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佐伊津の延命地蔵(さいつのえんめいじぞう) 天草市

延命地蔵のお堂

所在地

     天草市佐伊津町

利用案内

     駐車場・トイレ   あり

解説

   民話で語りつがれる顔無し延命地蔵さん

    佐伊津町の隅田(すみだ)川の上流には、地元の人から、エゴチ様と呼ばれる顔無し地蔵さんがあります。高さは80cmほどで、体はお香(こう)の煙(けむり)で真っ黒になっています。この地蔵さんは、鎌倉時代の源信(げんしん)の残した2体の延命地蔵のうちの1体と言われています。もとは、150mほど上流に祀られていたそうですが、洪水の度に現在の土地に流されたため、新しく社を造ったと言うことです。実は、この地蔵さんには、次のような民話が語りつがれています。

堂内陣    「昔、この地に大干ばつがあったとき、地元の百姓はみんな自分の田んぼに水を引くことに一生懸命になっていましたが、どの田もからからになりました。ところが、お地蔵さんの田んぼだけはいつも満々と水があふれていました。これを不思議に思った一人の百姓が、ある夜、密かに地蔵さんの田んぼを見張っていると、人影が現れ、どこからともなく水を引き入れているので、声をかけましたが、返事もなく闇の中に消えたそうです。その人影は地蔵さんの化身に違いないと思った百姓は、御堂にかけ込み、『自分の田だけに水を引くのは何事だ』と怒って、なたで地蔵さんの顔をそぎ落としてしまいました。ところが、百姓は不思議な病にとりつかれ、真っ黒こげになって亡くなったそうです。百姓たちは、亡くなった百姓を可愛そうに思いながらも、地蔵さんの法力に感心して、信仰を深めたそうです。それから、地蔵さんは自分の田畑を人々に貸していただいたお金とお賽銭を集めて、病気の人や不幸があった人に無利子で貸し与えたため、何人もの人が地蔵さんのお世話になり、ますます大切にされたということです。」  

    なお、地蔵さんの顔を不憫(ふびん)に思った地元の人が、仏具店に修理を頼みましたがそこでは治せず、京都まで送られましたが、そこでも治せず、台座だけが新しく付けられて返ってきたそうです。それだけ、地蔵さんの法力が強かったのでしょう。地蔵さんの祭りは旧暦の6月24日に行われていますが、地蔵さんの御利益を慕って、遠く、北九州や島原からもお参りする人が多く、地元の人々は前日から、幟や灯籠を準備し、餅とお菓子で客人をもてなしています。また、現在では、祭りの日にはカラオケ大会や太鼓、演舞等の出し物もありにぎわっています。地蔵さんの社の回りには、大きな藤棚があり、きれいな花が人々を楽しませます。すぐ横の井戸水はたいへんおいしく、遠くから汲みにくる人もいます。

参考文献

   『本渡市の文化財』 本渡市教育委員会 2003
   『熊本のむかし話』 熊本県小学校教育研究会国語部会 1973

地図

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