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  水俣病問題について (熊本県) 

 熊本県としては、水俣病の拡大について国と県の責任を問われた平成16年10月の関西訴訟最高裁判決を厳粛に受け止め、長きに渡って大きな苦痛を強いてしまった全ての被害者、そして御家族の方々に対しまして、心からお詫び申し上げます。

 「公害の原点」とされる水俣病は、国の戦後復興、高度経済成長を支える施策により、国民生活が向上していく中で、発生、拡大し、多くの方々の尊い生命と健康を奪い、自然環境等にも世界に類のない被害を引き起こしました。その意味で、この問題は、単に一地域の問題ではなく、国自身の問題、あるいは広く全国的な問題として受け止められる必要があると考えております。

 また、熊本県はこの水俣病から環境破壊による健康被害や、悲惨な患者差別をはじめとするさまざまな被害、そして一度破壊された環境を取り戻すことの難しさを経験し、環境への配慮がいかに大切であるかを学びました。

 このため、熊本県は環境復元のため、水銀に汚染された汚泥を取り除き埋め立てる工事、健康被害にあわれた方への医療費等の支給、地域住民の方々の健康不安を解消するための健康管理事業及び水俣病についての正しい理解を促進するための環境教育等の取り組みを行って参りました。

 また、関西訴訟最高裁判決以降、「公害健康被害の補償等に関する法律」に基づく水俣病の認定申請をなさる方、裁判により救済を求める方が増加しました。これに対して、熊本県は、被害者の方々の早期救済のため、県議会とともに国の主体的な対応を強く求めて参りました。

 そして平成21年7月に「水俣病被害者の救済及び水俣病問題の解決に関する特別措置法(特措法)」が成立し、平成24年7月末の申請受付期限までに、全国で約6万5千人を超える方々からの申請がなされました。また、裁判で原因企業や、国、県に損害賠償を求めていた方々との間に和解が成立しました。

 その後、平成25年4月に2つの最高裁判決の言い渡しがありました。いずれも水俣病認定申請棄却処分が違法であるとして、その処分の取消しと水俣病の認定義務付けを求めた訴訟で、高裁段階で判断が分かれたものです。このうち、県が最高裁に上告した事案では上告が棄却されたことから、県は申請されていた方を水俣病と認定しました。また、申請された方が最高裁に上告した事案では高裁に差し戻されたことから、県は控訴を取り下げ、申請されていた方を水俣病と認定しました。

 県としては、平成16年及び25年の最高裁判決を厳粛に受け止め、より一層水俣病問題の解決につながるよう最大限努力するとともに、特措法による救済手続きが早期に完了できるよう全力を挙げて取り組んでまいります。

 また、被害者救済問題への対応だけでなく、胎児性患者の方々等が地域で安心して生活を送ることができる為の支援等、各種施策を引き続き講じて参ります。

 さらに、二度と再び水俣病のような悲惨な公害が繰り返されないよう、水俣病に関する事実や教訓等を広く発信して参ります。