(農家の)皆さんは悲鳴をあげていた。県庁の統計を見ますと、他の県と比べると(生産量は)悪くないのではないかという議論があったんです。

 私が就任して、これではよくないだろうということで、コストの部分、原油高、燃料高(に注目しました)。特に、熊本県の一番大きな農業のセクター(分野)というのは、ハウスを使った園芸です。このコストがものすごく高くなっているから、(農家の)皆さんは悲鳴をあげていました。そのコストを下げるために、例えばビニールシートに補助をしました。行政として資材に補助するというのは初めてのことだったらしいのです。

 しかし、考えてみるとコストに補助をし、これ(コスト)を下げることによってより利益が上がったということになり、今、原油(価格)も大分下がっていますので、これ(経常利益)が高くなっているのではないかと思っています。

 しかし大事なことは、今までここ(生産量)だけを見ていましたけど、まず価格を高くしなくてはいけないということが私は重要だと思っています。量だけではなくて価格(が重要であり)、そういう意味では皆さんの手元にある「秋麗」もそうですけれども、(価格は)普通のナシの2倍ぐらいしますが、ブランド化することによってこの価格を上げることができる。これが、私が蒲島農政で今からみなくては(取り組まなければ)ならない、マーケットオリエンテッド(市場志向)の農政です。

 それからとにかくコストを一定にする。下げることは難しいですけれども一定にしておく。今までは重油を使っていたけれども、あれ(重油)は外的要因によってものすごく(コストが)上下しますので、例えば太陽光を使ったり、あるいは木材チップを使ったりして安定させる。これ(価格)をあげて(コストを)安定させる。

 例えば米(の価格)もそうですけれども、みんなが米を作れば価格は下がりますね。だから熊本県ではなるべく普通の米ではなく飼料米とか、あるいは米粉用米を使って(作って)、生産量を増やしても価格にあまり影響がないような形で生産量を増やしたらどうかと(考えています)。米粉用の米を植えたり、飼料用米を植えたりして、そういう形で熊本の農政を進めていきたいと思っています。

 非常に簡単な式ですけれども、ここ(生産量)しか見て来なかったというのが大きな問題だったと(思います)。それから量を増やすばかりの農政というのはやはり大きな問題で、価格は下がっていくがコストはそのままですから、利益は減っていくということになると思います。

 だから「稼げる熊本県」というのは、正にこれまで総生産量だけを見ていた農業ではなくて、経常利益を見た農業だと(いうことです)。そういう意味ではこの朝田さんの分析は大変興味があるし、なぜ2000年から2007年にこれほど熊本県の農業が苦しんだのかというのがよく分かるし、熊本県の農業の特色がハウス栽培ですので、それが一番響いたのだということが明らかになっています。

 そういうことで、大体の問題が理解できました。ずっと2007年まで下がってきましたので、2008年から(知事に)就任しましたから、今度はV字とは言わなくても、U字型でもいいから上がっていくような形で、農業行政をしていきたいと思っています。すみません、少し長くなって。

質疑応答

天草エアライン神戸線運休について


 知事、天草エアが神戸線から撤退させるということになりましたが、県として、今後、とりあえず神戸線の枠が集まっているわけですよね。そこをどうされるというお気持ちがありますか。

蒲島知事
 神戸線については、スカイマークが入るということで、天草エアラインが撤退するということになると思います。利便性については、問題はないと思いますけれども、これが天草エアラインにどのような経営的な影響があるか、それがこれからの問題ではないかなと思っています。


 今後の方針としては何か、こうしたいなという知事の思いはありますか。

蒲島知事
 天草エアラインは一つの企業体ですので、私がこうした方がいいと言ってできるようなものではないかも知れませんけれども、やはり福岡−天草はとても需要があるような気がします。私も福岡から乗ったことがありますけれども、こんなに早く行けるのかと思いましたので、これから利便性という点では、熊本−神戸線はスカイマークによって担保されるとしても、天草エアラインの経営を確立して欲しいと思っています。


