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令和4年仕事始め式知事訓辞

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0121231 更新日:2022年1月5日更新

 皆さん、明けましておめでとうございます。今年も、皆さんとともに元気に新年を迎えられたことを、大変嬉しく思います。
 振り返りますと、1年前は、新型コロナウイルスの第3波の真っただ中で新年を迎えました。それと比べると、今年は感染者数が極めて少なく、久しぶりに皆さんも帰省された方もいらっしゃるんじゃないかなと思います。そして、ご家族や親しい方とゆっくり過ごされた方も多かったのではないかと思います。
 皆さんと一緒に、今年も県民総幸福量の最大化に向けて、頑張っていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 本日は、令和4年の仕事始めにあたり、職員の皆さんに、今私が考えていることについてお話ししたいと思います。

 昨年のこの挨拶では、私は「緑」の一字を皆さんにお示しいたしました。
 これは、令和2年7月豪雨災害で傷ついた球磨川流域を「緑の流域治水」の方向性に沿って、必ずや創造的復興を成し遂げるという思いを込めたものであります。
 7月豪雨の発災から、今日で1年半となります。この間、流失した橋梁の仮橋設置や、昨年11月のくま川鉄道の部分的な運転開始など、インフラの復旧が進んでおります。
 また、「緑の流域治水」の実現に向けては、「球磨川水系流域治水プロジェクト」に沿って、住民の皆様の要望が多かった河川の堆積土砂の撤去が昨年の出水期前までに完了したほか、田んぼダムの実証実験などの取組みが進められています。
 そして、治水対策の前提となる「河川整備基本方針」は、気候変動による影響を考慮するとともに、地域の景観、文化、歴史、暮らしなどにも配慮した治水対策を講じていくという内容に変更されました。まさに、本県が目指す「緑の流域治水」に沿った河川整備基本方針の変更が行われたわけであります。
 このように、一歩ずつではありますが、復旧・復興が進んできた昨年は、「緑」の一字にふさわしい1年だったと私は思っています。

 そして今年も、球磨川流域の創造的復興に向けた道のりは続いて参りますけれども、熊本地震、新型コロナウイルスと併せ、引き続き、この3つの困難への対応が我が県の最重要課題となります。
 球磨川流域においては、未だ3千名以上の方々が仮設住宅等で生活を送られております。私は、蒲島県政4期目の任期中に、必ずや全ての方々のすまいの再建に目処をつけるというそういう覚悟でやっております。そこで、被災された皆様にぜひそれ(すまいの再建)を実現していただくために、職員の皆さんに頑張っていただきたいと思います。職員の皆さんも、県独自の住宅再建支援策や、市町村と連携した木造仮設住宅の活用、災害公営住宅の整備などにより、お一人お一人に寄り添った支援をお願いしたいと思います。それができてこそ初めて、私の4期目の任期中に全ての方々のすまいの再建に目処をつけることができると思います。
 また、すまいの再建の前提となる治水対策もとても重要です。この治水対策についても、一日も早く道筋をお示しすることが重要であります。国と連携しながら、「河川整備計画」の策定を早急に進めていきたいと思っています。

 熊本地震の発災から、今年の4月で6年になります。昨年は、新阿蘇大橋の開通、熊本城天守閣の復旧など、目に見える形で創造的復興が進んだ1年だと私は思っております。今年は、残された課題である「すまいの再建」、これを成し遂げること、そのためには、「益城町の復興まちづくり」を着実に早く進める年にしなければならないと思っています。職員の皆さんも、「誰一人取り残さない」という思いで、最後のお一人まで寄り添った支援を続けるようお願いしたいと思います。

 新型コロナウイルスについては、国内でもオミクロン株の感染者が日に日に増しており、第6波の可能性が懸念されます。感染拡大を防ぐためには、これまで同様、迅速な初動が重要です。想定を超える事態も念頭に置きながら、空振りを恐れず、対策を行っていただきたいと思います。
 また、感染拡大防止と県民生活や経済回復とのベストバランスを図っていくこともとても重要です。県内では約8割の飲食店が認証店となっており、全国トップクラスの感染防止対策がなされております。こうした御協力に報いるためにも、いかに経済を止めずに感染拡大を防止するかという視点を持ちながら、対策を講じていきたいと思います。

 私は、これら3つの困難を乗り越えた先の地方創生の姿として、今熊本が持つ強みを活かして、日本の「5つの安全保障」に貢献する夢を思い描いています。この夢を皆さんと共に実現していきたいと思います。これは、必ず熊本の素晴らしさ、熊本の可能性を大きくするものではないかと思っています。

