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平成15年度第5回熊本県産業廃棄物処理施設建設候補地検討会議事概要

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0002312 更新日:2020年8月1日更新

日時

 平成15年12月26日(金曜日) 13時30分~17時00分

会場

 熊本県庁行政棟本館5階「審議会室」
 熊本市水前寺6丁目18番1号

出席者

  • 会長 篠原 亮太(熊本県立大学環境共生学部教授)
  • 委員 伊津野 良治((社)熊本県医師会理事)
    • 内野 明徳(熊本大学理学部教授)
    • 江越 征記((社)熊本県産業廃棄物協会副会長)
    • 川野 由紀子(くまもと川の女性フォーラム実行委員長)
    • 鈴木 敦巳(熊本大学工学部教授)
    • 嶋田 純(熊本大学理学部教授)
    • 田中 三恵子(熊本消費者協会副会長)
    • 堤 裕昭 (熊本県立大学環境共生学部教授)
    • 西 玲子((社)熊本県薬剤師会副会長)
    • 乗富 哲夫(熊本市環境保全局環境事業部首席環境審議員(市町村代表))
    • 星子 邦子(消費生活コンサルタント)

委員は、五十音順

  • 事務局 上村 秋生(環境生活部長)
  • 高宗 秀暁(環境生活部次長)
  • 菊地 健太郎(環境生活部廃棄物対策課長)
  • 五嶋 道也(環境生活部廃棄物対策課公共関与推進室長)
  • 坂田 秀雄(環境生活部廃棄物対策課環境生活審議員)
  • 宮下 勇一(環境生活部廃棄物対策課課長補佐)

他3名

内容

  1. 開会
  2. 議事
    産業廃棄物処理施設建設候補地の検討について
    • 第4回検討会で選定した42箇所の候補地について、立地特性、環境特性、安全性、その他項目について評価を行い、審議の結果14箇所の候補地について決定ではないが良さそうだとの感触を得たため、これらの候補地について現地踏査を行い、さらに検討することとなった。
  3. 閉会