 1点だけちょっとお尋ねしたいのが、航空業界の関係者に言わせると、県も含めて天草エアの撤退の判断が遅かったのではないかという指摘もあるのです。要するに2ヵ月前に国交省に(撤退を)届出るわけでしょうけれども、スカイマークは10月から3便飛ばす。結果的に11日まで天草エアは飛ばす。ということで10日ばかりは(運航が)バッティングしてしまう。当然搭乗率も落ちるであろうと。県費が大分入っている天草エア撤退の時期の判断が遅かったんじゃないかという指摘もあるんですけれども。これは。

蒲島知事
 そういう指摘があるかも知れませんけれども、私がそれについてコメントする立場にはありません。

質疑応答

高齢者の所在不明問題について

(幹事社)
 すみません。前後しましたが発表項目はもうよろしいですか。

 一点お聞きしたいんですけども、全国で高齢者の所在不明問題が出ていますが、知事は常々長寿を楽しむ社会とおっしゃられていると思いますが、県内の状況について何か知事が把握されたことがあれば、対策のようなものがあれば。

蒲島知事
 私が一番心配したのは、熊本でも100歳以上の方の行方不明があるとか、あるいは存在が確認できないとか、そういうことがあるのではないかと心配しておりましたけれども、一切それはありません。すべて現在のところですけれども、行方不明の報告は聞いておりません。

 100歳以上の方で、現在のところ新聞で報道されるような行方不明はありません。現在、確認中の市町村が3市町村ありますので、その3市町村の報告が来るまで分かりませんけれども、41市町村に関しては無いということであります。

質疑応答

鹿児島県 阿久根市について


 隣の(鹿児島)県のことですが、阿久根市の市長にリコールが始まったんですが、地方自治に絡みますので、蒲島知事の見方というのを聞きたいと思います。

専決処分という、地方自治法では極めて緊急的、限定的にしか使えない手法を使って、様々な予算案件あるいは副市長の選任、人事案件を含めて(専決処分を)繰り返し、そして議会を開かないという状態が続いてきましたけれども、首長と議会という二元代表制の関係でかなり論議すべき話かと思います。知事はこの問題をどういう認識でおられますか。

蒲島知事
 なるべく、他の地方公共団体についてのコメントは控えるのが私の常々の考え方でありますけれども、阿久根市の場合、これはやや度を過ぎているのかなと思い、政治学者として言わせていただければいくつかのコメントがあります。

記者からの質問に答える蒲島知事の写真


 では政治学者として。

蒲島知事
 「総幸福量の最大化」というのが私の県政の目標ですけれども、その要因としての政治システムのあり方ということから考えますと、実際に隣の市(阿久根市)の場合、市民の総幸福量の最大化の方に向かっているのかどうか、という観点。そのためにはやはり、いろんな方策があると思いますけれども、専決処分もその一つだと思います。これは市民の幸福の(最大化の)ためには、絶対必要だと思った時にしなければいけないこともあると思います。

 ただ、そのためには正統性(legitimacy・レジティマシィ)ですけれども、(これが)とても大事だと思います。法的なレジティマシィ、それから社会通念としてのレジティマシィですね。法的、あるいは社会通念から見て、あれほどの専決処分のあり方が正統性を持ちうるだろうかと思うと、そこに多くの人が疑問点をもっている。だから自分は正しいと思っているかも知れないけれども、社会全体がそうではないと思い始めているのではないかと(思います)。正統性が持ち得ないような政治的決定は、どんなに一時的に市民の幸福度に貢献したとしても、やはり最後には、それは崩壊していくのではないかと思っています。

