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平成15年度第6回熊本県産業廃棄物処理施設建設候補地検討会議事概要

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0002313 更新日:2020年8月1日更新

日時

 平成16年2月5日(木曜日) 14時00分~16時30分

会場

 熊本県庁行政棟本館5階「審議会室」
 熊本市水前寺6丁目18番1号

出席者

  • 会長 篠原 亮太(熊本県立大学環境共生学部教授)
  • 委員 植村 尚義(熊本県漁業協同組合連合会専務理事)
    • 内野 明徳(熊本大学理学部教授)
    • 江越 征記((社)熊本県産業廃棄物協会副会長)
    • 川野 輝彰(熊本県森林組合連合会専務理事)
    • 川野 由紀子(くまもと川の女性フォーラム実行委員長)
    • 鈴木 敦巳(熊本大学工学部教授)
    • 田中 三恵子(熊本消費者協会副会長)
    • 堤 裕昭 (熊本県立大学環境共生学部教授)
    • 西 玲子((社)熊本県薬剤師会副会長)
    • 乗富 哲夫(熊本市環境保全局環境事業部首席環境審議員(市町村代表))

委員は、五十音順

  • 事務局 上村 秋生(環境生活部長)
    • 高宗 秀暁(環境生活部次長)
    • 菊地 健太郎(環境生活部廃棄物対策課長)
    • 五嶋 道也(環境生活部廃棄物対策課公共関与推進室長)
    • 坂田 秀雄(環境生活部廃棄物対策課環境生活審議員)
    • 宮下 勇一(環境生活部廃棄物対策課課長補佐)

他3名

内容

  1. 開会
  2. 議事
    産業廃棄物処理施設建設候補地の検討について
    • 第5回検討会で比較的評価が高いとされた14箇所の候補地について周辺の視察調査、経済性の検討等を行い審議した結果、8箇所の候補地を検討会として知事に提言することとなった。
  3. 閉会

