議会における議案説明要旨【平成22年9月定例会】
平成22年9月定例県議会における議案説明要旨
今回の定例会に提案しております議案の説明の前に、最近におけるいくつかの県政の動向について御報告申し上げます。
【最近における県政の動向について】
(1)景気の動向及び雇用の情勢について
県内の景気動向については、穏やかに回復しつつあるとされています。しかしながら、急速に進む円高等により景気の下振(したぶ)れが懸念されるなど、県経済の先行きは不透明となっています。
また、雇用情勢は有効求人倍率、完全失業率ともに改善傾向にあるものの、7月の有効求人倍率は0.47倍と、依然として厳しい水準にあります。
県としては、国の経済対策の動向も見極めながら、引き続き景気・雇用対策を着実に進めて参りたいと考えております。
(2)口蹄疫への対応について
次に、口蹄疫への対応については、畜産農家の方々はもとより、市町村、農業団体など、多くの関係者の昼夜を分かたぬ御努力により、本県での発生を防ぐことができました。去る8月27日には、宮崎県でも終息宣言が出され、一つの山を越えたと感じております。
しかしながら、感染ルートは未だ解明されておらず、感染の危険性が完全に消滅したわけではありません。県としては、今回の発生を教訓にした緊急時の対応のあり方や、平時からの防疫対策など、引き続き口蹄疫防疫体制の充実に取り組んで参ります。
(3)赤潮被害への対応について
次に、赤潮被害への対応については、今回の被害が、ブリなど約108万尾、額にして16億円という過去2番目となる規模であり、かつ、3年連続の発生という状況を踏まえ、各種支援策に係る補正予算を今定例会に提案いたしました。
具体的には、運転資金などへの金融支援、死滅した養殖魚の処理経費の助成、さらに、早期の経営再開に向けた新たな養殖魚の購入費の助成などに取り組みます。
これらの支援を通して、加工・流通・販売、ひいては観光にまで影響が及ぶ天草地域の基幹産業、養殖業の復旧再開を図って参ります。
(4)水俣病問題への対応について
水俣病問題につきましては、「水俣病被害者の救済及び水俣病問題の解決に関する特別措置法」と、熊本地裁の和解所見に基づいて、現在、救済対象者の診断や判定を進めております。今後とも、救済を受けるべき方々が可能な限り早期に救済されるよう、精一杯努めて参ります。
(5)川辺川ダム問題への対応について
次に、球磨川の治水については、流域住民の洪水への不安を早急に解消することが重要であり、県としては、引き続きダムによらない治水の検討に全力で取り組みます。
また、五木村の振興については、新たに国、県、村の三者で「五木村の今後の生活再建を協議する場」を設置しました。
今後は、村民等のご意見を踏まえ、村の生活再建に向けて、水没予定地の利活用を含め幅広く議論し、三者で協力しながらスピード感を持って取り組んで参ります。
(6)政令指定都市の実現について
次に、政令市の実現については、熊本市において、平成24年4月の政令市移行を目標に、行政区及び区役所の位置も決定し、区の名称について公募をはじめるなど準備が本格化しているところです。
また、政令市移行に伴う県から熊本市への事務権限移譲につきましては、昨年10月の協議開始以降、「一体的なまちづくりや住民サービスに密着した事務については、できるだけ移譲する。」という方向で協議を進めて参りました。今後、10月末の県市の基本協定締結を目標に、県市間の調整を加速して参ります。
(7)九州新幹線全線開業に向けた取組みについて
最後に、約半年後に迫りました九州新幹線の全線開業に関しましては、去る8月31日に試験運行も始まり、全線開業に向けた機運が一層高まっております。
県では、この一大転機をきっかけとして、市民力による地域づくりを進めています。今後、「くまもとの食と文化でおもてなし」をテーマに、熊本の歴史や文化などを体感できる多彩なイベントを、県下全域で開催して参ります。
また、県民一人一人が身の回りの魅力を発見し、多くの人に広めていく「くまもとサプライズ」運動を展開するとともに、首都圏やKANSAI地域においては、メディアも活用して熊本の魅力を強力に発信して参ります。
さらに、10月からは、JR西日本と全面的にタイアップした観光キャンペーンを展開し、誘客を図って参ります。
【議案について】
次に、今定例会に提案しております、議案について説明いたします。
まず、一般会計補正予算につきましては、療養手当等の水俣病被害者救済のための経費、赤潮被害への金融支援をはじめとした助成、梅雨前線豪雨などによる災害復旧関連経費などを計上しています。さらには、当初予算の成立後において事業の詳細が固まった、平成21年度の国の「経済危機対策」に伴う基金を活用した経済対策関係経費なども計上しております。
これらにより、一般会計の補正額は、総額約44億8千万円の増額補正となります。
このほか、今定例会には、客引き行為などの規制を強化する「熊本県迷惑行為等防止条例の一部を改正する条例」などの各種条例案件や、市町村負担金関係、工事関係、決算の認定案件なども併せて提案しております。
また、今会期中には、人事案件も追加提案申し上げる予定です。
これらの議案について、よろしく御審議くださるよう、お願い申し上げます。