 正統性の問題が一つと、専決処分で議会を開かずに、どんどん(専決処分を)やって、本当に実行性があるのかということです。やはり実行性にも疑いがある。例えば職員と市長(の関係)というのは、私も知事と職員という形で県職員と接していますけれども、やはりそこには緊密な敬意(respect・リスペクト)、それぞれが尊敬しあう関係でなくてはいけないと思うんですけれどもそうはなっていない。そういう意味では、バラバラに市政が動いているのではないかという気がします。

 それから私は議会を大変尊重しておりますので、二元代表制という意味では議会と話す機会を尊重していますけれども、阿久根市の場合はそうなっていない。そういう意味で、実行性にも問題があるのではないか。

また、民意はついてきているのかというと、リコール運動が起こるように、完全に民意がついてきているわけではない。今後、リコールの結果でその後に選挙があるかどうか分かりませんが、そういう一つの大きな動きを踏まえながら、最終的には適当な形での政治体制、そして適当な形で人が変わるか分かりませんけれども、そういう(民意に添った)形で終息して欲しいと思っています。

 いずれにしましても、この法律(地方自治法)で専決処分(の制度)を作った人に聞いたことがあるのですけれども、「このような形の首長が登場するとは想像できなかった」というのが感想でありました。

正統性の部分、法的(判断)とか社会的通念、そういうものの中で緊急に決断をしなければならない時や、非常に孤独な決断をする時がありますけれども、最終的には議会、あるいは世論、正統性、法律、その中で決断するというのが当然ですので、そういう意味で熊本県知事としてはあまり隣(他の自治体)のことは言いたくないのですけれども、政治学者としてはそのような感想を持ちました。


 法も想定をしなかったタイプの最初の首長さんだろうと思うんですが、今度のリコールは別として、少なくとも過去2回、阿久根市民が当選させている。一番ウケた部分というのは、市職員の給料を下げるだとかそういう主張が響いている。昨今、地方も国政も公務員を叩くことで支持を集めるという風潮が生まれてきているのではないかという気がします。

 これも政治学者としてで結構ですので、どう思われますか。

蒲島知事
 私はそれに対しては断固、抵抗しております。やはり政治を良くするためには、官僚組織と選ばれた首長がきっちりと尊敬しながらやっていかなくてはいけない。それが崩れていくと、非常に非効率な政治になると私は思っています。対立が面白いとか、公務員を守るのはけしからんという声にもつながる場合もありますけれども、私は断固としてそうではなく、やはり一体となって、最終的な職員の行動の責任は首長が持つ、ということにならなくてはいけないと思っています。

 それが今、国政にも欠けているのかと思っています。国政も、特に霞が関の場合は、熊本県庁と違ってもっとバラバラです。それから霞が関の場合はもっと「様子見」です。そういう中で首相の任期が短いものですから、特に外国との関係や長期的な国政について、相当マイナス面があるのではないかなと思っています。

 ただ阿久根市長の場合は、問題点、争点を明らかにしたことは明快です。それにどう取り組んで、どう対処していくかというのは、今後考えなくてはいけないことで、争点のあぶり出しという意味では、一定の役割を果たしたのではないかと思っています。


 関連ですけれども、専決処分の仕組みについて見直すべきだというような意見もあるんですけれども、知事としてはどういうお考えがありますか。

蒲島知事
 私も時々、専決処分をしますけれども、非常に時勢的なものです。議会が開かれていないけれども、例えば赤潮対策、口蹄疫対策など非常に緊急の場合に支出しなければならない時に専決処分をします。議会に対して十分説明責任がある(果たせる)、むしろ県民に対しても説明責任ができる(果たせる)ことですね。専決処分をしたことによって、それが(県民に対して)プラスになるという説明責任ができる(果たせる)かどうかが大事だと思っています。

 見直すべきだというのは、これ(専決処分)が度々起こるからだということだと思いますけれども、今後、阿久根市の状況を見ながら議論が展開されるのではないでしょうか。

 私も一度、座長として法律を見直したことがあるのは、長崎市長(伊藤一長)が市長選挙(投票日)の直前に殺された時、新たな候補を出すことができる(補充立候補)かという問題です。あの時はギリギリセーフだったんですけれども、そういうケースもありますので、何かあった時に法律は見直されるべきだと思うんです。このケースがそれにあたるかどうかは、ちょっとまだ私は分かりません。