事務局からの説明

資料1・2の説明

 資料1のp1、前回意見とそれについての対応は、このとおりである。
 p2、これまでの選定手順を説明する。これまで、第1段階から第3段階まで候補地の選定を進めてきており、11月6日の第4回検討会までに42箇所を割り出したところ。一番上第1段階であるが、国立公園、自然環境保全地域、地下水保全区域など自然的条件で難しいエリア、急傾斜地崩壊危険区域など防災面で難しいエリア、風致地区、高度利用地区など土地利用的に難しいエリア、活断層直上などを外す作業をした。第2段階では、地形に基づき候補地を割り出し、また、土地所有者等から情報が得られたところ、合計134箇所を拾い出した。
 第3段階では、134箇所について、希少野生動植物、特定植物群落などに該当するところ、活断層からの距離300m未満のところ、住宅からの距離100m未満のところなどを外し、42箇所とした。以上がこれまでの経緯である。
 今回の評価作業について、案を説明する。
 p3からp5までが評価項目案、及び評価案である。これらの項目、すなわち、1(1)地形、(2)地質以下、全部で15項目あるが、前回に提示したものと同じである。ただし、経済性の項目については、試算が間に合っていないので、今回は入れていない。
 順に説明する。まず、地形であるが、事務局で現地周辺を調査したところ、施工や、施設用地の確保といった点から困難なところに×、検討を要するものに△、それ以外に○をつけた。資料2のp29、候補地75番、中央町大沢水。ここは、左側が山、右側が下。開口部が広く空いている。よって、右側p30の一番上のところであるが、開口部が広いので堰堤が長くなる、また、高圧線直下なので要注意、と書いている。よって×を付けている。人吉市94、95、牛深市126も同様。人吉100は埋立済み。よって×をつけている。
 地質であるが、表層地質について、地盤改良の必要性があるところには△とした。これは裏返せば施工が容易、というメリットでもある。地盤改良の必要性がなく、透水性が低い地点は○とした。なお、地質でも深い地点がどうなっているかは評価に入れておらず、環境アセスメントの段階でより詳細な調査が必要である。この項目では×はない。
 土地利用であるが、現地踏査の結果、埋立済み、道路整備中などの状況であれば×、農用地区域への指定など調整が必要なものは△、それ以外は○とした。例として、資料2のp13、候補地20については、ご覧のように県道が高架橋で通過している。よって×を付けた。また、p51、候補地100は、盛り土済みで造成中、よって×を付けた。
 道路状況であるが、アクセス道路の新設・拡張が必要な距離が2キロ以上は×を付けた。なお、住宅・集落との位置関係でいうと、道路に近ければ住宅集落があり、道路が全くないようなところには住宅集落も遠い。そういったトレードオフの関係にある。よって、2キロで線を引いたことがどうなのか、御議論があると思われる。例えばp69、候補地112、苓北町。上の方に国道324号、左にタテに主要道本渡苓北線が走っている。右のp70をみていただくと、上下の真ん中付近、道路状況の欄で、アクセス道路の新設、拡幅で必要にマル。仮に搬入路を作るとすれば、その延長が2470mほど必要。よって×をつけた。また、p53、候補地102、人吉市。これは、約6060mが必要。よって×がついた。
 既存の処分場との関係であるが、同一市町村内にある場合が△、2キロ以内が△、それ以外は○とした。
 市町村の計画との関係については、記載のとおり。例えば資料2のp33、候補地80、坂本村であるが、候補地の一部が、村の公共工事で出た廃土を捨てる場所になっているようである。ここは調整が必要なので△。次に資料2のp83、海域の候補地、ローマ数字1であるが、三県架橋構想の候補地となっている。
 環境特性であるが、河川下流の状況について、県外に流れているものは△とした。具体的には、福岡県大牟田市との関係があるところ、候補地10など、南関町のものは△としている。
 景観であるが、現地踏査により、既存の住宅・公道から見えやすいところを△としている。×はない。
 市町村環境保護区と関係があるところは×を付けた。例えば資料2のp19、候補地29から31まで、三加和町と山鹿市の境。山鹿市が、市の環境保護区としてこの境目付近を平成16年3月までに指定する予定と聞いており、×を付けた。
