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令和5年1月18日(水曜日)10時~
報道資料
最初に、新型コロナウイルス感染症対策についてです。
まず現在の感染状況についてです。本県の新規感染者数は、年明けに過去最多を記録するなど、非常に多い状況でありました。
しかし今は減少傾向に推移しています。病床使用率については、直近では横ばいで推移していますが、依然として入院医療への負荷が高くなっています。また、救急出動件数と救急搬送・困難事案は高い水準で推移しており、厳しい状況が続いています。
外来医療の状況については、季節性インフルエンザの感染者もじわじわと増えていることもあり、発熱外来を受診される方が、非常に多い状況が継続しています。現在、新型コロナについては、県リスクレベル「レベル3」となっています。
感染者数は減少しつつありますが、依然として、医療への負荷が高い状況です。
このため、昨年末にお願いした「年末年始の5つの心得」と同様の内容となりますが、これを「医療を守る5つのお願い」として、引き続き御協力いただきますようお願いします。
1つ目は、基本的な感染防止対策の徹底です。寒い日が続いていますが、定期的に換気を行っていただくようお願いします。また、普段と異なる症状がある場合は、外出などを控えていただくようお願いします。
2つ目は、ワクチンの接種です。 オミクロン株対応の2価(ニカ)ワクチンについては、従来株のみのワクチンを上回る効果が期待されます。希望される方は、是非、接種をお願いします。
3つ目は、救急車や医療機関の適正利用です。救急車は、緊急性の高い症状の方の命を守っています。本当に救急車が必要な方のために、適正利用をお願いします。また、病気やケガで夜間に救急車を呼ぶべきか迷う場合は、夜間安心医療電話相談や子ども医療電話相談に御相談ください。さらに、症状が軽く緊急を要さない場合、平日昼間の診療時間内に受診してください。
4つ目は、セルフチェックの検討や相談窓口の活用です。重症化するリスクの低い方は、検査キットでのセルフチェックを積極的に御検討ください。また、新型コロナが陽性となられても、軽症であれば、陽性者登録を行った上で、自宅療養を行っていただくようお願いします。そして、自宅療養中に体調が悪化した際は、まずは、療養支援センターや夜間相談窓口に御相談ください。
5つ目は、感染に備えた事前準備です。万一の感染に備え、それぞれの御家庭で、検査キットや薬、食料品の準備を行っていただくようお願いします。
なお、解熱剤(げねつざい)については、一部の製品が入手しづらい状況になっていると聞いています。ただ、様々な製品が流通していますので、薬剤師や販売店に御相談の上、入手できるものを購入してください。
限られた医療資源の中、必要な方に適切に医療を提供できる体制を維持していく必要があります。現在、医療などの現場では、昼夜を問わず御尽力いただいております。県民の皆様お一人お一人が、「医療を守る5つのお願い」に御協力をお願いします。また、職場や学校などにおいても、御協力を呼び掛けていただくようお願いします。
次に県内養鶏場等への消毒命令についてです。
今シーズンの鳥インフルエンザは、現在までに24道県で、60事例が確認され、約一千百万羽が殺処分されています。これは、令和2年度シーズンを上回る過去最多の発生数であり、発生リスクは極めて高い状況です。本県では、国の指示を待つことなく、11月2日に、私から家畜伝染病予防法に基づく「消毒命令」を発出しました。この命令に基づき、県内205の養鶏場では、適切な消毒がなされ、その後も緊張感をもって防疫対策に取り組んでいただいています。そのおかげもあり、現在のところ、県内での発生は確認されておりません。
このような中、全国的な発生リスクが高まっているとして、国から各都道府県に対し、防疫対策の強化を行うよう依頼がありました。本県でも、養鶏農家の皆様に引き続きウイルス侵入防止に取り組んでいただくため、本日、2回目の消毒命令を発出し、命令期間を4月30日までに延長します。
鳥インフルエンザに対しては、まず(1)ウイルスを農場に入れないこと、(2)万が一ウイルスが入ったら、迅速、的確に初動を行うこと、(3)そして初動において空振りを恐れないこと、この3つがとても重要です。今回の消毒命令は、1番目の「ウイルスを農場に入れない」ための対策です。
