ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 ホーム > 組織でさがす > 健康福祉部 > 保健環境科学研究所 > 熊本県内でのマダニ類媒介感染症の発生状況

本文

熊本県内でのマダニ類媒介感染症の発生状況

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0000285 更新日:2020年8月1日更新

熊本県での日本紅斑熱、ツツガムシ病、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について 

発生状況

 日本紅斑熱、ツツガムシ病、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)は、これらの病原微生物を持ったマダニ類(マダニ・ツツガムシ)の吸血が原因で起こる疾病で、日本紅斑熱、SFTSは熊本県を含む西日本を中心に、ツツガムシ病は東北地方におよぶ広い範囲で患者が報告されています(図1)。

 熊本県では日本紅斑熱、SFTSが春~秋にかけて、ツツガムシ病は冬に患者数が多く報告されます(図2)。これまでの熊本県内での患者数(H25~30年)を地域別に集計すると、日本紅斑熱の患者は県南地域の天草地域、八代地域に多く、ツツガムシは阿蘇地域を中心とした県北での発生が多い傾向があります(図3)。

図1の画像1

図 1 

図2の画像2

図2

図3の画像3

図3

マダニについて

  マダニは通常野生のイノシシ、シカ等に多く寄生し吸血しますが、イヌ、ネコからも吸血しますので、ペットの散歩等で動物に付着し、病気の原因微生物を持ったマダニがヒトの生活環境のより近くまで持ち込まれる可能性があります。

 当所で行ったマダニ調査で、日本紅斑熱の原因微生物の遺伝子が2.8%(図4)、SFTSウイルスの遺伝子が1.6%検出されています(図5)。

図4の画像4

図4

図5の画像5

図5

マダニ対策

 特に野生動物が多い場所での農作業時や野外活動時には肌の露出が少ない服装、忌避剤を利用する、長い休憩時にはシートを敷くなどが感染症予防には重要です。

   リンク:国立感染症研究所「マダニ対策、今できること<外部リンク>