 住宅との関係は、前回、100m以内の場合は外すこととした。前回の作業は地図上での作業であったが、今回は現地で確認し、100m以内に新たに住宅があることが分かったものに×を付けた。例えば、資料2のp10、候補地12をご覧いただきたい。
 利水状況であるが、上水道・簡易水道との位置関係について、距離が1キロ以上離れている場合○。距離が1キロ未満であるが、位置が上流側であったり谷筋が異なる場合△。1キロ以内、かつ下流の場合は×を付けた。
 小中学校との位置関係であるが、これも住宅と同様、前回並びの指標である。前回同様500mとした。
 流域状況であるが、候補地に流れ込む流域が広すぎる場合は、処分場への水の流入・流出事故を避けるため転流工の規模が大きくなる。よって△。
 危険箇所であるが、ここに記載の危険箇所該当がある場合、×を付けた。例えば資料2のp45、候補地94。崩壊土砂流出危険箇所に該当している。
 その他観光資源については、記載のとおり。
 個別に、資料2で、各候補地のポイントを説明する。
 資料2のp1.菊水町用木。左側の図の見方であるが、太い線が国県道。点線が市町村界。細い線が河川。●と実線が交互になっている線は、道路整備必要区間。
 以下省略して、資料2で個別候補地の詳細を説明する。
 p77、南関町下坂下。ここからが個別候補地となる。ここは、採石の跡地、一部が掘削中のところである。掘削が済んだところは、穴があいている。その穴は水面になっており、透水性が極めて低いかほとんどゼロであることがわかる。一方、現在のままでは利用価値がほとんどないように見受けられる。後ほどのDVD映像で確認願いたい。
 p79、松橋町萩尾。ここは、民間処理業者が産業廃棄物処分場(管理型+安定型)として一部を用いていたところであり、拡張を予定していたスペースが窪地として空いており、迫状を呈している。確認したところ、住宅への距離が50mである。また、一番下の「その他」欄であるが、この処分場は、業者が倒産したため、現在管理者がいない、無管理状態となっている。周辺井戸には塩素イオンが出ている問題があり、県ではその対策に意を用いているところである。
 p81、菊池市原。隣接地では民間処理業者が管理型最終処分場、焼却施設、各種リサイクル施設を有しており、この候補地そのものが、当該民間処理業者が管理型処分場の新規建設を計画し、環境アセスの手続を相当進めている場所。ただし、地元市・市民からは、当該業者による新規建設はやめてもらいたいということであり、市が農業振興地域整備計画により農用地として会社に事実上ストップをかけている状況。県にも、民間処理業者による処分場建設に反対する要望書・声が多数寄せられている。一方、処分場自体は県内にどうしても必要なのだから、民間処理業者に作らせるのではなく、この場所を公共関与処分場としてはどうかとの意見もある。
 最後にp83、海域である。五和町。ここは、三県架橋構想に該当しており、×が一つ。また、イルカウオッチングの海域に該当するほか、漁場となっているところである。
 以上をまとめたものが、資料1のp6であり、○△×を候補地ごとに整理したもの。
 このp6を集約すると、p7のとおり。
 p7を上から説明する。×がついていないのが9箇所。×が1つついたものが23箇所。ただし、×の中には、要素が様々ある。例えば、「土地利用」で×がついたところは、道路整備中であったり、砂防ダムを数基設置していたりするもの。「道路状況」については、道路整備必要区間が2km以上となるものに×をつけており、例えば苓北町2470mなど、2000m台のところも×としている。
 ×が2つ以上ついたものが10箇所。
 まとめると、×がついていないものが9箇所。この9箇所は現時点ではいずれも難点が見られない。
 次に、×が1つついたものが23箇所。このうち、土地利用状況から難がある4箇所、環境保護区との関係で難がある2箇所、住宅状況から難がある5箇所は、難しさの度合いが高そうである。一方、例えば道路状況で難がある10箇所については、候補地とする考え方もあり得ると考えられ、御議論があろうかと思う。
 次に、×が2つ付いた10箇所であるが、これは難しさの度合いが比較的高そうだ、と言えそうである。
 説明は以上であり、御審議いただきたい。