1 経済性の検討について

事務局から経済性の説明

 資料1のp1、これまでの選定手順であるが、既にご案内のとおりである。
 p2、前回の検討資料であるが、134箇所から検討を進め、希少野生動植物、特定植物群落などに該当するところ、活断層からの距離300m未満のところ、住宅からの距離100m未満のところなどを外し、42箇所としており、その42箇所の評価結果である。このうち、一番上の「×がついていない14箇所が、候補地として決定ではないが比較的よさそうであり、現地視察調査などによりさらに検討を深める」こととされた。
 p3、今回の検討の進め方についてである。
 まず、経済性の評価をしていただく。次に、前回までの評価の確認をしていただく。次に、検討課題3であるが、ここの[1]、経済性を含め、これまでの検討内容、[2]、現地周辺の視察調査の結果、[3]、県議会との意見交換会の結果、これらの諸要素を踏まえて、評価A、Bへの仕分けをしていただいてはどうか。Bは適当でないもの、Aはそれ以外である。
 検討課題4は、この3と重複するが、評価Aのものを候補地として提言することとしてはどうかということである。
 最後に、報告書のまとめ方である。
 では、p4、経済性について説明する。
 p4で試算をしている。一番左から、おおむねの埋立容量がある。これをもとに、[1]、土木工事費、管理棟建設費、用地代などを含め概算処理施設建設費を出している。次に、[3]、用地代を含む概算のアクセス道路建設費である。これらを1立法メートル当たりに直した数値が[5]である。隣の[6]であるが、国庫補助制度を活用でき、3割程度充当できるとの予測から、割り落としを行っている。次に、[7]の維持管理費であるが、埋立をしている期間だけでなく、埋立終了後の管理期間を20年間と見込み、その間の水処理経費、薬品代などを見積もっている。[9]のその他維持費であるが、水処理経費のほか、事業主体である財団法人の人件費、借入金利払い等であり、目安として入れている。以上を合計して、[10]欄であるが、容量当たり総経費を算出した。以上の試算の前提条件については、次のp5に記載してある。
 この[10]欄の容量当たり総経費について、処理料金を設定する際に一つの目安となってくるものと考えることができる。民間の管理型最終処分場の処理料金は、品目によっても異なるが、1立法メートルあたり2万円前後程度であり、これが一つの目安と考えることができる。すると、上から4番目、23,300円、23,800円、26,000円、一つ飛んで、24,600円。これらは高くなりすぎ、採算性に問題が出る可能性があると考えられる。これら以外の、2万円前後のものや、2万円を割り込んでいるものは、採算性の面では大丈夫と思われる。
 次に、p6であるが、運搬コストについてである。2の年間総運搬距離をご覧いただく。横に、県北、阿蘇北、阿蘇南、・・・ととっているが、これを搬入地点と仮定する。そして、県内各地域からここに搬入する場合、輸送総距離が年間どれほどとなるかを試算したものである。例えば、県北(D1)に搬入するとすれば、県内全域からの合計で、総輸送距離が103万8千キロメートルになる。これで比較していくと、地理的に当然であるが、宇城八代地域は有利ということになるが、これまでの検討でこの地域には適当な候補地がなかった。次に、不利なところであるが、阿蘇地域、芦北水俣地域、天草地域である。なお、一番右に、熊本県からの県外管理型最終処分場への搬出がなされている宮崎県都城がかかげてあるが、天草と比較すれば、天草の方がやや有利ということが分かる。したがって、全面的に県外搬出するよりは、天草地域へ搬出できた方が比較優位にあるということが分かる。
 (候補地の映像)
 まず、候補地4、菊水町用木。95万立法メートルほど確保できる。河川流域としては江田川から菊池川。現況は、農地、水田であるが、農業振興地域等への指定はなされていない。途中まで町道が整備されており、アクセスは非常によい。
 次に、候補地5、菊水町久米野。77万立法メートル。河川流域としては菊池川。現況は、農地、山林。休耕田が一部見られた。アクセスとしては、数百メートルの道路改良で対応可能。住宅とは谷筋が別になっている。
 次に、候補地25、三加和町大田黒。72万立法メートル。河川流域としては和仁川を経て菊池川。現況は、農地、山林。休耕田が多かった。アクセスとしては、数百メートルの道路改良で対応可能。ここから南西1キロにし尿処理施設がある。
 次に、候補地91から93までであるが、人吉市田野町。それぞれ、60万、90万立法メートル程度。現況は農地、休耕地、山林。河川流域としては球磨川に至る。アクセスが非常に悪いところであり、いずれも3キロメートル以上の道路改良を要するところである。
 次に、候補地103、山江村山田。現況は農地及び休耕地。河川流域は、川辺川を経て球磨川へ至る。アクセスとしては3キロ程度拡張が必要であるが、集落が張り付いており、難しいと考えられる。
 次に、候補地104。これも103とほぼ同様。
 次に、候補地105,錦町木の上。62万立法メートル程度。現況は農地及び休耕地であり、映像では上から下に谷を見た形となっている。谷地である。河川は野間川を経て球磨川へ至る。アクセスとしては、数百メートルの改良で対応可能である。
 次に、候補地107。多良木町多良木。現況は林地、休耕地である。63万立法メートルほど確保できる。河川は岩川内川を経て球磨川へ至る。アクセスとしては、500メートルほどの改良で対応が可能と思われるが、従来湿地帯であった場所だそうであり、場合によっては1キロ程度、改良をする必要があると考えられる。
 次に、候補地112、苓北町志岐。現況は休耕地。農地が一部。45万立法メートルほど確保できる。河川は大迫川。アクセスとしては、2キロ程度の改良で対応できる。
 次に、候補地119、本渡市宮地岳町。現況は休耕地。農地が一部。98万立法メートルほど確保できる。河川は中岳川から大宮地川であり。新和町の方へ流れている。大宮地川には、水田、畑が張り付いている。新和町では大宮地川を簡易水道水源として用いており、この水源で町の人口約4,300人分をまかなっているとのことである。
 次に、個別候補地1、南関町下坂下。採石場跡地である。現況は採石場跡地、一部が掘削中である。掘削が済んだところは、穴があいている。その穴は水面になっており、透水性が極めて低いかほとんどゼロであることがわかる。
 次に、個別候補地3、菊池市原。隣接地では民間処理業者が管理型最終処分場、焼却施設、各種リサイクル施設を有しており、この候補地そのものが、当該民間処理業者が管理型処分場の新規建設を計画し、環境アセスの手続がおよそ半分程度進んでいる。

