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建設業法に関する豆知識

更新日:2009年2月1日

建設業者の方々へ  ~建設業法マメ知識~

1.建設業者が請け負うことができる工事の種類は?

 建設業法では、建設業の業種を2種類の一式工事と26種類の専門工事に分類しており、建設工事を請け負うにあたっては、軽微な工事を除き、必要となる業種ごとに建設業の許可を受けなければなりません。
(許可を受けた建設工事を請け負う場合において、その建設工事に附帯する他の建設工事を請け負うことは可能です。)
 例えば、建築一式工事のみの許可を持っている場合、1棟の住宅建築工事を請け負うことはできますが、大工工事、屋根工事、内装工事、電気工事、管工事、建具工事などの専門工事を単独で請け負う場合は、軽微な工事である場合を除き建設業法違反となります。
 
※ 許可の必要のない軽微な工事
  建築一式工事以外の工事・・・請負代金の額が税込500万円に満たないもの
  建築一式工事  ・・・税込1,500万円に満たないもの、又は延面積が150平方メートルに満たない木造住宅工事
(関係法令:建設業法第3条、第4条)

2.特定建設業と一般建設業の違いはなんですか?

 一般建設業と特定建設業とも、請負額の制限はありませんが、発注者から直接請け負った工事(元請)を下請に発注できる金額に違いがあります。一般建設業者の方は、下請契約の総額が税込3,000万円(建築一式工事の場合は4,500万円)以上は下請に発注することができません。一方、特定建設業者の方は、下請契約の総額に制限はありません。
 この規定は、自社が元請である場合にのみ適用されます。下請業者として契約した場合は、一般建設業者の方であっても、再下請に発注する金額の総額に制限はありません。
 特定建設業は下請負人の保護の徹底を図るために設けられた制度であり、特定建設業者には下請代金の支払期日、下請負人に対する指導、施工体制台帳の作成など特別の義務が課せられます。また、特定建設業の許可の取得にあたっては、営業所の専任技術者の資格や財産的基礎などに関し、一般建設業よりも厳しい要件が課されています。
(関係法令:建設業法第3条、第24条の5、第24条の6)

3.主任技術者や監理技術者とはなんですか?

 建設業の許可を受けている建設業者は、請け負った工事を施工する場合、元請下請・金額の大小にかかわらず、「主任技術者」を置かなければなりません。
 主任技術者は、施工計画の作成や工程管理など、その工事現場における施工の技術上の管理を行います。
 主任技術者になり得る人は、その工事業種における一般建設業の営業所の専任技術者になり得る資格のある人(国家資格者、実務経験者など)です。
 元請として発注者から直接請け負った工事で、下請契約の総額が税込3,000万円(建築一式工事の場合は4,500万円)以上となる場合は、主任技術者の代わりに「監理技術者」を置くことになります。
 監理技術者の業務には、主任技術者の業務に加え、下請人の適切な指導・監督なども含まれます。そのため、監理技術者になり得る人は、その工事業種における特定建設業の営業所の専任技術者になり得る資格のある人(一級国家資格者など)と、主任技術者の要件より厳しくなっています。
 また、監理技術者を置く必要があるのは元請業者だけです。自社が下請業者の場合は、再下請に出す金額が大きくなっても、配置する技術者は監理技術者ではなく主任技術者です。
 以上のように、主任技術者と監理技術者は、一つの工事に必ずどちらかは置かれることになります。(複数置かれる場合もあります。)
 なお、主任技術者・監理技術者には、基本的には自社社員でない在籍出向社員を主任技術者・監理技術者にあてることはできません。
(関係法令:建設業法第26条)

4.技術者の現場専任とはなんですか?

 公共性のある工作物に関する工事(個人住宅を除くほとんどの工事)で、請負金額が税込2,500万円(建築一式工事の場合は5,000万円)以上の工事を施工する場合は、元請下請にかかわらず、主任技術者又は監理技術者を現場ごとに専任で置く必要があります。現場に専任されている技術者は、他の現場の技術者との兼任は認められません。
 また、公共工事においては、現場に専任されている監理技術者は監理技術者資格者証の交付を受けたものでなければなりません。
 専任の必要な工事のうち、密接な関係のある2つ以上の工事を同一の場所又は近接した場所において施工する場合は、同一の主任技術者が兼任することができますが、監理技術者の場合は兼任は認められていません。
(関係法令:建設業法第26条、施行令第27条)

5.主任・監理技術者との現場代理人の違いはなんですか?