 (DVDにより候補地42箇所を映写)

委員からの意見等

今回の評価について

  • (篠原会長)地形、地質の評価はこれでよいか。(各委員了承)
  • (篠原会長)土地利用の評価はこれでよいか。
  • (嶋田委員)土地利用も大きく分けて農地と林地のふたつに分けられる。そして、農地では、休耕田と現在使用されているものに区分される。そのように考えると、施設整備の容易さから今後のスクリーニングの要素のひとつとして、考えてもよいのではないか。
  • (篠原会長)その件は、経済性もあるので次回へ持ち越したい。経済性を考慮して考える。それが重要なポイントでもある。
    →(事務局)休耕田、使用中の田等の区分もあるが、用地買収のときに相手がどのような反応になるのかで違ってくると思われる。個別に考慮、協議することになる。完全に把握することはできない。
  • (篠原会長)選定条件が厳しいと候補地を選定するときに幅が狭められ我々が困ることになる。優先順位を付けるときの条件に入ってくるのではないか。それでは、土地利用の評価はこれでよろしいか。(各委員了承)
  • (篠原会長)アクセス道路の評価はどうか。2kmで候補地を選別してよいか。事務局の説明にもあったが、道路がないと住宅がなく、道路があると住宅が近いという関係になっている。経済性の話にもなるが、2kmで切ってよいか。
  • (嶋田委員)県内にバランス良く候補地を配置するような話があったが、その基準は満たすのか。満たさなければ2kmの基準を緩和してもよいのでは。
  • (篠原会長)バランスの良い候補地の配置との関係である。今の配置はどうなっているのか。
    →(事務局)×の付いてない候補地は、県北6箇所、人吉球磨地域2箇所、天草地域1箇所となっている。これで如何か。
  • (嶋田委員)バランス良い配置条件を満たしているということか。
  • (篠原会長)だだ、もっと詳細な分析になったときに、例えば、本渡の候補地が落ちたとなったとき、天草の候補地がなくなるという危険性がある。
    →(事務局)今の話の関連であるが、天草地域の市町村に話に行った際に、天草地域にひとつ管理型最終処分場があった方がよいとの意見があった。その他、苓北町の話であるが「苓北町は、苓北火電の建設をめぐり、迷惑施設ではあるが必要な施設ということで住民との対話を十分やってきて、それを乗り越えた実績もあり、経緯がある。地域振興対策、景気浮揚策がどれだけあるかにも関心があり、公共関与についても関心を持っている。」という話があったので紹介する。
  • (鈴木委員)道路アクセスは1km刻みで評価し、2km以上が×としているのが気になる。検討の余地がある△の評価の幅を広げてはどうか。2kmという根拠が明確であればこれでよいが、根拠がはっきりしていない。候補地がどんどん落ちては困る。道路は、お金を掛ければ何とかなる条件である。
  • (篠原会長)道路距離に関する数値を緩和してはとの意見であるが、如何か。
  • (星子委員)道路整備距離が示されているが、埋立容量の話が今までされていない。道路整備を考える場合は、埋立容量と併せて考えなければいけない。
  • (篠原会長)大変鋭い意見である。容量と道路との関係の中で議論が必要である。
  • (堤委員)どうも原則論と個別論が入り乱れている。4kmを越えるのは確かに長いと思うが、それ以下を×とする必要はない。先ほど事務局から説明があったが、苓北町の話は、逆に、迷惑施設はもう沢山という話が出てくるのではないか。
  • (篠原会長)道路距離で×となった候補地が、いくつかのグループに区分されるという意見である。また、苓北町の話は、町の話であり、聞きおくこととしたい。道路と埋立容量の関係であるが、何かデータはないか。
    →(事務局)道路が2kmを超えるものは10箇所ある。それぞれ、確保容量は約50万立法メートルであり、この容量で荒っぽく計算すると建設費(道路整備費は除く)は、約50億円となる。これに道路建設費が加算されることになるが、土木部の山間部平均単価は約70万円/m(道路の幅員などで大きく違う)と聞いており、林務水産部の林道整備は、30~40万円/mと聞いている。仮に間をとって50万円/mとすると2kmで10億円の経費が掛かる。
  • (江越委員)道路整備については、崖地と里道とでは整備コストが違う。地域振興策で道路整備すれば歓迎される。また、用地については、買収し易さなどがあり、道路の長さだけで切るというのは、関心しない。道路については、保留にした方がよい。映像で見た人吉の候補地は、整備にお金が掛かりそうであるが、苓北の候補地はそうでもなさそうである。道路については、配置バランスと社会貢献の観点が必要である。
