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令和元年度保健環境科学研究所研究発表会を開催しました

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0000307 更新日:2020年8月1日更新

第20回保健環境科学研究所研究発表会

 令和2年1月23日(木曜日)、当研究所において研究発表会を開催しました。

 この研究発表会は、当研究所が実施した調査研究の成果について、県民及び関係者の方々に紹介し理解を深めていただくとともに、県民ニーズに沿った調査研究のさらなる発展のために平成12年度から開催しています。

 なお、当日は、地元県議をはじめ、県内の行政機関、研究機関及び大学等から約80名の参加のもと、3時間にわたって行いました。

  今回は、第20回という節目の研究発表会を迎えることとなりましたので、熊本県環境センターの篠原亮太館長(熊本県立大学名誉教授)をお招きし、「これからの研究員に期待するところ」という演題で基調講演していただきました。篠原館長からは、長きに渡ります研究経験を基に、研究に携わる職員の心構えをはじめとした研究のあり方についてお話をいただきました。

 その後、4題の研究発表を行い、参加者から「SFTSに感染した飼いネコの周辺環境や飼育環境はどのような状況だったのか」、「大変素晴らしい研究であるので、是非とも論文に出して欲しい」など、多くの質問や貴重な意見、助言をいただき、大変有意義な発表会になりました。

 また、発表内容のポスターを展示し、発表会終了後に発表者と参加者の間で熱心な意見交換も行われました。

研究発表の概要

発表課題

発表者

発表要旨(概要)

愛玩動物とその飼い主から分離されたSFTSVの遺伝子解析

微生物科学部 酒井崇

  飼いネコとその飼い主からSFTSVが陽性となる事例が確認され、これらの検体を用いてウイルス分離を試みたところ、各検体からSFTSVを分離することに成功しました。さらに、ウイルスの遺伝子解析を行ったところ、同じクラスターに分類され、極めて近縁であることが分かりました。
 これらのことにより、愛玩動物からヒトへの感染リスクがあることが示唆されたので報告を行いました。

LC/MS/MS(*)による有毒キノコに由来する毒成分の迅速一斉分析法の検討

生活化学部 本田大輔

  有毒キノコによる食中毒は全国において発生しており、本県でも過去にツキヨタケやドクツルタケを原因とする食中毒が発生しています。
 今回、食品試料、生体試料及び実試料を対象に、キノコ毒11成分の一斉分析法の検討を行ったので報告を行いました。

河川における変色現象について

水質科学部 石原宏明

 河川が赤く変色する現象が発生しているという情報提供を受け、平成30年度に原因究明のための調査を実施しました。
 その結果、変色現象はプランクトンの増殖が原因であると判明し、水質分析などからその要因を考察したので報告を行いました。

県内河川における水生生物相の変遷

水質科学部 内田大智

本県では、平成2年度から河川環境基準点等35地点における水生生物調査を実施し、25種の指標生物による5段階の評価を実施してきました。
 今回、約30年間にわたる調査データを統計学的手法により解析したので、検証結果や今後の課題について報告を行いました。

 *LC/MS/MSとは、液体クロマトグラフタンデム型質量分析計の略称。
 多種類の微量物質を迅速・精密に測定できる分析機器。

基調講演

基調講演の様子1基調講演の様子2

研究発表

発表の様子1発表の様子2

質疑

質疑の様子1質疑の様子2