
■ 第5回受賞施設 |
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| くまもとアートポリス推進賞 | 2件 |
| くまもとアートポリス推進賞選賞 | 5件 |
| 応募件数 | 28件 |
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◆ 総評 【第5回くまもとアートポリス推進賞の選考を終えて】 選考委員長 堀内清治 ここ数年来、日本全体があたかも逼塞(ひっそく)状態とも言うような不況に喘いでいるなかで、平成11年度のアートポリス推進賞の募集が行われた。これに対して、本年度も大変質の高い28件もの応募があった。これは、逆境を乗り越えて、県民のまちづくり、ふるさとづくりに対する意気を示すものとして、慶賀に耐えない。 |
| 25 水上村立湯山小学校(推進賞) |
| 事業主 | ![]() |
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| 設計者 | : 株式会社川崎設計事務所 | ||
| 施工者 | : 味岡・今村建設工事共同企業体 人吉電気工事株式会社 株式会社球磨電設 株式会社九電工多良木営業所 |
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| 所在地 | : 球磨郡水上村湯山 | ||
| 竣工年月 | : 1998年10月 | ||
| 用途 | : 学校 | ||
| 構造 | |||
| 階数 | : 地上2階 | ||
| 敷地面積 | : 18,720m2 | ||
| 建築面積 | : 3,922m2 | ||
| 延床面積 | : 4,636m2 |
| 【講評】 |
| 県南を代表する山、市房の峰が近くに迫る山あいの小学校。児童数六十余人、一学級十人前後。そんな小規模にして、校内に入ると広いオープンスペース、幅広い廊下、天井の高い体育館−どれをとってもゆとりたっぷりの空間が広がる。 改築が決まると学校をどんな場にしたいか、何が必要か、設計者は住民や行政、学校関係者との話し合いを繰り返した。過程もまた「開かれた学校」だったわけだ。結果、校舎に連動して地域交流センターも出来た。地元企業への発注、地場産材を多用するなど、名実ともに「地元産」校である点も特筆される。 「ぜいたく過ぎる」との声もあるかもしれない。けれど、子どもたちは小学校を出れば数キロ離れた中学校へ、高校はさらに遠くへと通う。つまり古里で学ぶのはここが最初で最後。ならばこの程度は許されるのではないか。住民に見守られ、誇らしげな校舎と環境の中で存分に育ってほしいと願うのである。 |
| 松下純一郎 |
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| 26 中央町総合交流ターミナル「石段の郷 佐俣の湯」(推進賞) |
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| 設計者 | : 有限会社SDA建築設計事務所 | ||
| 施工者 | : 株式会社さとうベネック熊本支店 | ||
| 所在地 | |||
| : 1998年10月 | |||
| 用途 | : 公衆浴場、店舗、加工所 | ||
| 構造 | |||
| 階数 | : 地上2階 | ||
| 敷地面積 | : 26,075m2 | ||
| 建築面積 | : 2,085m2 | ||
| 延床面積 | : 1,868m2 |
| 【講評】 |
| The building runs along one edge of a beautiful river valley. It has been designed with a very simple character so that it does not dominate the scenery. The only expressive part is, appropriately, the entrance - which is a tall arch which frames a view towards the trees on the opposite river bank, and in which a tall tree-trunk stands as a symbol of the building's union with nature. The architecture is 'quiet', but also extremely inventive and original. And, every part, whether large or small, has been designed with great care. The onsen baths, and the external baths, are extraordinarily beautiful spaces. It is because of the architect's careful, sensitive design, that the later additions to the building are regrettable. The management is obviously proud of the building, but an ugly extension to the shop, messy interior and exterior signs, clumsy furniture, and unnecessary flowerpots, have all been added in ways which do not co-ordinate with the calm simplicity of the architecture. But, although these additions reduce the quality of the building, the clarity of the architects original vision still remains, and we can see how he has responded to the location and to the function with great sensitivity. |
| Tom Heneghan |
| (翻訳) |
| この建物は美しい渓谷の縁に沿って広がっている。それは極めて素朴な心でデザインされていて、あたりの風景を支配しようとはしていない。ただ一つ表情豊かな部分は、当然、入り口である。それは高いアーチになっていて、対岸の木々を望める額縁となり、その中には高い木の幹が、自然と一体化しようとするこの建物の印象として立っている。 建築家が心をこめた繊細なデザインがあるために、後から付け加えられたものは悔やまれる。その管理は建物に善かれと考えての事であるのは間違いないが、店舗の不格好な拡張、乱雑な内外のサイン類、不似合いな家具、不必要なフラワーポット等々はどれもこの建築の穏やかな単純さとは整合しない。然し、それらがこの建物の質を落としているものの、建築家の当初のビジョンであった建築の明快さはなお残っており、この場所と用途に対して建築家が如何に優れた感性をもって応えようとしたかを見る事が出来る。 |
| トム・ヘネガン |
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| 27 植柳新町公民館(地域学習センター)(推進賞選賞) |
