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清和郷土料理館
建築概要
この郷土料理館は文楽館、物産館に続く3番目の清和文楽邑の施設である。座席数は全136席(大食堂104席、個室2室各16席)であり、隣接する物産館と渡り廊下でつながっている。雨天でも薪文楽が室内でディナーショーとして行える様に計画された。清和の地元産丸太88本を用いた木造建築であり、その構造は文楽人形の関節を模したパンタグラフ工法である。
屋根には透光性の高いテフロンテントを使用。館内は自然素材の杉丸太のあたたかみと柔らかな光が降り注ぐ憩いの空間となっている。外壁は周囲の自然を取り込むように透明ガラスで囲った。夜は内部の明かりがテントを透して外にもれ、柔らかな表情を作り出し、建物を特徴づける。
建築データ
名称 | 清和郷土料理館 |
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ふりがな | せいわきょうどりょうりかん |
所在地 | 上益城郡山都町大平字原口153 |
主要用途 | 飲食店 |
事業主体 | 清和村(現・山都町) |
設計者 | 石井和紘建築研究所 |
施工者 | |
建築 | 光進建設 |
電気 | 西武工業 |
給排水・空調 | 上田商会 |
衛生 | ダイキ熊本営業所 |
敷地面積 | 6,628.13平方メートル |
建築面積 | 537.61平方メートル |
延面積 | 436.95平方メートル |
階数 | 地上1階 |
構造 | 木造 |
外部仕上 | |
屋根 | 四フッ化エチレン樹脂コーティングガラス繊維布 |
外壁 | 透明ガラス(厨房部分フィルム貼) 一部スチールパネル |
施工期間 | 2003年10月~2004年3月 |
総工事費 | 150百万円 |
建築家プロフィール
石井 和紘(いしい かずひろ) | |
1944年 | 東京都生まれ |
1967年 | 東京大学卒業 |
1975年 | 東京大学大学院博士課程修了 |
イェール大学建築学部修士課程修了 | |
1976年 | 有限会社石井和紘建築研究所設立 |
1978年 | 株式会社石井和紘建築研究所設立 |
UCLA、日本大学、イェール大学、大阪大学、早稲田大学、東京大学にて講師をつとめる。 |
主な作品 直島文教地区、54の窓、数寄屋邑、直島町役場、北九州市立国際村交流センター、くにたち郷土文化館、岡山県立ヨットクラブハウス、宮城県立支倉常長サン=ファン=バウティスタ号博物館、ひさまつPAO、常陸太田市総合福祉会館CO2、赤坂三度笠 |
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受賞歴 | |
1990年 | 日本建築学会賞作品賞(数寄屋邑) |
1992年 | 木造施設普及林野庁官賞(清和文楽館) |
1998年 | 公共建築賞(清和文楽館) |
2002年 | 平成14年度地球温暖化防止活動大臣表彰(常陸太田市総合福祉会館CO2) |
PHOTO:石井和紘建築研究所