 主任技術者・監理技術者は建設業法の規定に基づき配置される技術者です。一方、現場代理人は、契約に定めがある場合に設置するもので、工事現場の運営、取り締まりを行うほか、代金の授受などを除いた請負契約に関する一切の権限を行使する人です。従って、現場代理人は必ずしも技術系の職員でなくてもかまいません。
 また、主任・監理技術者と現場代理人は兼務することもできます。
 現場代理人は、約款の定めにより現場常駐を求められることがあります。ほとんどの公共工事においては、現場代理人は現場常駐が定められており、他の工事との兼任もできません。
(関係法令:建設業法第19条の2、第26条)

6.施工体制台帳の作成とはなんですか?

 特定建設業者が受注した工事で、下請契約の総額が税込3,000万円(建築一式工事の場合は4,500万円)以上になる場合には、施工体制台帳を作成しなければなりません。
 なお、公共工事については、施工体制台帳の写しの発注者への提出が義務づけられています。
(関係法令:建設業法第24条の7、公共工事入札契約適正化法第13条)

7.一括下請負の禁止とはどういうことですか?

 一括下請負は、発注者が建設工事の請負契約を締結するに際して建設業者に寄せた信頼を裏切ることになることなどから、建設業法では、いかなる方法をもってするを問わず、建設業者が受注した工事を一括して他人に請け負わせること、他の建設業者が請け負った工事を一括して請け負うことを禁止しています。この規定は、民間工事については、あらかじめ発注者の書面による承諾を得ている場合は適用されませんが、公共工事については全面的に禁止されています。
 次のような場合は、元請負人がその下請工事の施工に実質的に関与していると認められるときを除き、一括下請負に該当します。
 (1) 請け負った建設工事の全部又はその主たる部分を一括して他の業者に請け負わせる場合
 (2) 請け負った建設工事の一部分であって、他の部分から独立してその機能を発揮する工作物の工事を一括して他の業者に請け負わせる場合
「実質的に関与」とは、元請負人が自ら総合的に企画、調整及び指導(施工計画の総合的な企画、工事全体の的確な施工を確保するための工程管理及び安全管理、工事目的物、工事仮設物、工事用資材等の品質管理、下請負人間の施工の調整、下請負人に対する技術指導、監督等)を行うことをいいます。単に現場に技術者を置いているだけではこれに該当せず、また、現場に元請負人との間に直接的かつ恒常的な雇用関係を有する適格な技術者が置かれない場合には、「実質的に関与」しているとはいえないことになりますので注意してください。
 一括下請負の禁止に違反した建設業者に対しては、建設業法に基づく監督処分等により厳正に対処することとしています。(原則として営業停止処分。)また、一括下請負を行った工事については、当該工事を実質的に行っているとは認められないため、経営事項審査の完成工事高に含めることはできません。
(関係法令:建設業法第22条、公共工事入札契約適正化法第12条)

8.監督処分(指示処分及び営業停止処分)について

 建設業者は、上記の1から7までに説明した内容を含めた建設業法や、建設業の営業に関連するその他の法令の規定を遵守する必要があります。
 建設工事の施工に際しては、業務上通常必要とされる事項に関して注意義務を怠らず、適正な建設工事の施工を行うことによって、発注者の保護、そして建設業の健全な発展を促進し公共の福祉の増進に寄与することになります。
 ところが、必ずしも建設業法やその他の法令の規定が遵守されない場合があります。このような場合に、監督処分すなわち、指示処分、営業停止処分、そして許可の取消を受けることになります。
 さらに、このような監督処分を受けた場合、発注者による指名停止を受ける場合もあります。
(関係法令:建設業法第28条、第29条)

<参考>経営事項審査に虚偽の記載をした場合について

 経営事項審査申請書、財務諸表等に虚偽の記載を行い、当該申請による経営事項審査結果に基づき競争入札参加資格審査申請を行った場合は許可行政庁から監督処分(営業停止、指示処分)を受けることになります。また、監督処分を受けた場合は発注機関毎に指名停止を受けることもあります。
 建設業法においては、経営事項審査申請書、経営状況分析申請書、財務諸表等に虚偽の記載をして提出をした者は、6月以下の懲役又は50万円以下の罰金に処せられることになります。
 また、国土交通大臣又は都道府県知事が経営事項審査のために必要と認めて申請者である建設業者に報告を求め、又は資料の提出を求めたにもかかわらず、報告をせず、もしくは資料の提出をせず、又は虚偽の報告をし、もしくは虚偽の資料を提出した場合には、30万円以下の罰金に処せられます。
 なお、上記の刑に処せられた場合には、許可の取消しを受け、5年間は改めて許可を受けることができないこととなります。
(関係法令:建設業法第27条の23、第28条、第46条、第46条の2)

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