| 事業主 | ![]() |
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| 設計者 | |||
| 施工者 | : 株式会社米本工務店 大栄設備工業有限会社 |
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| 所在地 | : 八代市植柳新町2丁目 | ||
| 竣工年月 | : 1999年1月 | ||
| 用途 | : 公民館 | ||
| 構造 | |||
| 階数 | : 地上1階 | ||
| 敷地面積 | : 283m2 | ||
| 建築面積 | : 127m2 | ||
| 延床面積 | : 124m2 |
| 【講評】 |
| これ以上簡明率直な構成は考えられないほど、徹底した合理化と単純化を達成した建築である。しかし、多様な用途とローコストという条件に対して、プラン、構造、材料、意匠の全ての面に誠実で入念な検討の跡が窺える。あまりにドライなデザインについて、果たして住民の満足が得られるかという外来者の疑問に対しても、16年間にわたる特異な建設過程が答えてくれる。このような小規模の建築に、町内建設委員会の設置、各戸からの資金積み立て、指名設計競技、町内総会による選定、建設委員会の設計監理というプロセスが適用されたことには敬服のほかはない。迷走する現代建築の状況に一石を投ずる作品である。 |
| 桐敷真次郎 |
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| 28 シルワ・エッセ(推進賞選賞) |
| 事業主 | ![]() |
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| 設計者 | : 有限会社ロクス | ||
| 施工者 | : 株式会社岩永組 | ||
| 所在地 | : 熊本市江越1丁目 | ||
| 竣工年月 | : 1999年2月 | ||
| 用途 | : 店舗、事務所、共同住宅 | ||
| 構造 | |||
| 階数 | : 地上5階 | ||
| 敷地面積 | : 466m2 | ||
| 建築面積 | : 245m2 | ||
| 延床面積 | : 904m2 |
| 【講評】 |
| 今年もアートポリス推進賞対象のプロジェクトを12件見学した。いずれも様々な制約の中で作り上げられたものであるが、敷地の条件としては、郊外や田園の中で、比較的恵まれているものが多かった。 その中で、この「シルワ・エッセ」という住居、店舗からなる複合ビルだけが、都市的状況の中に建っていた。 メゾネット形式を採用した住居ユニット内でのさまざまな工夫、「キャナル」と称した共有領域の開放性、街へ開かれた表情を持とうとする傾いたガラス・スクリーンなど、設計者のエネルギーを感じるプロジェクトであった。次回もこのような都市的状況の中で奮闘するプロジェクトがアートポリス推進賞に登場することを期待したい。 |
| 早川邦彦 |
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| 29 50M−櫟(くぬぎ)の森美術館(推進賞選賞) |
| 事業主 | ![]() |
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| 設計者 | : 桂英昭+A・I・R | ||
| 施工者 | : 有限会社鳩野建設 | ||
| 所在地 | : 阿蘇郡小国町西里麻生鶴 | ||
| 竣工年月 | : 1998年8月 | ||
| 用途 | : 住宅、ギャラリー | ||
| 構造 | : 木造 | ||
| 階数 | : 地上1階 | ||
| 敷地面積 | : 10,314m2 | ||
| 建築面積 | : 279m2 | ||
| 延床面積 | : 277m2 |
| 【講評】 |
| 20世紀の美術館の多様化の一つを表現した建築。標高約750mの広大な高原・牧草地中央に櫟の森を背景にした立地。 間口約6m、長さ約50mの細長い矩形の箱形は、一見単純で素朴に見がちだが、画廊としてのコンセプトは、クライアントの画家としての深い思いがある。この住空間を併せ持つ美術館を媒体として過疎地の活性化を図り、人里離れた高原がぬくもりのある文化発信地となることを構想している。 地場産材の小国杉を活用し、地元の大工技術で建設され独自性に富んだ美術館は、四季に彩られ、親しみ易く存在感を大きくしていくと確信する。 |
| 陣内ヒロミ |
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| 30 宮ア耳鼻科(推進賞選賞) |
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| 設計者 | : かわつひろし建築工房 | ||
| 施工者 | : 株式会社岩永組 | ||
| 所在地 | : 熊本市萩原町 | ||
| 竣工年月 | : 1998年1月 | ||
| 用途 | : 診療所併用住宅 | ||
| 構造 | |||
| 階数 | |||
| : 955m2 | |||
| 建築面積 | : 349m2 | ||
| 延床面積 | : 540m2 |
| 【講評】 |
| 宮ア耳鼻科は、交通量の多い、密集した地域印象の中にあって、道路に面した広い駐車場空間が、まず目をひく。その奥にある建物は前面外装にステンレスルーバーを施し、1階が医院、2階が住居となっている。医院部分は、待ち時間の子供たちが遊ぶ、芝生のプレイヤードのみどりも含めて清潔な爽やかさを率直に感じることができる。また、2階の住居部分については、余裕を感じさせる豊かな構成になっており、好感が持てる羨ましくなるような快適職住一体型の建物である。2階テラスの床材イペ(ブラジル産・鉄木)も印象深い。 |
| 轟多朗 |
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| 31 矢野邸(推進賞選賞) |
| 事業主 | ![]() |
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| 設計者 | : 森繁・建築研究所 | ||
| 施工者 | : 株式会社レキセイ | ||
| 所在地 | : 熊本市横手 | ||
| 竣工年月 | : 1999年3月 | ||
| 用途 | : 専用住宅 | ||
| 構造 | |||
| 階数 | |||
| 敷地面積 | : 291m2 | ||
| 建築面積 | : 86m2 | ||
| 延床面積 | : 156m2 |
| 【講評】 |
| 矢野さんのお宅は眺めの佳い高台にある。そこは昔からの町の喧噪を離れ静かな所として知られた丘陵地である。坂道を登りつめた辺りに、二つの白い直方体がほぼ直交に重なった建築、矢野邸がある。さりげなく意匠された門を通って、玄関は快く客を迎える。可愛らしいお嬢さん二人、4人家族の室内は丁寧に漆喰で仕上げられ健やかで明るい。設えられた家具や調度は直方体の空間に整然とした秩序を造っている。開放的に見せながら隠れるところもちゃんとある。そこに見える物は明確な家族の意志、生活スタイルの意識である。直方体が造る外部空間は道路や隣接する敷地との適当なプライバシーを保ちながら、玄関アプローチや庭などの必要な生活の場をも程よく提供している。 設計者と施工者は施主のライフデザインをよく表現している。 |
| 渡辺定夫 |
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