  • (篠原会長)意見をまとめていただいたようである。先ほどの鈴木委員の意見で、道路距離の基準を緩和してはとの意見であった。具体的な数値を出して緩和してみた。5km以上が×の評価ではどうか。
  • (嶋田委員)先ほどの建設コストを考えると5km以上はいい数値である。
  • (鈴木委員)トータルな建設コストを算出すると選定しやすくなる。
  • (篠原会長)まとめさせていただくと、2km未満が○、2km以上5km未満が△、5km以上が×で如何か。8箇所ほど×がなくなるがよいか。8箇所は多すぎはしないか。
  • (堤委員)4km以上の候補地は、データを見ると確保容量が46万立法メートルと52万立法メートルである。それくらの容量では、道路距離を伸ばして選定する価値はない。
  • (篠原会長)では、5km以上を4km以上で如何か。(各委員了承)
    →(事務局)以上の論議をまとめると、人吉91,92,93、山江103,104、苓北112の6箇所が△の評価となる。
  • (篠原会長)取りあえず15箇所の選定となる。それでは再確認するが、2km未満が○、2km以上4km未満が△、4km以上が×の評価としたい。(各委員了承)
  • (篠原会長)既存処分場との関係、市町村計画との関係の評価はこれでよいか。(各委員了承)
  • (篠原会長)河川状況の評価はこれでよいか。下流域に他県があるものがあるか。
    →(事務局)下流域に大牟田市が存在する候補地がある。それは、南関町の候補地で10,12,15,19,20番である。
  • (篠原会長)15番は×が付いていないが、下流域が大牟田市で大丈夫か。
  • (星子委員)この項目だけでなく、地質の透水性の項目と併せて論議すべきである。
    →(事務局)補足であるが15番は近くに下水道の終末処理場があり、下水道の整備計画区域であるが、供用開始時期は明確ではない。
  • (篠原会長)15番はどうするか。かなり調整が必要になると思われる。何か意見はないか。
  • (西委員)南関町には、候補地が2箇所あるのでわざわざ残さなくてもよいのでは。
  • (篠原会長)今の意見について如何か。それでは、15番は×を付けることにする。
    →(事務局)今の論議をまとめると、下流域に大牟田市が存在する候補地は×を付けることとして、結果的に南関15には×が一つ付いたことになる。
  • (篠原会長)景観、環境保護区はこれでよいか。景観については、現地踏査後に評価が変更されるかもしれないが、ここではこの評価とする。(各委員了承)
  • (篠原会長)住宅状況の100mは如何か。これを崩すと作業がやり直しになる。
  • (堤委員)松橋の個別2であるが、住宅で×が付いている。説明では無管理処分場ということで過去に管理型処分場の実績があり、きっちりと管理することで地元に歓迎されるのではないか。
    →(事務局)個別2を詳しく説明すると、昭和の終わりから平成の始めにかけて管理型処分場及び安定型処分場が運営され、12万tの廃棄物が埋め立てられている。しかし、業者が倒産して管理者が不在の状態にある。松橋町、城南町の周辺住宅では、この処分場に起因すると思われる塩素イオンが飲料井戸から検出されており、飲用として使えないので、代替の井戸や上水道に加入してもらうなどの対策のため、本年度県で予算を取って対策を行っているところである。無管理処分場の隣接地である個別候補地2に、管理型処分場を造って抜本的に対策することも考えられるが、住民の理解が得られるとは限らないし、現在よりも大変になるかもしれない。
  • (篠原会長)そこに処分場を整備することとなると埋め立てられている廃棄 物の移設が必要となる。
    →(事務局)管理型処分場の掘り起こしについて、福岡大学の研究者に意見を求めたが、大変危険で難しいとアドバイスいただいた。
  • (江越委員)この土地は、後を引き継いだ会社の管理地か。
    →(事務局)所有者は、倒産した。正確には判らない。
  • (江越委員)×の評価であるが、現地を見に行ってはどうか。県央に候補地がないのでこのままではいけない。香川県豊島の例もあるので、県が関与して管理すれば住民が歓迎するのではないか。ただし、逆の場合も考えられるが。この候補地については、論議した方がよい。実態を知ったうえで残して現地踏査してはどうか。
