新熊本地方合同庁舎建設に係る熊本県の考えについて
11月15日のTBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」の中で、「国は、出先機関原
則廃止の考えで凍結していた地方合同庁舎の建設を再開しようとしている。地
方は、国の機関は無くならないということを前提にするという甘えがある。震災
の復旧・復興のために、無駄なものはやめるべきである。」旨の報道がありまし
たが、TBSテレビ宛に、熊本県の考えを次のとおり送付しました。
地振第590号
平成23年11月17日
株式会社TBSテレビ
代表取締役社長 石原 俊爾 様
熊本県知事 蒲島 郁夫
新熊本地方合同庁舎建設に係る熊本県の考えについて
このことについて、11月15日に貴社が放送した「みのもんたの朝ズバッ
!」の中で、「国は、出先機関原則廃止の考えで凍結していた地方合同庁
舎の建設を再開しようとしている。地方は、国の機関は無くならないという
ことを前提にするという甘えがある。震災の復旧・復興のために、無駄なも
のはやめるべきである。」旨の報道がありました。
この報道に関し、本県としては次のように考えております。
1 国の出先機関改革と地方合同庁舎の建設について
上記番組においては、国の地方合同庁舎建設が国の出先機関改革と矛
盾するという考えを示されております。
これは、国の出先機関を廃止するのであれば、その業務も全て廃止され
るのであり、したがって、出先機関の庁舎は不要であり建設は無駄である
との考え方と推察します。
本県としても国の出先機関改革は進めるべきと考えておりますが、国の
出先機関改革と地方合同庁舎の建設とは必ずしも矛盾するものではない
と考えます。
なぜならば、国の出先機関を廃止してもその業務のすべてが廃止される
ものではなく、必要な業務については地方に移管し、いわゆる二重行政の
弊害を排し、効率的な業務執行を図ることが出先機関改革の趣旨だからで
す。
このため、九州地方知事会としては、国の出先機関の業務を原則丸ごと
地方に移管すべきと主張し、その受け皿として「九州広域行政機構(仮称)」
の設立を目指しており、現在、国においては、これを踏まえた議論がされ
ていると認識しております。
このように国の出先機関が現在担っている業務を受け皿機関が遂行し
ていくためにも新庁舎の建設は必要であると考えます。
2 国有財産の有効活用について
熊本の現在の合同庁舎は、建築後40年以上が経過して老朽化が著し
く耐震性の問題もあります。このまま熊本城内に合同庁舎が残ったまま
になれば、老朽化した建物の耐震工事費が必要となるだけでなく、熊本
城を中心とした中心市街地の活性化に国有地を活用することができな
くなります。
また、新熊本合同庁舎B棟は、昨年11月に完成したA棟とともに、県都
の陸の玄関口である熊本駅周辺に都市機能を集積するための核とな
る施設であり、これまで熊本県と熊本市が連携して移転先用地を先行取
得する等、積極的に国に協力してきました。
新熊本合同庁舎B棟の建設が進まなければ、熊本駅前の移転先用地
も広大な空き地のままとなり、熊本にとって、貴重な2か所の国有地の有
効活用ができないこととなります。
こうした国有財産の有効活用の面からも、新熊本合同庁舎建設は、進
めるべきものと考えます。
3 震災の復興財源について
新熊本合同庁舎B棟の建設については、PFI方式を採用しています。
具体的には、まず、民間資金で建設を行い、平成26年10月の建設完了
後に公的部門から民間に資金を返していくというスキームです。
したがって、今後3年間の復興需要が集中的に必要になってくる時期に
は、国の予算支出を必要とせず、復興財源に影響を与えるものではない
と考えます。
4 まとめ
全国22か所の国の合同庁舎については、出先機関改革の検討が行わ
れていることからその整備が凍結されていました。このうち、出先機関改
革が進んだ場合においても空き床等の無駄を生じないと国において判断
された一部(4か所)の庁舎については、本年度から整備が再開されてお
り、新熊本合同庁舎B棟もその一つです。
新熊本合同庁舎B棟整備再開については、国の出先機関が廃止され
た場合においても、その受け皿となる機関が庁舎を活用することが可能
であること、PFI事業で整備されるB棟は民間施設の入居も可能であり
無駄を生じることはないこと等の御判断によるものと受け止めております。
これ以上新熊本合同庁舎B棟の整備に遅れが生じれば、熊本駅周辺
の開発や熊本城を中心とした中心市街地の活性化にも多大な影響を及
ぼすことが懸念されます。本県としては、引き続き新熊本合同庁舎B棟
の着実な整備を求めるものであります。






