平成24年仕事初め式 知事挨拶
皆さん、明けましておめでとうございます。
今日は、どんな日かなと思いましたら、大変晴れて、今年も先行きがとてもいいのではないかなと喜んでおります。
私の任期も4年目を迎えて、今日は4回目の正月の訓辞になります。
これまでの熊本県政、私は「熊本県政」と呼ばずに「蒲島県政」と呼ぼうと言っています。「熊本県政」というものを主語にしてしまうと、行政の継続性、それが非常に前面に出てきます。そうすると、これだけの困難な時代に、変革が求められている時に、なかなか対応できない。そういうことで、私自身は、主語を「熊本県政」から「蒲島県政」に変えようということを言い続けてきました。
蒲島県政の3つの特徴というのが、自分でまとめると次のようにまとめることができるのではないかなと思っています。
一つ目は「決断の政治」であります。二つ目は、「対応型の政治」、3つ目が「目標の政治」であります。
「決断の政治」の中には、様々な決断がありました。
これまで3年と8ヶ月の間に、財政再建における給料カットの決断、水俣病問題、川辺川ダム問題、荒瀬ダム、路木ダム、五木ダム、公共関与の最終処分場の問題、県庁の経理文化の改革、建設業の格付けの見直し、そして政令指定都市を目指した合併をする決断、そういう意味では、大きな決断が私自身が数えただけでも10個ほどあったと思っています。
二つ目は、「対応型の政治」であります。
これは、自分自身ではどうしようもないような外圧が熊本県にかかってきます。一つは口蹄疫の問題であります。また、東日本大震災の影響であります。さらには、リーマンショック、円高、そして欧州の経済的な危機、これも外圧ではなかろうかと思います。そのような外圧にどのように対応するかというのが、私は「対応型の政治」ではないかなと思っています。
3つ目が「目標の政治」であります。
私は、マニフェストの中で、4つの目標を掲げました。「経済的な豊かさ」、「品格あるくまもと」、「長寿安心」、そして「夢と教育の問題」であります。そしてもう一つの目標が、新幹線と政令市を越えて、州都を熊本に持ってくるという、そのような「目標の政治」を掲げました。
そして今年もまた目標があります。今年の目標を私は、4つにまとめています。
第1番目の目標は、新幹線と政令都市の実現というこの100年に一度のビッグチャンスを生かし切ること。それから百年の発展の礎を今年中に築くこと。アジアの活力を熊本に呼び込むこと。そして、最終的には、熊本を日本で最も幸せを感じるような、幸福を感じるような、そういう県にしたい、と思いながら、今年の目標を掲げました。
ただ、今、これまでの私の県政を考えながら、「決断の政治」と、「対応型の政治」と「目標の政治」を掲げることができ、それに向かって進むことができたのは、県庁の皆様のおかげではないかな、と思っています。なぜならば、政治家の決断は、皆さんにとっては、余分な仕事が増えることであります。それから、未知の仕事にチャレンジしなければならない、そういうような重責を担うことにもなります。そういう新たなストレスを皆様が自分のものとして、受け止めてくれて、私と一緒に、これまで進んでくださったことに、心から感謝したいと思っています。
その表れが、本年の第3次補正予算に見る熊本県庁の皆さんの行動であります。実は、第3次補正に、熊本県は31億円、手を挙げました。そして31億円の配分がありました。これは九州ではダントツ1位であります。全国的に見ましても、5位という数字であります。もう第3次補正ぐらいになりますと、他県の皆さんは手を挙げない。なぜならばもう既に自分達の計画がある。だからこれ以上、仕事を増やしたくないと思う人もたくさん他の県にはいるに違いない。しかし、熊本県ではそうではなくて、自ら手を挙げて多くのプロジェクトをやりたい、と。その気持ちがとても嬉しい。私は補正予算に見る熊本県庁の職員の方々の意識の高さに心から感銘を受けております。
そして、もっと私が感謝しているのは、県庁の経理文化の改革に皆さんがチャレンジしてくださったことであります。長い間、県庁の経理文化の中には、単年度で予算を使い切らなければならないという文化がありました。差替えや預けという経理行動があったのも、その文化がもたらしたものではないかなと思っています。それを私の熊本県政の中で断ち切っていただいた。そして2年半に及ぶ検証の結果、一件もなかったということは素晴らしいことではないかなと思っています。そういう意味で、県庁の経理文化の改革に皆さまが協力してくださったことに、心から感謝しております。
実は12月5日の議会で、再選に出馬することを決断した時に、私は、県庁の職員の方々のことを思いました。政治家は決断すればいいけれども、決断した後の後始末をやるのは、皆様方行政の人たちであると。だから、決断しただけで放り出してしまったらよくないのではないか、決断をした最終の段階まで見届けるべきではないか、そしてその決断を皆さまが実行に移すその状況とともに、その皆様に寄り添うべきではないか、と思いました。だから、政治家は決断だけではダメで、それを見届ける、その責任もあるのではないかなと私は感じています。
私は、もともと教育者から県知事になりました。だから皆さんと付き合うときは、どちらかといえば上司と部下の関係ではなくて、先生とゼミ生の関係という感じでこれまで付き合ってきました。
そして、私が目指したのは、有名なアルフレッド・マーシャルの生き方でもあります。アルフレッド・マーシャルは、有名な経済学者でありますけれども、彼は、このようなことを言っています。この言葉は、私の知事室にも掲げ、毎日毎日見ておりますけれども、それを読んで、私の今日の訓辞の最後の言葉としたいと思います。
「冷静な頭脳と暖かい心を持ち、社会の苦悩を克服するために、自ら最善の能力を進んで捧げようとする人を一人でも多くすることが私の念願であります。」
これがアルフレッド・マーシャルの言葉でありますし、私が知事となって、皆様にお願いしてきたことでもあります。私はその多くを皆様が達成したのではないかなと思っています。
これからも皆さんとともに、冷静な頭脳と暖かい心を持って、熊本の苦悩の克服のために、自ら最善の能力を捧げていきたいと思いますので、よろしくお願いします。