 この5つの安全保障の1つ目が、「経済の安全保障」です。
 最近、半導体は「産業の脳」と言われています。世界中に「産業の脳」である半導体の需要が拡大しています。幸いに、熊本には前から、空港周辺地域を中心に半導体関連企業が立地し、県内製造業の柱の一つとして県経済を牽引してきました。
 そのような中で、昨年11月に、台湾の半導体製造大手のTSMCが、日本初の工場を熊本に建設することが発表されました。これにより、熊本における半導体産業の集積が更に加速することが期待されます。
 私は、これによって、熊本が世界の半導体産業を支えることになるのではないかと思っています。当然、これが日本の半導体産業、経済の安全保障に大きく貢献していきます。この半導体産業の集積を更に進めることにより、将来は、県経済の活性化だけではなくて、かつて言われてきたシリコンアイランド九州の復活、更には日本経済全体の発展の一翼を担うことができるのではないかと思っています。

 2つ目は「感染症に対する安全保障」です。
 現在、熊本県も出資するKMバイオロジクスが、不活化ワクチンの開発に取り組んでいます。この不活化ワクチンは安全性が高く、12歳未満の子どもたちでも接種できるのではないかと言われております。これが完成すれば、熊本から全国へ、更には世界へ、国産ワクチンを安定的に、それも熊本産のワクチンを安定的に供給することが可能になります。そういう意味では、熊本県は感染症対策において大きな役割を果たすことができます。また、世界中の多くの国がワクチンをつくっておりません。そういう国は、日本産のワクチンをとても望んでいると、JICAの北岡理事長が仰っておりました。そういう意味では、安全で子どもにも打てるような国産ワクチンを熊本で生産し、感染症に対する安全保障を熊本が創っていくという時期にあると私は思っています。

 3つ目は「災害に対する安全保障」です。
 熊本は、熊本地震や豪雨災害という様々な災害を経験して参りました。そのことによって、どうやって災害に対処するか、どうやって事前に備えるかなど、そういうふうな様々な教訓をこれまで蓄積して参りました。これまで災害の時に、多くの方々、世界中、日本中からご支援をいただいております。これに応えるためにも、今後は我々のこの教訓を活かして、災害対応のノウハウを積極的に全国に発信していく必要があると思います。
 また、皆さんもご存じのように、本県は九州を支える広域防災拠点にも指定されています。九州内で災害が発生した場合には、その役割、広域防災拠点の役割が果たせるよう、この拠点機能の強化にもしっかりと取り組んでいかなければなりません。

 4つ目は「食料の安全保障」です。
 あまり今は食料の安全保障は言われておりませんけれども、コロナでワクチンが国産でないだけでも苦しんだ。もし食料が不足したときに、食料がなければ、本当に大変になります。人口は増えていますけれども、食料の自給率は世界的にも減っています。熊本は、2020年の農業産出額が全国5位という有数の農業県であります。農地集積をこれまで図って参りました。担い手支援もこれまでやって参りました。これを更に強化し、農産物を安定的に生産するとともに、グリーン農業の推進などにより、環境も守りながら、日本の食料供給基地としての役割を担っていきたいと考えています。

 5つ目は「地球環境の安全保障」です。
 熊本は、阿蘇の雄大な草原、有明海の干潟や天草の島々など、豊かな自然環境に恵まれています。この環境を守りながら、地球温暖化を食い止めるため、本県は2019年12月に、国よりも先に「2050年県内CO2排出実質ゼロ」の宣言をいたしました。昨年策定した、第六次熊本県環境基本計画に基づいて、企業との連携や、県民運動の推進などにより、あらゆる分野でCO2削減の取組みを加速していきましょう。

 以上が、創造的復興を超えた先の熊本の未来を創る「5つの安全保障」の夢であります。

 (くまモン登場)

 このような夢の実現に向け、私は今年の一字に「輝(かがやく)」という字を選びました。
 三重苦に見舞われている熊本県ですが、創造的復興の取組みは着実に進んでおります。そして、昨年はTSMCの新工場建設のような、未来を明るく照らす希望の光も見えてきました。
 今年は、蒲島県政4期目の折り返しを迎えます。3つの困難を乗り越えた先にある、熊本の「輝」かしい夢に向けて、取組みを加速させていく年にしたいと考えています。
 そして、誰一人取り残すことなく、県民お一人お一人が夢を持って「輝」くことができる熊本を実現する、そのような思いを込めて、この「輝」という一字にしました。
 職員の皆さんも、皿を割ることを恐れず、自らの職場でキラリと「輝」く仕事を見つけ、どんどんチャレンジしていただきたいと思います。それこそが、50年後、100年後の熊本の更なる発展につながる原動力になるものと思っています。

 もちろん、くまモンにも引き続き頑張ってもらい、熊本を幸せにしてほしいと思います。皆さんもご存じのとおり、2020年のくまモン関連商品の売上は1,698億円と、9年連続で売上高を更新しております。そして、目標としている累計1兆円突破も目前です。今年も、営業部長として更に活躍の場を広げ、全国や世界に向けてしっかりと熊本をPRするとともに、しあわせ部長として、県民の皆様の笑顔にも貢献してほしいと思います。

 最後に、この1年が、職員の皆さんにとって、そしてすべての県民の皆様にとって、幸せな年となることを願い、年頭の挨拶といたします。皆さん、本年もどうぞよろしくお願いいたします。


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