  • (内野委員)住宅状況だけで×の評価となっている28、32などは、残しておいては如何か。住んでいる方が移転に同意すれば良いだけのことである。
  • (篠原会長)確かに道路を10億も20億もかけて建設するよりは、家が1軒であれば移転させた方が良いという考え方があり得る。住宅100m以内で×の付いている候補地はいくつあるのか。
    →(事務局)候補地番号10、12、28、32、個別2の5箇所である。
  • (篠原会長)この意見を採用するかどうするか。
    →(事務局)前回の検討会で100m以内の候補地はすべて除外している。それとのバランスがあるので、この点を加味して総合評価していただきたい。
  • (篠原会長)この意見を採用すると、作業をやり直す必要があるが、住宅1件のために候補地を外すのも惜しい。
  • (嶋田委員)前回、住宅100m以内で除外した候補地はどのくらいあるのか。
    →(事務局)前回の検討会で100m以内で除外した候補地は約50箇所ある。
  • (篠原会長)その中で、住宅が1軒のものはどれくらいあるのか。
    →(事務局)100m以内に少なくとも1軒の住宅があったということ。事務局としても基準作りに悩んだが集落の定義が不明確なため住宅戸数に関係なく100mで切った。
  • (内野委員)道路を長く造るより住宅を1戸買収する方がより現実的に処分場を整備できる。
    →(事務局)現在、×が付いていない候補地が9箇所もあると考えるのか、9箇所しかないと考えるかの違いで論議すべきではないか。
  • (篠原会長)住宅状況はこのままにするか。そうしないと前回の検討会での論議をやり直す必要がある。
  • (嶋田委員)今回は、個別で挙がってきたので前回の検討会での論議とは異なるとういう考え方でよいのでは。
  • (篠原会長)現段階でもとに戻ることはやるべきではない。少なくとも14箇所の候補地がある。
  • (内野委員)それでは、今回、住宅状況だけで×となっている候補地は残しては如何か。
  • (鈴木委員)今の論議はおかしくないか。前回の検討会で100m以内に住宅がある候補地は除外しているので今回も100mで除外しないといけない。問題は、松橋町の候補地をどうするかである。
  • (堤委員)前回の検討会で100m以内の候補地を除外したのは判った。現地踏査で住宅が1件見つかったということで要検討でよいのでは。
  • (内野委員)この項目だけ×で除外するのもどうか。
  • (嶋田委員)前回と今回は基準の材料が違う。前回は地図での判断で、今回は現地踏査を行った結果である。
    →(事務局)少しまとめてみると、住宅100mという基準は同じであるという意見と前回は地図での判断で、今回は現地踏査を行った結果で基準が違うというふたつの意見のようである。
  • (篠原会長)現地踏査をしての判断となる。住宅状況だけ×という候補地は、第2グループにしては如何か。現在×のない候補地と同格にしてはいけない。
  • (星子委員)データをよく見ると、他の条件で落ちるので候補地番号28、32、個別2の問題である。
  • (篠原会長)それでは、この3つを第2グループにするか。
  • (鈴木委員)おかしい。論理的に矛盾する。後で事務局が説明を求められたときに困る。前回、地図上の確認で100mで切っている。入れようとすれば100mを50mとした方がよい。
  • (嶋田委員)地図で選定した基準と現地踏査の結果と区分すればよい。
  • (鈴木委員)作業を全部やり直すかこの案にするかのどちらかである。松橋の件は、候補地選定とは別の話であり、今回一緒に論議してはいけない。熊本県の政策の問題である。
  • (篠原会長)道路を何十億かけて造るのと住宅1戸を移転させることとどちらがよいか。今から候補地選定作業をやり直して大丈夫か。
  • (伊津野委員)現地を全て見る必要はない。我々が病気の診断をする場合、メジャーな条件とマイナーな条件がある。河川を汚染する可能性の条件はきちっと×の評価で、住宅1戸の立ち退きの問題は、建設上の問題であって、これは個々に解決できる可能性が高い問題である。そのようなことを考えると、住宅条件はもっと緩やかにしてもよい条件ではないか。
  • (篠原会長)前回、住宅状況だけで除外した候補地がある。実際には家があるかもしれないし、ないかもしれないので、現地踏査をしないといけない。ここで休憩にしたい。(15分休憩)