委員からの意見等

  • (篠原会長)事務局の説明に意見はないか。
  • (江越委員)事務局の説明で、民間の埋立処理料金は、2万円との説明があったが、私が民間の業者に聞いたところ1.3~1.8万円とのことであった。それに運搬料金が加算される。この経済性の試算は、処分場としての建設費であり、民間との比較がない。民間の業者は、県による公共関与に大変危機感を持っている。公共関与により民間業者が倒産したときなど、県はどこまで責任を持つのか。確かに、将来、埋立容量は不足するが、民間の業者の経営についても配慮して貰いたい。また、私は、天草等の候補地を見たが、概ね候補地としては、どれも良いと思うが、採算がとれるかどうかは別の問題である。
  • (篠原会長)貴重な意見をいただいた。民間業者への配慮ということであるが、昨年度策定された「公共関与基本計画」の中に、民業を圧迫することなく、民間のノウハウを活用することとなっている。県には、共倒れにならないようにお願いする。経済性の料金2万円の話であるが、コスト面から分類すると2万円以下、2万円近辺、2万円を大きく超えるものとなっている。経済性の評価について、意見はないか。現地踏査状況と絡めて論議をお願いする。
  • (西委員)管理棟の建設費が3.1億円となっているが、どのような施設か。建設費が高価なような気がする。何か高度な監視施設があるのか。
    →(事務局)管理棟については、どのようなコンセプトで造るかによって建設費が異なる。例えば、地元との関係の中で、住民に開放された会議室を造るとか、分析・研究施設を造るとかである。三重県の事例では、管理棟はプレハブであったが、新潟県は、地元住民へ開放している会議室があり費用がかかっていた。今回の試算は、他県の事例を基に一律に3.1億円とした。この中には、計量システムや水管理システム等高度な監視施設が入っている。
  • (篠原会長)今回は、他県事例を基に定額で試算したという理解でお願いしたい。
  • (鈴木委員)運搬コストは、どのように算出されたのか。
    →(事務局)平成22年度の各地域の廃棄物量をベースとして、運搬開始地点から搬入地点まで10tダンプで運搬した年間運搬距離を算出している。
  • (田中委員)試算の中に、住宅等の立退料は入っているのか。
    →(事務局)今回の試算は、用地費のみ計上している。
  • (篠原会長)立ち退きに関する資料は用意してないか。
    →(事務局)今回は、用意していないが現地踏査で、人吉、山江の候補地には集落があったことが判っており、苓北の候補地は、バイパス道路が必要なことが判っている。
  • (篠原会長)苓北町の候補地は、途中に一般廃棄物の保管施設があったので立ち退きが必要かもしれない。
  • (堤委員)苓北町の建設費には、立退料が入っていると思っていたが、もっと経費がかかるということか。
    →(事務局)資料2の25ページを見ると判るが、苓北町の取りつけ道路は、現地踏査で行った既存の道路ではなく、集落の部分を避けて、バイパス道路を建設する。
  • (川野(由)委員)本渡の候補地のアクセス道路にも民家があったがどうか。また、道路建設費がゼロになっているが何故か。
    →(事務局)今回、図面を描いて試算を行っているが、当初取りつけ道路で予定していた部分は、管理棟や調整池になるため、事業敷地内となり、取りつけ道路が必要でなくなったのでゼロとなった。また、民家は、敷地に入ってない。
  • (乗富委員)苓北町の候補地で、候補地の上部の農道から取りつけ道路を付けてはとの意見が現地踏査のとき出たがどうなったのか。
  • (江越委員)現地踏査のとき、集落の中を通っていったので、そのような意見が出た。
    →(事務局)検討したが、農道からの取りつけ道路が距離が長く、コストが掛かったので、現在の道路となった。
  • (田中委員)前回の資料と容量が違っているが何故か。
    →(事務局)前回までの容量は、等高線に沿って算出していたが、今回は、仮の設計に近い図面を作ったうえで算出している。
  • (田中委員)前回までの容量では、処分場は3箇所必要と思っていたが、今回の容量では2箇所で足りると思ったので質問した。
  • (鈴木委員)資料1の4ページの表は、運営する側の費用である。実際には、処分する側は、運搬費用が必要であるので、運搬費用を含めたトータルの経済性の試算が必要である。
    →(事務局)信頼できる統計的なデータはないが、運搬費は、50kmを越えると高くなり、運搬距離が長くなれば高くなる傾向がある。また、県外に運搬するよりは、県内で処分するほうが安いという傾向が資料1の6ページで理解できる。
  • (鈴木委員)厳密に試算ができないにしても、50km、100kmなどの区分で試算できないか。
  • (堤委員)廃棄物の発生場所が問題である。天草などはあまり廃棄物は出ない。資料1の6ページでだいたいのことは判るが、もう少し詳しくシミュレーションできないか。
  • (篠原会長)検討会としては、候補地を個別決定するのではなく、広く選定するので、経済性の試算はこのくらいで良い。今回の試算で、26,000円の候補地は事業が無理だろうが、その他は、後に、行政が詳しく調査し、判断するこになる。次の段階でよく調査することをお願いする。
  • (鈴木委員)事業期間が長いので、運搬経費と処理料金が逆転しないかと心配している。
    →(事務局)統計的なデータがない中はっきり言えないが、熊本から近場に運搬する費用は約5千円、天草までは約6~7千円、都城までは約8千円と聞いており、思ったより運搬料の差がないと思われる。
  • (篠原会長)自分の県で出た廃棄物は、自県で処分したい。基本的には市場原理が働くので、あまり廃棄物は遠くに行かない。
  • (江越委員)勉強不足で申し訳ないが、熊本県でいう公共関与とはどのようなものか。公共関与で施設の建設から管理まで行い、運営は決まってないと理解して良いか。また、監視するだけの公共関与はないのか。
    →(事務局)昨年度策定した「公共関与基本計画」では、公共関与で施設の建設から維持管理まで責任を持ち、運営については、民間のノウハウを活用することとしている。他県においては、監視等を公共関与と称しているところもあるが、熊本県の言う公共関与は、基本計画に定めたものを指す。