質疑応答

県職員2名が飲酒運転容疑により逮捕されたことについて


 先程、職員の行動の責任は首長が持つと言われたんですけれども、ちょっと話題は逆上(さかのぼ)るかもしれませんけれども、その職員の不祥事について、綱紀粛正とか法令遵守という、ありきたりの言葉しか聞かれないと思うんですよ。やはりそこについて知事の力強い意気込み、メッセージをちょっと聞かせていただき、或いは職員の方に対するメッセージでもいいんですけれども。

蒲島知事
 私は政治の本当の根本は、「政治に対する信頼感」だと思うのです。

 今、その信頼感が世界中で揺らいでいる。国全体にも信頼が揺らいでいると思います。そういう意味で、私の長い間の研究テーマの一つが「政治的信頼」だったのです。

 この「政治的信頼」がどういうものかというと、例えば熊本県に限ると「県庁の人は悪いことはしない」、「熊本県庁が悪いことをするはずはない」という信頼感。それから「熊本県庁は県民のために良い政策をしているはずだ」という信頼感。この信頼感がないと、常に県民のチェックを受けるんです。これは両方にとっては非効率(コストリー)なことなんです。(不祥事があると)県庁は萎縮していく。萎縮すればするほど、今度は政策決定能力が失われていく。するとまた、様々な形で批判を受ける。そのマイナスの悪循環が出てくるのが、「政治的信頼」が「政治的不信頼」になった時なんです。

 そういう意味で職員に言いたいのは、この個々の職員の事故、あるいは職員の飲酒運転で捕まったことを越えて、ものすごく大きなマイナス効果が熊本県全体に及んでいるということを知ってほしいと思います。

 かつて福岡市で飲酒運転の大きな事故が起きた時、その後は非常に飲酒運転が少なくなりました。しかし、段々その記憶が薄れることによって、また(飲酒運転が)増えております。むしろそういう飲酒運転の影響というよりも、面として、県庁全体、あるいは県全体に対して、これがどのくらい大きな影響を与えているか。

私も知事になって一番気を付けていることは、「政治的信頼」ということで、「知事は悪いことはしないだろう」、「知事は良いことを、良い政策をやってくれるだろう」、と思ってくれるような政治をしていかないと、段々、自分自身も萎縮して政治ができなくなると思っています。

県庁も職員の人達も、同じような気持ちでこれに対処して欲しいと(思います)。自分の起こした事件以上の大きなインパクトが(県全体に)あるということを知って欲しいと思っています。政治的信頼の確立というのは、ただ表面だけではなくて、これが県、市町村にしろ、国に及ぶぐらい大事な事件だと思っています。

記者からの質問に答える蒲島知事の写真

質疑応答

「熊本型」ヘリ救急搬送体制の構築について


 知事、すみません。話がまた最初に戻って恐縮なんですが、ドクターヘリの件で一点だけ。いわゆる基地病院をどこにするかという検討過程の中で、日赤と国立病院と2つの選択肢が当初ありましたけれども、今回、日赤になった理由、選ばれた理由というのを教えてください。

蒲島知事
 その検討の場で議論されたと思いますけれども、日赤と医療センター、結局どこが中心的な救急医療病院かということから、日赤の方が選ばれたと聞いております。熊本(県)全体を考えた時に、救急体制の中のスタッフのあり方であるとか、あるいはこれまでの実績であるとか(の点から選ばれたと思います)。これまでドクターヘリではなくて「ひばり」で(救急搬送体制を)やっていましたけれども、ドクターヘリを日赤、そして「ひばり」を国立病院という形で分担化し、それを4つの病院で支えるというのが最適ではないかという議論に達したと聞いております。

