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アルコール

更新日:2008年12月1日

基本的な考え方

 適度な飲酒は、疲労感を和らげ、明日への活力を養うなど様々な効果がありますが、長期にわたる多量飲酒は、肝疾患、アルコール依存症等の疾病の他、犯罪や家庭の崩壊等社会的な問題を引き起こす原因ともなります。
 また、アルコールの心身に与える影響は、発育途上にある未成年者においては大きいとされており、未成年者の飲酒をなくすことが重要な課題となります。
 このため、多量飲酒者(注1)の減少、節度ある適度な飲酒(注2)の知識の普及及び未成年者の飲酒防止を推進します。
(注1)多量飲酒者:1日平均純アルコール約60グラム(日本酒に換算して3合)を超えて摂取する人
(注2) 節度ある適度な飲酒:1日平均純アルコール約20グラム(日本酒に換算して1合)程度の飲酒

お酒を飲むとどうなるの?

アルコールの吸収や分解

吸収

お酒を飲むとアルコールは胃で20%、小腸で80%吸収され、血液に溶け込んで、肝臓に運ばれます。
この血液中のアルコールが脳に到着すると、脳の神経細胞に麻酔作用を及ぼし、脳の働きを抑制して、その結果「酔った」状態になります。

分解

肝臓に入ったアルコールは、まずアセトアルデヒドという物質に分解されます。アセトアルデヒドがさらに分解されて、アセテート(酢酸)という無害の物質になります。アセトアルデヒドは毒性が強く、悪酔いや二日酔いの原因になります。アセテートは最終的に水と二酸化炭素に分解されてからだの外に出ていきます。摂取したアルコールの2%~10%が尿・汗・呼気から排出されます。アルコールの分解速度は、成人男性で1時間に平均9グラム(ビール約230ミリリットル)、女性で平均6グラム(ビール約150ミリリットル)です。

お酒の飲みすぎが体に及ぼす影響

 肝臓が、絶えずお酒の処理に追われていると、やがて働きが悪くなってしまいます。アルコール依存症の合併症として、約8割の人になんらかの臓器障害が認められていると言われています。その中で最も多く見られるのが、肝機能障害です。

 お酒以外の飲み物や食べ物にも、アルコール含有量の高いもの(1%以上のアルコールを含むもの)があるので注意が必要です。

◇ケーキなどの洋菓子 ◇ドリンク剤 ◇漢方薬

お酒に強くなるってどういうこと?

 アルコールの分解速度は遺伝によって決まっていて、訓練してもあまり変化しません。しかし、飲酒を繰り返すうちに、脳の神経細胞がアルコールの影響に慣れてきます。これが酒に強くなるということです。

どうして『イッキ飲み』はいけないの?

 「イッキ、イッキ」とお酒をあおると、アルコール血中濃度は急速に高まり、ほろ酔いとか、いい気分を飛び越して脳のマヒが進み、昏睡状態、そして死に至る危険が出てきます。これが「急性アルコール中毒」です。「イッキ飲み」は「急性アルコール中毒」を起こしやすいので大変危険です。

どうしていけないの?未成年の飲酒

なぜお酒を飲んじゃいけないの?

 未成年者は、なぜお酒を飲んではいけないのでしょうか?大人と未成年者の違いは、どんなところにあるのでしょうか?

  1.  法律(未成年者飲酒禁止法)で禁止されている
  2. アルコールの分解能力が低い
  3. 急性アルコール中毒を起こしやすい
  4. 身体への悪影響が出やすい
    (脳の機能と構造がダイナミックに変化する時期にお酒を飲むと、脳の発育に悪い影響が出る)
  5. からだの成長の妨げになる
    (身長、体重の伸びが悪くなったり、性腺機能に影響が出たりする)
  6. 危険な行動(飲酒運転や危険な性行為)に走りやすくなる
    (飲酒によって、行動の抑制が弱まってしまう)
  7. 学校生活への悪影響、成績の低下
  8. 大人に比べてアルコールへの依存が早く進む
  9. ゲートウェイ・ドラッグ(入門薬)になる

 このような理由から未成年者の飲酒は禁じられているのです。

未成年者飲酒禁止法

 日本では「未成年者飲酒禁止法」によって、20歳未満の飲酒が禁止されています。同時に「親権者には未成年者の飲酒を抑止する義務と責任がある」としています。
 また酒類を扱う業者は未成年者が飲むと知っていて未成年者に酒類を売ったり、与えたりした場合、罰せられます。この法律の特徴は、飲酒した身成年者本人が罰せられるのでなく、周りの大人の責任とされていることです。さらに酒税法の規定により、酒類の販売免許が取り消されることもあります。

未成年者の飲酒

 「平成18年学校保健生活実態調査」では、中学生の約6割、高校生の約7割が「飲酒経験あり」という結果でした。全国調査では、未成年者の飲酒の広がりが問題となっています。未成年者の飲酒動機で最も多いのは「家族の勧め」という調査結果もあります。

中学生飲酒調査グラフ
(平成18年度学校保健生活実態調査)

将来のために知っておいてほしいこと

妊娠とアルコール

 妊娠中の女性がお酒を飲むと、胎盤を通じて胎児の血液にアルコールが流れ込んでしまいます。胎児の体はアルコールに対して非常に敏感です。そのため母体よりも大きな影響を受けてしまうのです。特に多量の飲酒は、胎児性アルコール症候群(FAS)などの深刻な障害につながる場合があります。「赤ちゃんがほしいな」と思ったら、飲酒を避けることが大切です。また、周囲の人たちも、妊娠中の女性にお酒を勧めないように気をつけることが大切です。

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