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バイオ・人ねっと(研究者紹介)第1回目「超臨界技術で環境負荷の少ない社会の実現を」(熊本大学大学院自然科学研究科 佐々木 満 准教授)

更新日:2009年3月25日

氏名

佐々木 満

所属

熊本大学大学院 自然科学研究科(工学系)

主な研究テーマ

○高温・高圧水を用いた非可食資源からの化成品や燃料素材の回収に関する研究
○未利用または固体廃棄資源からのレアメタル回収、化学リサイクルに関する研究
○高温・高圧水プラズマ・電気化学を融合した新規な材料合成プロセスの開発

アピールポイント

 バイオマスや使用済み資源を上手に利用して、石油資源に強く依存している現在の社会生活を転換するために研究しています。本技術の内容にご興味のある方、テスト試験を希望される方などのお問い合わせにはいつでも対応します。ぜひ、ご連絡を。

聞き手:(財)くまもとテクノ産業財団 科学技術コーディネータ 森下 氏


(Q)現在の研究テーマについて教えて下さい。

(A)超臨界技術※をもとに、非可食資源からの有効成分回収、未利用・廃棄資源からのレアメタル回収や化学リサイクルの研究、新規な材料合成プロセスの開発などを中心に取り組んでいます。

※水や二酸化炭素などの温度と圧力を上げることで作られる気体と液体の両方の性質を持ち合わせた物質を使い、様々なものを溶かしたり分解したりする技術


(Q)その研究テーマに取り組むことになったきっかけは何ですか。

(A)大学生の頃、バイオマス資源の有効利用が脚光を浴びていましたが、その切り口として、当時それほど多くの人が取り組んでいない新しいテーマということで、超臨界技術に取り組むことになりました。


(Q)本研究における課題はありますか。

(A)具体的に産業レベルでの利用を考えると、超臨界による抽出機器の整備には、コスト面や配置スペースの面で負担が大きかったり、圧力や温度調整が必要で連続運転が難しかったりといった点などが課題です。ただ、超臨界によって、さらに詳細な成分抽出も可能になることから、物質の分析・評価という点での活用は優位性があります。今後も、課題解決も含めて、研究室スケールでの理論的な蓄積をしっかり行っていく考えです。


(Q)研究テーマに関して今後の事業展開の可能性についてのお考えをお聞かせください。

(A)超臨界技術では、水や二酸化炭素など無害無毒の媒体を使うので環境への負荷が少なく、抽出後はリサイクルも可能であるという利点があります。この性質により、例えば、メッキやプラスチックの洗浄などにおいて、超臨界技術により廃液を出さずに洗浄することも可能です。また、汚染土壌からのダイオキシン類の除去や廃触媒からの重金属の抽出もできます。
 さらに、これまで利用されていなかった廃棄物等の資源に対して、超臨界技術の活用により利用可能な形での成分抽出も可能となります。例えば、食品分野においては、トマト果皮からのリコピン・β-カロチン抽出やブドウ果皮等からの有価成分の回収など、これまで廃棄されていたものを逆に有効に活用することもできます。

佐々木先生の研究室内の超臨界抽出機器

佐々木先生の研究室内の超臨界抽出機器    
 
真ん中の円筒中で超臨界をつくり出す

真ん中の円筒中で超臨界をつくり出す


(Q)最後にPRをお願いします。

(A)限りある資源を有効に活用して、持続可能な社会をどのようにつくっていくか、この技術にはその課題解決の可能性があると考えております。まずは、テスト試験等でも結構ですので、ご興味のおありの方は、是非、ご連絡ください。
 なお、熊本大学では、今回の“超臨界”技術も含め、学内の関連技術を融合させ、産業界への活用を図っていく『衝撃エネルギー産業化コンソーシアム』を立ち上げました。入会金や会費は無料で、会員の方々には、研究成果やニュースレターの送付、技術相談等も無料で行います。是非、ご入会頂ければと思います。


《インタビューを終えて》
 超臨界・・・特殊な世界の言葉のように感じますが、基本的には温度と圧力をコントロールすることで、今まで見えなかった現象が見えてきて、どう活かすかはアイディア次第。
 お邪魔した研究室には、いろいろな素材(秘密・・・)が超臨界抽出を待っていて、これからどんなデーターが出てくるのかな?と、とても楽しみに感じました。 

【佐々木先生へのご相談はこちらへ】

財団法人くまもとテクノ産業財団 産学連携推進センター
科学技術コーディネータ 森下惟一

〒861-2202 熊本県上益城郡益城町田原2081-10
TEL 096-286-2939 FAX 096-286-3929
E−mail morishita@kmt-ti.or.jp 

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