鮎返ノ滝(あゆがえりのたき) 南阿蘇村

所在地
阿蘇郡南阿蘇村栃木
利用案内
駐車場 阿蘇大橋東方に約30台分あり
トイレ 立野駅にあり
解説
流水の芸術 鮎返ノ滝
○鮎返ノ滝の概要
旧長陽栃木の白川にかかる滝で、落差は40mあります。この滝は、阿蘇山が火砕流を噴出し、カルデラを形成した後に噴出した中央火口群の溶岩である「鮎返ノ滝溶岩1」にかかっています。
○鮎返ノ滝はいつ頃どのようにしてできたの?
立野溶岩、赤瀬溶岩よりも以前に白川本流を立野東方より戸下まで流れ下った溶岩流が「鮎返ノ滝溶岩」です。この溶岩流は2枚あり、下位のものを「鮎返ノ滝溶岩2」、上位のものを「鮎返ノ滝溶岩1」と呼んでいます。
この「鮎返ノ滝溶岩」は戸下で栃ノ木溶岩や立野溶岩に覆われることから、中央火口丘群の噴出物の最も古いものと考えられています。また、鮎返東方ではカルデラ湖成層である久木野層に覆われています。
栃ノ木溶岩は年代測定により約7万3千年前となっており、このことによって古立野火口瀬に流れ込んだ各種溶岩流の前後関係がわかります。
鮎帰りの滝は「鮎返ノ滝溶岩1」にかかっていますが、鮎返ノ滝溶岩1の岩質は輝石かんらん石玄武岩です。黒っぽい玄武岩の中に輝石とかんらん石と呼ばれる鉱物の斑晶を見ることができます。
鮎返ノ滝も以前は、戸下の黒川と白川の合流点付近にありましたが、浸食により1200mも後退し、現在の位置に達していると考えられています。鮎返ノ滝の後退距離から、数万年をかけた流水の壮大な力を想像することができます。
○鮎返ノ滝の由来
地域の伝説によると、「鮎返ノ滝は、鮎はよく滝を上って遡行するが、その鮎も上れないほど滝の水の流れが激しいということでこの名前になった。」と言われています。
参考文献
渡辺一徳 『自然と文化阿蘇選書7 阿蘇火山の生い立ち』 一の宮町 2001
松本ゆき夫・松本幡郎 『阿蘇火山』 東海大学出版会 1981
渡辺一徳 「阿蘇カルデラ西部の地質」『熊本大学教育学部紀要 自然科学第21号』 1972
平塚勝一 「阿蘇カルデラ南西部の地質学的研究」『熊大教育学部昭和55年度科学教育研究生報告』 1981
渡辺一徳 『阿蘇火山』 日本地質学会第99年学術大会見学旅行案内書 1992
周辺情報
近くの観光施設としては、数鹿流ケ滝展望所や各種の旅館・ペンション等の温泉施設があります。また、見どころでは、阿蘇大橋、長陽大橋、南阿蘇高原鉄道のトロッコ列車などがあげられます。