2 総合評価について

事務局から総合評価の説明

 次のp7は、前回の評価表である。説明は省略する。
 次のp8は、まず、視察調査結果等として、空欄が多くなっているが、客観的に条件が不利であるという意見があったものを書いてある。委員からは他の意見もあろうかと思うので、後ほど御審議いただきたい。
 これを踏まえ、総合評価案として、A、Bに分けている。Bが不適。Aが、適。Aについて、検討会が提言としてまとめてはどうか。これらについては、地元市町村、地域住民との地域振興策を含めた話し合いのほか、公共関与基本計画で総量140万立法メートルを目標としており、それをどういった組み合わせで実現するのか、南北のバランスをどう考えるか、環境アセスメントの実施状況はどうかなど、県行政として今後の努力・様々な検討が必要であり、そういった県行政としての努力・検討をしていただくべき候補地、という意味づけとなるものと考えられる。
 説明は以上であり、御審議いただきたい。

委員からの意見等

  • (篠原会長)現地踏査の意見も入れたいので、各委員には、意見をお願いする。
  • (内野委員)菊水町4番の候補地は、非常に良く農地や木々が手入れされており、里山、日本の源風景があり、そういうところを処分場として潰すのはもったいない。建設コストばかりでなく、そのようなところも評価したい。できることならランクを落としたい。
  • (西委員)同じく菊水町4番の候補地は、言われるとおり、良く手入れされていた。潰すにはもったいない。
  • (鈴木委員)逆に、野生生物にとっては、手入れされていない場所が住みやすいのではないか。
  • (堤委員)天草の2箇所の候補地だが、苓北は、経済性、アクセスともに悪く、容量も45万立法メートルしか取れない。また、良好な漁場にも近く、Bランクではないか。
  • (鈴木委員)南関町の候補地は、Aの上にして貰いたい。すでに、砂の採取を行っている。
  • (内野委員)南関の候補地は、処分場としては適地ではないか。
  • (川野(由)委員)苓北の候補地は、海に近く、できれば外して欲しい。
  • (川野(輝)委員)南関の候補地は、現在、砂を採取しているが、これからどうなるのか。
  • (篠原会長)会社は、砂の採取は終わりに近く、いつでもいいと話していた。
  • (篠原会長)菊水町用木のAランクはどうか。確かに、アクセスは良いが、あれだけ管理されている土地を処分場にするのは心が痛む。事務局は、これをBランクにすることは可能か。
    →(事務局)検討会で判断ください。
  • (篠原会長)それでは、候補地番号4は、Bランクとする。(各委員了承)
  • (篠原会長)苓北の候補地は、どうか。天草は、2箇所候補地があるので、両方残して地元と調整したが良いと思う。
    →(事務局)本渡の候補地であるが、水が新和町に流れ込んでおり、新和町の全人口4,300人の飲料水となっている。
  • (篠原会長)本渡の候補地の奥は、田、畑が広がっている状況なので、この段階では落とさなくてもよいのではないか。
  • (堤委員)天草では、そもそも、産廃は発生するのか。それを考えると天草の2箇所の候補地は、疑問である。問題があるという指摘をして、意見を付けてAとしたい。
  • (篠原会長)それでは、このまま残して、意見を付けてAとしたい。(各委員了承)
  • (川野(由)委員)廃棄物の量が多い人吉地域であるが、候補地の容量が少ないと思うが、事業可能性はどうか。
    →(事務局)現段階では、何とも言えない。検討会の提言をいただいた後の展開次第である。
  • (篠原会長)管理型廃棄物のほとんどが、汚泥である。今後は、県で汚泥を減らす施策を考えて貰いたい。人吉地域の廃棄物は、減少可能性のある汚泥である。