すでに、熊本を除く九州全県で鳥インフルエンザが発生しました。養鶏農家の皆様には再度消石灰を配付しますので、これを活用して、引き続きウイルスの侵入防止に万全を期してください。
また、市町村・関係団体の皆様も万一に備え、万全の準備をお願いします。
次は台湾訪問についてです。 1月11日から14日にかけて、台湾経済界とのビジネス交流と、高雄市との友好協定5周年の記念行事への参加を目的に、台湾を訪問しました。
まず、チャイナエアライン本社訪問では当初予定されていた高(こう)社長に加え、急遽、サプライズで謝(しゃ)会長にも御同席いただきました。トップのお二人に、訪問団から「熊本-台北」線の新規就航と、その機運醸成のためのチャーター便の運航、「熊本-高雄」線の再開などを要望し、「しっかり検討する」との力強いお言葉をいただきました。帰国後に、チャイナエアラインからお返事があり、阿蘇くまもと空港新ターミナルビルが開業する3月23日に、「熊本と台北を結ぶチャーター便の運航」が正式に決定しました。
これは、今回の訪問の大きな成果であり、大変嬉しく思っております。次に、TSMC本社訪問については、JASMの会長でもあるYH・リャオVice Presidentや、ジョナサン・リーVice Presidentと面談し、県の訪問団を心から歓迎していただき、大変感激しました。
私からは、TSMCの進出を最高の環境でお迎えするため、半導体人材の育成、周辺地域の道路やインフラ等の整備、教育環境の整備や住居の確保など、県の関係機関が一丸となって取組みを進めていることをお話しました。
また、本社ではくまモンと一緒にTSMC社員と触れ合うイベントもありました。JASMに赴任予定の社員の方々にエールを送り、熊本県が一丸となって歓迎するとお約束しました。
そして、高雄市との友好協定5周年記念行事では、陳其邁(ちん・きまい)市長と、初めて直接お会いし、今後更に交流を深めていくことを確認できました。熊本を訪問したいとのお話もありました。また、陳市長から「熊本-高雄線の再開について、高雄市としてもしっかり協力していきたい」とのお言葉をいただき、大変心強く感じました。今後、高雄市とも連携して、高雄線の再開を目指して参ります。
この他にも、県産品フェアでトップセールスを行ったり、台湾経済界を招待して県をPRするセミナーやレセプションを開催しました。
また、経済団体同士の意見交換会など個別の行事も実施され、台湾とのビジネス交流が活発に行われました。
この訪問を契機として、半導体産業をはじめ、幅広い分野での交流が一層盛んになるよう、経済団体とも協力しながら、積極的に取り組んで参ります。
次は「ラブくまプロジェクト」の始動についてです。
これまで本県では、首都圏在住の熊本に縁のある方々のネットワークとして「熊本コネクションプロジェクト」を立ち上げ、熊本の魅力発信や、会員同士の連携強化などを行って参りました。
今回、「関係人口」の更なる拡大を図り、将来的な本県への移住につなげていくため、リニューアルをして、新たなプロジェクトを立ち上げることとしました。新プロジェクトの名称は、「ラブくまプロジェクト」です。
このプロジェクトは誰でも参加することができます。会員の皆様には熊本の旬な情報を定期的にお届けするなど、様々な取組みを実施していきます。
早速、本日から、登録者に県の特産品が当たるキャンペーンなどを展開して参ります
また、3月に東京と福岡での交流会を予定しており、東京での交流会には私も駆け付ける予定です。そこで、多くの「熊本ファン」の皆様とお会いできることを楽しみにしています。さらに、このプロジェクトがより多くの方々に浸透していくよう、本県に移住して活動されている漫画家の川崎のぼる先生に、イメージキャラクターを考案していただくことになりました。
詳細は改めてお知らせしたいと思います。ぜひ楽しみにしていてください。
最後の発表です。
私は、職員に対する今年の年頭訓示において、県庁で育休文化の定着を図ることを発表しました。 その具体的な取組みとして、「ハッピーシェアウィークス」を始めます。これは、子どもが生まれた男性職員に、出生後2月以内に、子育てに関する休暇や休業を、少なくとも合計14日以上取得し、子育てや家事に専念することを強く勧める取組みです。
所属長と対象職員との対話などにより、育児や家事をしっかりと行うことの重要性を見つめ直し、計画的に育休等を取得するよう指示いたしました。「働きがい」と「働きやすさ」を実感できる職場環境づくりに、しっかりと取り組んで参ります。
私からは以上です。