  • (事務局)前回、住宅状況100m以内という条件のみで除外した候補地が51箇所ある。先程、住宅地図の写しで確認したが、候補地の中に住宅が1戸だけあるのではなく、集落の端であったり、連続した集落があったりしている。今問題となっている候補地番号28は6戸程度の集落が近くにあり、32番は集落の端が候補地の近くにある。松橋の個別2は、まさに集落となっており、城南町に50戸程ある。後ほど、確認ください。
  • (篠原会長)確認したところ、すべて集落となっており、一戸だけを買収するということは難しく、全て買収しなくてはならないということになりかねないことが分かった。従って、住宅状況から、拾い上げることは困難なようである。
  • (篠原会長)それでは、次の評価について論議したい。水道水源1km、小中学校からの距離   500m未満はこれでよいか。通学路が候補地の中にあるとかなり問題となるが、事務局は、通学路について調査してないのか。
    →(事務局)現段階では調査していない。アクセス道路が数キロもある候 補地は関係ないと思われるので、それ以外の候補地について現地踏査 までに調査したい。(各委員了承)
  • (篠原会長)それでは、現地踏査までに調査すること。次に、流域状況の評価はこれでよいか。これは、経済性にも関係がある。
    →(事務局)経済性でも検討したい。
  • (篠原会長)危険箇所の評価はこれでよいか。その他の評価はこれでよいか。候補地番号80番の説明を。
    →(事務局)それでは、その他の項目に×と△が付いている候補地について説明したい。80番は、熊本県の保護上重要な昆虫が候補地内に生息しているので×の評価である。90番は鹿目の滝(観光地)、91番は九州自然歩道、106番は相良三十三観音、個別2は無管理処分場、海域第1は観光地でありまた漁業の盛んな場所ということで△の評価をしている。
  • (堤委員)91番は、アクセス道路が九州自然歩道と重なっているのか。安全性の面から考えると危ないのではないか。
    →(事務局)図面のとおり、一部が九州自然歩道となっている。
  • (篠原会長)どこまでが自然歩道か判るか。
    →(事務局)そこまでは判らない。一部である。現地で実際に見たが、舗装道路であった。
  • (篠原会長)もともと舗装道路なら影響ないのでは。
  • (内野委員)自然歩道といっても様々な種類のものがある。舗装道路もあれば砂利道もある。
  • (伊津野委員)自然歩道の指定はどこが行ったのか。
  • (内野委員)旧厚生省が指定していた。
  • (篠原会長)今回は、評価はこれでよい。他に何か意見はないか。それではまとめると、資料1のP7の「×がない9箇所」のうち、南関15は下流が他県ということで×が一つ付いた。「×が一つの23箇所」のうち道路状況で4km未満のもの6箇所、すなわち人吉91,92,93、山江103,104,苓北112は×が消えた。つまり、×が付いていないのは、9マイナス1プラス6の合計14箇所となった。これらが良さそうだ、ということでよろしいですね。今回、候補地として決定ではないが、これを中心に年が明けて現地踏査したい。その後、県議会(産廃特別委員会)との意見交換会、それから経済性を踏まえて候補地を選定したい。今後は、これら14箇所の候補地から減ることはあっても、増えることはない。14箇所すべてアセスはできないので、アセスを行って途中でダメになったら次の候補地を探していきたい。グルーピングやランク分けも考えたい。
    →(事務局)アセスを行うには地元の了承が必要であると理解している。検討会から候補地として結論をいただいたら、それを基に県で地元との交渉に入る。それで、アセスに理解を得られた候補地から順にアセスを行いたい。
  • (篠原会長)検討会では順位を決めないで、事務局で決めるということである。他に意見はあるか。
    →(事務局)道路状況で落ちていた6箇所が復活したが、道路状況が悪いため現地までいけない候補地がある。
  • (篠原会長)現地踏査が難しい場所は外すこと。事故が起きると大変である。何か他に意見はあるか。
  • (星子委員)次回は必ず、経済性の評価をお願いする。

事務連絡

 現地踏査と県議会との意見交換会を平成16年1月中旬開催予定。
 次回の検討会は、平成16年1月下旬から2月上旬の間に開催予定。

会議資料

 (注)7の資料については、ファイル容量の関係により省略しています。
 閲覧を希望される方は、県庁情報プラザ(新館1F)にてご覧になれます。

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