質疑応答

「熊本県指定がん検診連携拠点病院」の指定について


 ガン対策についてお伺いしたいんですけれども。

 今日、連携拠点病院の県指定の病院が午後発表になるかと思うんですけれども、ガン対策に対する県の取り組み、連携拠点病院を指定することの意義あたりを伺いたいんですが。

蒲島知事
 ガン対策については、この前の記者会見にもありましたけれども、特に予防という観点から、例えば肥後銀行を含め様々な会社と提携を結びながら予防健診を受ける(受診率を上げる)というような形で、熊本県のガンの死亡率が全国最低から2番目だと思いますけれども、それを1番にしようというのが私どもの考え方です。ガンで亡くなる方の死亡率は、今、全国で下から2番ですね。

(健康福祉部長)
 はい、そうです。

蒲島知事
 それを下から一番というのは、全国最高のレベルにしようというもので、その取り組みの中で、この連携病院が今日発表されるのだと思います。ただ連携病院の詳しいことについてはすみませんけれども、事務局の方に報告させたいと思います。

(健康福祉部長)
午後発表予定です。


 知事のコメントが欲しいんですが。

蒲島知事
 そういう観点から、この連携病院を考えているということです。


 地域格差が今県内にあるという、そこはなくしていくというのが一つの狙いだというふうに伺っているんですが、そのあたりはどういう風に認識していらっしゃいますか。

蒲島知事
 私も、とにかく全国1位にしろという指示をしていますので、それに従って今日午後発表があると思います。

質疑応答

消費税引き上げについて


 最後すみません。

 ちょっと時期を逸した感もあるんですが、参院選で消費税の税率アップの問題がいろいろと議論され、そこがまたいろんな争点とか議論になったんですけれども、知事会は消費税アップをずっと以前から訴えておられましたですね。

 今後、この管政権もくしは民主党政権、野党も含めて消費税については、どういう風なスタンスで首長として、知事として臨まれるお考えでしょうか。

蒲島知事
 全国知事会でこの問題が議論されました。私はその時に、民主党政権の中では消費税が今回の選挙の敗因であると位置付けられているけれども、それは違うのではないか(という話をしました)。

かつて消費税が大きな影響を与えたのが1989年の参議院選挙です。この時は社会党と自民党の戦いだったのですけれども、あれ程大きな自民党が大敗を喫しました。その時は、消費税が選挙の結果に大きな影響をもたらしたのです。

 一つの争点が圧倒的に影響をもたらすためには3つの条件が必要です。

一つは、ほとんどの国民が反対。2番目に国民にチョイス(選択権)がある。つまり自民党は賛成で、あの時は社会党ですから社会党は反対。そういうチョイスと国民の圧倒的な世論の分布ですね。3番目に消費税に対する気持ちがものすごく大きく関心が高い。この3つの条件が満たされた時に、一つの争点が選挙結果に大きな影響をもたらします。

 しかし今回は、それと比べるとまず第1の条件である全ての人が反対という世論の分布になっていなくて、半々でした。

 2番目に政党の立場も民主党と自民党とは大体同じだと。関心が勿論高かったわけですけれども、最初の1989年と比べると高くなかった。だから消費税が選挙結果に影響を与えたのではなくて、消費税をめぐる政権の意欲というか、或いは信念というか、それが揺らいだことが大きかったのではないかと私は思っています。

 そういうことを総括したうえで、知事会として消費税の導入を政府に働きかけるべきだと。(政権は)及び腰だけれども、理論的に間違った総括によって(政権は)及び腰なのだから、地方消費税を含めて導入すべきだという風に主張致しましたし、知事会としてもその方向に動いているのではないかなと思っています。


 導入というか、税率をアップすべきだということですか。

蒲島知事
 地方消費税を含めてですね。

(幹事社)
 すみません。ありがとうございました。

蒲島知事
 はい、どうも。

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