    →(事務局)いくつか個別に候補地を論議していただいているので、その他の候補地についても論議ください。
  • (田中委員)錦町には、同じ産業廃棄物処理施設があるようだが大丈夫か。
    →(事務局)錦町にある処理施設は、製紙会社の自社処分場であり、他人の廃棄物を入れるものではなく、現在は、使用されていない。地元の受け止め方は、製紙会社の製造に関する施設の一部という捉え方ではないだろうか。容量は、36万立法メートルである。
  • (乗富委員)一般廃棄物の処分は、どうなるのか。
    →(事務局)一般廃棄物は、市町村でやるべき問題である。県の公共関与施設は、原則どおり産廃を対象としたい。ただし、災害その他やむを得ない事情で処理先が確保できない場合については、受け入れについて検討したい。
  • (江越委員)錦町の候補地は、シラス台地で透水性が高いので地下水への配慮、川辺川土地改良事業に近接しているなど、検討する課題が多い。また、錦、多良木の候補地は、遠いという感じがする。また、県境に近いので、県外の廃棄物が多く搬入されると何のために熊本県のお金で造ったのか判らなくなるのでよく検討すること。
  • (堤委員)県内で発生する産業廃棄物だけを処理の対象とするのか。
    →(事務局)産業廃棄物は、広域移動するのが原則であるが、現在、県の行政指導として、民間の業者には、県外の廃棄物は処理能力の30%以内で処理することを指導している。公共関与施設及びその主体たる財団法人にも、この行政指導がそのまま適用されることになる。
  • (篠原会長)それでは、今までの論議で建設候補地としてよろしいか。候補地番号4は、ランクをAからBへ、候補地番号112,119は条件付きでランクをAとする。
  • (江越委員)県議会(産業廃棄物対策特別委員会)との意見交換会の場でも言ったが、各市長村では、このような施設が来ると首長の首が飛ぶような政治問題に発展するので、慎重に進めて欲しい。また、市町村によっては、政治問題になるため、現段階では、候補地に手を挙げないところもあると思うが、後からそのような候補地が挙がることを念頭に置いていて欲しい。
  • (篠原会長)検討会は、検討の結果として提言はきちんと行うこととし、今の話は、行政の施策の上で考えて貰えばよい。確かに、首長や地元住民に対する配慮は必要である。
    →(事務局)附帯事項のある候補地は、どのようにすれば良いのか。
  • (篠原会長)資料1の8ページの総合評価表に書き込む形でお願いしたい。
    →(事務局)では、総合評価表で、現在、コメントのない候補地は、空白でよいか。
  • (篠原会長)意見の出てない候補地について各委員の意見をお願いする。候補地番号25番は、アクセスは良かった。土地利用については、休耕田が多くあった。
  • (内野委員)会長の言われるとおり、休耕田が多かった。
  • (西委員)確かに、アクセスは良かった。
  • (篠原会長)候補地5は、町民グランドの真下であるが良いか。また、町民グランドの下に深井戸があったが、所有者は判ったか。→(事務局)菊水町のものであり、町民グランドで使用する水のための井戸である。
  • (内野委員)町の意見が大切である。また、個別候補地3は、会社、地元住民の意見が大切である。
  • (篠原会長)個別候補地3は、穴を掘らないといけない。取りつけ道路も必要である。
    →(事務局)個別候補地3は、事業着手のスピードを考えると取りかかり易い。
  • (篠原会長)検討会としては、個別候補地1は良いと思う。その他、多良木町の候補地はどうか。
  • (田中委員)遠いという印象である。他県からの廃棄物が入ってこない配慮が必要である。
  • (篠原会長)候補地の検討はこのくらいにして、次に今後の手続きについて検討したい。

3 今後の手続きについて

事務局から今後の手続きを説明

 提言書案を説明する。
 資料3をお願いする。構成であるが、提言文のほか、添付として、別冊の「公共関与による産業廃棄物処理施設の建設候補地に関する検討について」とするものを準備している。
 まず、提言文案を読み上げる。

読み上げ

 なお、前回までの検討を踏まえ、最終段落に、なお書きとして、付帯意見を書いておいた。
 裏面であるが、今回の総合評価結果を踏まえ、加筆する。
 次に、別冊添付資料であるが、目次をご覧いただきたい。これまでの検討経緯をまとめ、議事録をすべて添付してまとめることとしている。間に挿入してある図表、図面等は、すべて検討会で用いたものを若干加工して利用している。今回の審議に相当する部分、例えばp26であるが、ここは書き込んでいないので、追って淡々と記述を追加することとしたい。

委員からの意見等

  • (篠原会長)今の事務局の説明でよいか。地域振興、環境アセスの実施は、書いてあったが、他にないか。ただし、細かいことを書くことはできないので、大きな事柄でお願いする。私が代表として提言することになるが、現場を見て自然という財産を潰すことが気になっている。県には、このような検討会をもうやらなくていいように、しっかりとした循環型社会の構築をお願いしたい。
  • (鈴木委員)今の意見は、あとがきくらいで提言書に書き込んではいかがか。
  • (内野委員)私も是非入れていただきたいと思う。
    →(事務局)それでは、添付資料に書き込むことにしたい。
  • (田中委員)環境アセスはどの程度尊重されるのか。
  • (篠原会長)環境アセスをやってダメならその候補地はアウトとなる。当然、尊重される。
  • (田中委員)アセスを行わないと事業が進まないと理解してよいのか。
  • (篠原会長)そのとおりである。
  • (篠原会長)では、提言書に書く内容については、私に一任でよいか。(各委員了承)
  • (川野(由)委員)前向きな検討会ではなかったので、心が痛かった。今の意見は是非盛り込んでいただきたい。
  • (鈴木委員)なお書きの部分に、「地域の事情を配慮する等」の文言を入れていただきたい。
  • (篠原会長)入れましょう。文面については、後ほど良く考えたい。
    →(事務局)了解。
  • (川野(輝)委員)今回の候補地は、山林が多くあったが、手入れされていない山林も多い。山林の手入れがされてない場所は、災害が起こりやすいので、候補地だけの調査に止まらず、候補地の上流域の状況についてもよくアセス等で調査していただきたい。
  • (篠原会長)今の意見は、行政側で今後の課題として取り組んでください。
  • (篠原会長)それでは、委員の皆様、今まで6回の検討会、お疲れさまでした。

事務連絡

 本日の検討を踏まえ、提言書を会長と調整し、作成する。また、後日、知事への提言の場を用意する。その日程については、大至急調整のうえ連絡するので、各委員におかれては出席をよろしくお願いする。

会議資料

資料1
資料2

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